二次創作
【参加型】つまりそれって、冒涜的なサークル活動【HQホラー】
結衣と別れて美術棟にやってきた聖は、持ち前のコミュニケーション能力で教授や生徒達から七不思議について聞き出した。
そもそも地下備品管理室が開かずの間になったのは、そこを管理していた2代目の教授が鍵を無くしたかららしい。
なえば合鍵を使えばいいのでは?と思ったのだが、鍵を無くした時期がちょうど例の図書館殺人事件が起きた時だったので、学校もバタバタしていて鍵の紛失は後回しになった。そうしているうちに、教授は辞めてしまい鍵について知ってる人は居なくなった。
そして鍵がなくなった地下備品管理室をピッキングでこじ開けようとした馬鹿がいたんだとか。
なので開かずの間の鍵穴には途中で折れた針金が詰まっていて、どうにもできないらしい。蹴破るのも修理費が居るし、業者に頼む金もない。
いつしか地下備品管理室は忘れ去られていき、開かずの間となった……とかとか。
「なんかこの話も体育館の時計と同じような感じなのかな?」
聖の呟きに美術コースの生徒は笑って頷いた。
この人も体育館の時計の真相を知っているらしい。
「というか、知ってるも何も僕が君におしえたんやん」
「えっ」
その言葉に聖は驚いて、話を聞いていた相手の顔を改めて見た。
茶髪センターパート、茶色の目、黒のピアス。目につく特徴を脳内検索して、出来てきた答えは………
「あーっ!バスケ部の先輩だ!!」
「そうそう、バスケ部機体のエースの高島 雅くんやで〜。あと僕新入生やし、先輩やあらへんで」
「そうなんだ。じゃあ、タメでよろしく!」
思いがけぬ再会に、大学って敷地は広いけど案外狭いんだと思った。
雅は美術コースの生徒で今は高校の時の先輩に挨拶するのも兼ねて、学校探検中らしい。
「ねぇねぇ、ど絵の方についてなにかしらない?開かずの間についてはみんな結構知ってたんだけど、絵についてはわかんないんだよねー」
「開かずの間に絵って、「[漢字]Twinkle Twinkle Little Star[/漢字][ふりがな]きらきら星[/ふりがな]」のことか?僕もそれについてはよく分からんねんな。その絵が描かれたんのも20年以上前やし……」
「せめてもどんな絵とか分かる?」
「んー…」
「[漢字]Twinkle Twinkle Little Star[/漢字][ふりがな]きらきら星[/ふりがな]」は美術棟の開かずの間に置かれている絵のタイトルだ。
おそらく童謡の「きらきら星」の英語版の歌詞から来ているんだろう。
小学校の英語の時間に永遠と歌わされた記憶が聖には残っていたので、すぐに気がつくことができた。
ナッちゃん先輩からもらったプリントには「夜空に輝く星を描いている」という一文だけど、星だけなのか、人も居るのか、どういう構図なのかとかも一切分からない。
美術コースの雅なら何か知らないかと、一縷の望みをかけて聞いてみたが首を横に振ってよく分からないと返された。
「んー絵の写真をとりたいんだけど、無理っぽいかぁ〜」
「無理矢理開けるのも出来へんし、とりあえず開かずの間の写真撮ってあとは噂の内容をまとめるだけでええんとちゃうん?」
「そだねぇ。結衣ちゃんには申し訳ないけど、5番目の調査はここで打ち切りかなぁ」
「結衣ちゃん?」
「一緒のオカサーの子なの。とんと同級生とは思えないぐらいめっちゃ綺麗で、可愛くて、大人っぽくて……」
「あー、あの白いワンピースの子か」
「そうそう。私が幽霊苦手だから、今は噴水の方の調査にひとりで行ってもらってるんだよね」
「オカルトサークルなのに幽霊苦手なん?」
「オカルトサークルでも幽霊は苦手なの!」
頬をふらませた聖に、雅は「揶揄ったわるかったんぁ」と半笑いで誤った。
全然「悪かった」という顔はしておらず、面白そうにしているのが引っかかるところだ。
「お詫びにその調査手伝うわ。僕も美術コースの生徒やからな、先輩の絵は気になんねん」
「えー私ひとりで終わらせれると思うよ」
「ほな聞くけど聖ちゃんは開かずの間に一人でいけるんか?」
「教授から、1階の展示室にある聞いてるし!鍵も貰ってるし」
「僕は何回か探索しとるから分かるけど、一回の展示室って確か6個あったで。美術コースでもない新入生が全部回んのは骨折れると思うな〜。僕は何回か探索しとるけど」
何回かを強調して話す雅。
実際、美術棟の一階には展示室が密集していたし、それは一般の人が学生の作品を見やすいようにするという配慮からなっている。
しかもどれも似たような内装なので美術コースでもない新入生が全部を回って開かずの間を探すのには骨が折れるだろう。
__『4時くらいには一旦切り上げて、サークル室にあつまりましょ』
結衣との約束を思い出した聖は、苦渋の決断ですが……という表で雅に頭を下げた。
「………案内お願いします」
それに雅はにやりと笑って、了解した。
