二次創作
不死と雄英生
お母さんが出張へ行って3ヶ月。
早くもわたしは高校生になる。
たしか一ヶ月で帰ってくるって、そう言ってたのに。
お父さん連れてくるって、言ってくれたのに。
「お母さん、まだかなあ」
入学までもう一週間もないというのに
帰って来る気配どころかメッセージすら返ってこない。
ふと、垂れ流していたテレビ画面を見やる。
『オールマイト、教師になる!?』
「あれ、最近お母さんテレビ映んないよね」
じゃあもう、死___
ダン、とリモコンを叩きつけ
脳死の思想をかき消す。
そんなはずない、約束したじゃん。
受験終わったら頭撫でてくれるって。
お寿司買ってくれるって。
...もしかして、入学式来てくれないの?
「お父さんは、帰ってこないよね」
急に冷静になって
お父さんが飾られた写真を眺めて呟く。
小さい頃は勘違いしていた。
お父さんはわたしを置いてどこかへ行ったんだと。
けどそれは大きな間違いで
わたしが物心付く前に、連れ去られたらしい。
しかしそれが10年弱経っても
未解決事件だなんて呆れる。
「警察は仕事してるのか」
なんてクレームを無性に入れたくなった。
ただ、そんなことをしても
虚しくなるだけだと分かってる。
だからわたしはお母さんを待つ。
入学式までに絶対帰って来ると信じて。
___
結論から言えば帰ってくることはなかった。
入学式当日。
すこし早く起きてお母さんの帰りも待つものの
無駄を悟って支度をする。
苦々しい気持ちで制服を身にまとい
「いってきます」と家を出た。
相変わらず「いってらっしゃい」は聞こえない。
多分、居たらとびっきりの笑顔で送ってくれる。
それで、たくさん心配してくれる。
そんな馬鹿げたわたしの妄想は
叶えられることなく、無音の家が背中を刺した。
早くもわたしは高校生になる。
たしか一ヶ月で帰ってくるって、そう言ってたのに。
お父さん連れてくるって、言ってくれたのに。
「お母さん、まだかなあ」
入学までもう一週間もないというのに
帰って来る気配どころかメッセージすら返ってこない。
ふと、垂れ流していたテレビ画面を見やる。
『オールマイト、教師になる!?』
「あれ、最近お母さんテレビ映んないよね」
じゃあもう、死___
ダン、とリモコンを叩きつけ
脳死の思想をかき消す。
そんなはずない、約束したじゃん。
受験終わったら頭撫でてくれるって。
お寿司買ってくれるって。
...もしかして、入学式来てくれないの?
「お父さんは、帰ってこないよね」
急に冷静になって
お父さんが飾られた写真を眺めて呟く。
小さい頃は勘違いしていた。
お父さんはわたしを置いてどこかへ行ったんだと。
けどそれは大きな間違いで
わたしが物心付く前に、連れ去られたらしい。
しかしそれが10年弱経っても
未解決事件だなんて呆れる。
「警察は仕事してるのか」
なんてクレームを無性に入れたくなった。
ただ、そんなことをしても
虚しくなるだけだと分かってる。
だからわたしはお母さんを待つ。
入学式までに絶対帰って来ると信じて。
___
結論から言えば帰ってくることはなかった。
入学式当日。
すこし早く起きてお母さんの帰りも待つものの
無駄を悟って支度をする。
苦々しい気持ちで制服を身にまとい
「いってきます」と家を出た。
相変わらず「いってらっしゃい」は聞こえない。
多分、居たらとびっきりの笑顔で送ってくれる。
それで、たくさん心配してくれる。
そんな馬鹿げたわたしの妄想は
叶えられることなく、無音の家が背中を刺した。
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