凌城学園へ入学して数日な頃。


「芙結ちゃーん！音楽室行こっか」


次は音楽の授業。


「うん。行こっかー！」


＊＊＊


「な、なんで個室？！」


音楽の若い女の先生が「あなたが芙結ちゃんね。」なんて言いながらピアノの上に被せてある赤い布を取っている。


「へっ？！」


「芙結お嬢様。この学園は個室で音楽の先生にマンツーマンで教えてくださいます。」


紬月くんがこっそり教えてくれて、おどおどと緊張気味に黒い大きなピアノの前のイスに座る。


「芙結ちゃん。まずは一段目の音を引いてみましょうか」


楽譜は読めるけどこんなに堂々と引いたことがなくて緊張してたけど、紬月くんもサポートしてくれたおかげでなんとか乗り越えられて。


＊＊＊


生花の授業では憂ちゃんが活躍してたり。


「憂ちゃんすごすぎるよ…」


「そんなことないよ〜！」


色鮮やかで凛々しく花が置いてある。


「まぁ〜、おじいちゃんと一緒にやってたからかな〜。私にセンスがあるのかはわかんないけど」


さすが日本を代表する庭園デザイナーのおじいちゃんがいる憂ちゃんだ…。。
こんなに凛々しくつくれるなんてね…。


「芙結お嬢様の生花もすごいですよ」


「うぅ〜ん…？」


私なんて基礎も知らないのに。
こんな授業があるなんて、勉強になるなぁ…。


でも、特別な授業はこれだけじゃない。
マンツーマンで海外の人とオンラインで会話をしたり、茶道、お着物の着付け練習があったり、、、と。


＊＊＊