二次創作
気づいたら、推し様が目の前にいました。
「え、あ、.....お金持ってませんっ!」
反射的にそう叫んでしまったけれど、お金を要求していると決まったわけでもない。
「え?」
ほらね、案の定、こいつ大丈夫かみたいな顔されてるよ.......
「すいません、今色々と取り乱してて....」
普通に頭を下げると、相手も少し困った様子で。
「あの、これ、貴方のですよね....?」
「え?」
私は、顔を上げて、差し出されているものを見て、思わず手を伸ばした。
「これ、私の手帳です!」
大事な大事な私のお友達だったわ().
「ありがとございます!...どこで?」
「ぶつかった時に、落としてました。此処にいたら、貴方に会えるかなって。」
好青年らしい笑顔を作ると、花が綻ぶようなきれいな顔立ちだと気づいた。
「あの...お名前なんて言いますか?」
「僕ですか?僕は.....」
―――「いふです。」