二次創作
【参加型】つまりそれって、冒涜的なサークル活動【HQホラー】
春爛漫という言葉が似合う、桜舞い散る季節。
春というのは出会いと別れの時期。喜び、悲しみ、期待、寂しさ……その他色々な感情を胸に、新しい季節を迎える。
環境が変わると当然、人間関係、仕事……などなど、今までとは違う新しい状況に、なんとか自分を適応させようとしてストレスを抱えることろなる。
だけど、それ上に新しい自分や人との出会いがあったり、成長のチャンスが訪れる。それに恐れすぎることなく、新しいドアを開けていきましょう。
と、いうのが大学のお偉いさんのありがたい入学のお祝いの言葉(要約)である。
それを聞いていた雨晴 結衣は中学校や高校でも同じような言葉を聞いた気がした。小学生は昔すぎて覚えてい。
小さな欠伸を一つ。
今日から結衣の学舎となった大学は都市部ということもあり、人数がとんでもなく多い。それに伴いキャンパスも広く、うっかりすれば迷子になってしまう。
というか新入生の半分以上は大学内で遭難する、なんて理事長は笑い話にしていたが、実際自分がなると笑い事にならない。
サークルのしつこい勧誘に辟易して、逃げるように人通りの少ない校舎に逃げたまでは良かった。だけどそこからが問題だ。
初めて入る校舎。迷うのは当然だ、迷ったら誰かに聞けば良いと思っていた、だけど、いつの間にか居なくなったので聞ける人は居ない。
雨晴 結衣、19歳。迷子です。
これには落ち着いていると定評がある結衣も頭を抱えた。何たって大学生が迷子の字面が酷い。
パンフレットに載った大学の地図も部分的かつ大雑把なので自分の細かい位置の把握は難しい。多分、大学のスラム街と名高いサークル棟と思われる。新入生の勧誘で殆どが出払っているんだろう、人は居ない。
タイミングが悪いなーっと思いながらも人を探すためにキョロキョロしながら歩く。そしてふと、端っこの部屋に灯が灯っているのが見えた。
すりガラスで中は見えないが、扉からは柔らかな光が漏れている。
もしかしたら人が居るかも……っと思って扉をノックする。
「すいません、誰かいらっしゃいますか?ちょっと道を聞きたいんですけどー?」
言葉に気をつけて扉越しに語り掛ければ、中からガサっとした音がした。誰か居るんだろう、これで迷子脱却だと安心したが幾ら待っても人は出てこない。
居留守……?いや、実は誰も居なくて物が落ちただけかも、っと予想するが誰も居なかったら道を聞けないので、それはそれで困る。
結衣は最後の確認に中を見ることにした。銀色のドアノブに手を掛け、ゆっくりと右に回す。
「失礼しまーす……」
「はーい、どうぞ〜」
入室を許可する声が聞こえた。何だ居るじゃんっと思ったのも束の間、結衣は違和感に気づいた。
……この声、後ろから聞こえなかったか?