七不思議が5番の開かずの間の「[漢字]Twinkle Twinkle Little Star[/漢字][ふりがな]きらきら星[/ふりがな]」調査隊、結成の瞬間である。
そもそも地下備品管理室が開かずの間になったのは、そこを管理していた2代目の教授が鍵を無くしたかららしい。
なえば合鍵を使えばいいのでは?と思ったのだが、鍵を無くした時期がちょうど例の図書館殺人事件が起きた時だったので、学校もバタバタしていて鍵の紛失は後回しになった。そうしているうちに、教授は辞めてしまい鍵について知ってる人は居なくなった。
そして鍵がなくなった地下備品管理室をピッキングでこじ開けようとした馬鹿がいたんだとか。
なので開かずの間の鍵穴には途中で折れた針金が詰まっていて、どうにもできないらしい。蹴破るのも修理費が居るし、業者に頼む金もない。
いつしか地下備品管理室は忘れ去られていき、開かずの間となった……とかとか。
「なんかこの話も体育館の時計と同じような感じなのかな?」
聖の呟きに美術コースの生徒は笑って頷いた。
この人も体育館の時計の真相を知っているらしい。
「というか、知ってるも何も僕が君におしえたんやん」
「えっ」
その言葉に聖は驚いて、話を聞いていた相手の顔を改めて見た。
茶髪センターパート、茶色の目、黒のピアス。目につく特徴を脳内検索して、出来てきた答えは………
「あーっ!バスケ部の先輩だ!!」
「そうそう、バスケ部機体のエースの高島 雅くんやで〜。あと僕新入生やし、先輩やあらへんで」
「そうなんだ。じゃあ、タメでよろしく!」
思いがけぬ再会に、大学って敷地は広いけど案外狭いんだと思った。
雅は美術コースの生徒で今は高校の時の先輩に挨拶するのも兼ねて、学校探検中らしい。
「ねぇねぇ、ど絵の方についてなにかしらない?開かずの間についてはみんな結構知ってたんだけど、絵についてはわかんないんだよねー」
「開かずの間に絵って、「[漢字]Twinkle Twinkle Little Star[/漢字][ふりがな]きらきら星[/ふりがな]」のことか?僕もそれについてはよく分からんねんな。その絵が描かれたんのも20年以上前やし……」
「せめてもどんな絵とか分かる?」
「んー…」
「[漢字]Twinkle Twinkle Little Star[/漢字][ふりがな]きらきら星[/ふりがな]」は美術棟の開かずの間に置かれている絵のタイトルだ。
おそらく童謡の「きらきら星」の英語版の歌詞から来ているんだろう。
小学校の英語の時間に永遠と歌わされた記憶が聖には残っていたので、すぐに気がつくことができた。
ナッちゃん先輩からもらったプリントには「夜空に輝く星を描いている」という一文だけど、星だけなのか、人も居るのか、どういう構図なのかとかも一切分からない。
美術コースの雅なら何か知らないかと、一縷の望みをかけて聞いてみたが首を横に振ってよく分からないと返された。
「んー絵の写真をとりたいんだけど、無理っぽいかぁ〜」
「無理矢理開けるのも出来へんし、とりあえず開かずの間の写真撮ってあとは噂の内容をまとめるだけでええんとちゃうん?」
「そだねぇ。結衣ちゃんには申し訳ないけど、5番目の調査はここで打ち切りかなぁ」
「結衣ちゃん?」
「一緒のオカサーの子なの。とんと同級生とは思えないぐらいめっちゃ綺麗で、可愛くて、大人っぽくて……」
「あー、あの白いワンピースの子か」
「そうそう。私が幽霊苦手だから、今は噴水の方の調査にひとりで行ってもらってるんだよね」
「オカルトサークルなのに幽霊苦手なん?」
「オカルトサークルでも幽霊は苦手なの!」
頬をふらませた聖に、雅は「揶揄ったわるかったんぁ」と半笑いで誤った。
全然「悪かった」という顔はしておらず、面白そうにしているのが引っかかるところだ。
「お詫びにその調査手伝うわ。僕も美術コースの生徒やからな、先輩の絵は気になんねん」
「えー私ひとりで終わらせれると思うよ」
「ほな聞くけど聖ちゃんは開かずの間に一人でいけるんか?」
「教授から、1階の展示室にある聞いてるし!鍵も貰ってるし」
「僕は何回か探索しとるから分かるけど、一回の展示室って確か6個あったで。美術コースでもない新入生が全部回んのは骨折れると思うな〜。僕は何回か探索しとるけど」
何回かを強調して話す雅。
実際、美術棟の一階には展示室が密集していたし、それは一般の人が学生の作品を見やすいようにするという配慮からなっている。
しかもどれも似たような内装なので美術コースでもない新入生が全部を回って開かずの間を探すのには骨が折れるだろう。
__『4時くらいには一旦切り上げて、サークル室にあつまりましょ』
結衣との約束を思い出した聖は、苦渋の決断ですが……という表で雅に頭を下げた。
「………案内お願いします」
それに雅はにやりと笑って、了解した。
七不思議が5番の開かずの間の「[漢字]Twinkle Twinkle Little Star[/漢字][ふりがな]きらきら星[/ふりがな]」調査隊、結成の瞬間である。