ばっと勢いよく振り返ると、そこには女が居た。
黒いパーカーを着た髪の長い女。だけど普通の人とは決定的に違った見た目をしていた。
目を限界まで開き切って、黒目を左右違う方向に地走らせていが。表情は血の気がなく、髪のように真っ白い。
一言で言ってしまえば化け物。
結衣は声にならない悲鳴を上げて、後ろに下がった。開き掛けていたドアに背中があたり、勢いよく部屋の床に尻餅をつく。
化け物は両手を上げてアニメでよく見る降参のポーズをした。気概は加えない……と、いうことでいいんだろうか。
「ごめんごめん、結衣ちゃんがそんなに驚くなんて思わなくてさ」
「えっ何で、名前……」
「やだなぁ忘れちゃった?高校の時はよく一緒にいたじゃん」
パーカーに指を滑り込ませると、指を引っ掛けて[漢字]顔[/漢字][ふりがな]・[/ふりがな]を剥がした。ぎょっとした結衣を他所に、ショッキングな女の化け物の下から現れたのは_____
「ナッちゃん先輩!?」
「いえーす!みんな大好き性別不詳のナッちゃん先輩だぜ☆」
ニヤリと効果音が付きそうな怪しい笑顔で化け物、もといいナッちゃん先輩は笑った。
春というのは出会いと別れの時期。喜び、悲しみ、期待、寂しさ……その他色々な感情を胸に、新しい季節を迎える。
環境が変わると当然、人間関係、仕事……などなど、今までとは違う新しい状況に、なんとか自分を適応させようとしてストレスを抱えることろなる。
だけど、それ上に新しい自分や人との出会いがあったり、成長のチャンスが訪れる。それに恐れすぎることなく、新しいドアを開けていきましょう。
と、いうのが大学のお偉いさんのありがたい入学のお祝いの言葉(要約)である。
それを聞いていた雨晴 結衣は中学校や高校でも同じような言葉を聞いた気がした。小学生は昔すぎて覚えてい。
小さな欠伸を一つ。
今日から結衣の学舎となった大学は都市部ということもあり、人数がとんでもなく多い。それに伴いキャンパスも広く、うっかりすれば迷子になってしまう。
というか新入生の半分以上は大学内で遭難する、なんて理事長は笑い話にしていたが、実際自分がなると笑い事にならない。
サークルのしつこい勧誘に辟易して、逃げるように人通りの少ない校舎に逃げたまでは良かった。だけどそこからが問題だ。
初めて入る校舎。迷うのは当然だ、迷ったら誰かに聞けば良いと思っていた、だけど、いつの間にか居なくなったので聞ける人は居ない。
雨晴 結衣、19歳。迷子です。
これには落ち着いていると定評がある結衣も頭を抱えた。何たって大学生が迷子の字面が酷い。
パンフレットに載った大学の地図も部分的かつ大雑把なので自分の細かい位置の把握は難しい。多分、大学のスラム街と名高いサークル棟と思われる。新入生の勧誘で殆どが出払っているんだろう、人は居ない。
タイミングが悪いなーっと思いながらも人を探すためにキョロキョロしながら歩く。そしてふと、端っこの部屋に灯が灯っているのが見えた。
すりガラスで中は見えないが、扉からは柔らかな光が漏れている。
もしかしたら人が居るかも……っと思って扉をノックする。
「すいません、誰かいらっしゃいますか?ちょっと道を聞きたいんですけどー?」
言葉に気をつけて扉越しに語り掛ければ、中からガサっとした音がした。誰か居るんだろう、これで迷子脱却だと安心したが幾ら待っても人は出てこない。
居留守……?いや、実は誰も居なくて物が落ちただけかも、っと予想するが誰も居なかったら道を聞けないので、それはそれで困る。
結衣は最後の確認に中を見ることにした。銀色のドアノブに手を掛け、ゆっくりと右に回す。
「失礼しまーす……」
「はーい、どうぞ〜」
入室を許可する声が聞こえた。何だ居るじゃんっと思ったのも束の間、結衣は違和感に気づいた。
……この声、後ろから聞こえなかったか?
ばっと勢いよく振り返ると、そこには女が居た。
黒いパーカーを着た髪の長い女。だけど普通の人とは決定的に違った見た目をしていた。
目を限界まで開き切って、黒目を左右違う方向に地走らせていが。表情は血の気がなく、髪のように真っ白い。
一言で言ってしまえば化け物。
結衣は声にならない悲鳴を上げて、後ろに下がった。開き掛けていたドアに背中があたり、勢いよく部屋の床に尻餅をつく。
化け物は両手を上げてアニメでよく見る降参のポーズをした。気概は加えない……と、いうことでいいんだろうか。
「ごめんごめん、結衣ちゃんがそんなに驚くなんて思わなくてさ」
「えっ何で、名前……」
「やだなぁ忘れちゃった?高校の時はよく一緒にいたじゃん」
パーカーに指を滑り込ませると、指を引っ掛けて[漢字]顔[/漢字][ふりがな]・[/ふりがな]を剥がした。ぎょっとした結衣を他所に、ショッキングな女の化け物の下から現れたのは_____
「ナッちゃん先輩!?」
「いえーす!みんな大好き性別不詳のナッちゃん先輩だぜ☆」
ニヤリと効果音が付きそうな怪しい笑顔で化け物、もといいナッちゃん先輩は笑った。