【参加型】ラト帝国最強捨札STAL。
「こちら[漢字]和秋[/漢字][ふりがな]わしゅう[/ふりがな]。先程、[漢字]美奈[/漢字][ふりがな]みな[/ふりがな]より明日の出撃予定を伺いました。詳しく説明願えますでしょうか。」
[漢字]和秋[/漢字][ふりがな]わしゅう[/ふりがな]は我の偽名であり、[漢字]美奈[/漢字][ふりがな]みな[/ふりがな]は幸のことだ。
政府の前では本名を話すことが禁じられている。これもおそらくは立場の問題だろう。
本名で話すなんて政府の下のくせに。とか
本名など本来いらないものだろう。とか
そんなことだろう。
だって、STALができた理由もそんなのなのだから。
「そうか。では説明しよう。」
お偉いさんは偉そうな声でこう続ける。
「明日は小国の〇〇国の軍が100人程度攻めてくる。それの対応を命令する。」
豪華な椅子で片手にワイン。
あぁ、見ているだけで腹が立つ。
しかし反論なんてしている意味がない。ここもぐっと堪えるしかないのだ。
反論した日を思い出せ。結局電流を流され、やめてと叫んでもやめてくれやしなかっただろう。もう一度あんなこと味わいたいのか。
と、自分に言い聞かせる。
「了解。対応致しますのは、自分一人でしょうか?」
「あぁ。それはだな。翠とペアで向かえ。」
「了解。良い戦果を報告できるよう精一杯暴れて参ります。」
「よろしく。」
敬礼をする。そしてお偉いさんが通話を切る。
そこまでいって安堵する。今日は電流を流されなかった、と。今日も完璧だった、と。
いや、実はかなりピンチだった。危なかった。
政府の前では一人称を「自分」に変更しなければいけないという規則がある。
そのところを「我」と言いかけたのだ。かなり危なかった。
それに、一人でなかった。翠とペアでできるならばかなり安心だ。かなりの安堵に繋がる。
そうと決まれば早々と準備をしざる終えない。それにペアならば翠にも報告を聞いたかを確認して、それから作戦をどうするかを考えなければならない。
我はまた一つ溜息をついて、ベンチの後ろにある家へ入った。
そんな我の後を追って幸もやってくる。
「たいちょー!私も行っちゃダメですかね?」
そう尋ねてくれるものの、
「政府に言われていないことをすると電流を流されるよ。痛いのは嫌だろう?待っていた方がいいさ。必ず帰ってくるからね。」
と答えるしかできない。
幸はどこか気に食わなさそうだったがなんとか引いてもらった。
我の心の中には申し訳なさと、またしても政府への怒りで満ち溢れている。
そんなこと思っても何も変わらない。
我は準備のため、と自分に言い聞かせて、自分の部屋へと逃げ込んだ。
[漢字]和秋[/漢字][ふりがな]わしゅう[/ふりがな]は我の偽名であり、[漢字]美奈[/漢字][ふりがな]みな[/ふりがな]は幸のことだ。
政府の前では本名を話すことが禁じられている。これもおそらくは立場の問題だろう。
本名で話すなんて政府の下のくせに。とか
本名など本来いらないものだろう。とか
そんなことだろう。
だって、STALができた理由もそんなのなのだから。
「そうか。では説明しよう。」
お偉いさんは偉そうな声でこう続ける。
「明日は小国の〇〇国の軍が100人程度攻めてくる。それの対応を命令する。」
豪華な椅子で片手にワイン。
あぁ、見ているだけで腹が立つ。
しかし反論なんてしている意味がない。ここもぐっと堪えるしかないのだ。
反論した日を思い出せ。結局電流を流され、やめてと叫んでもやめてくれやしなかっただろう。もう一度あんなこと味わいたいのか。
と、自分に言い聞かせる。
「了解。対応致しますのは、自分一人でしょうか?」
「あぁ。それはだな。翠とペアで向かえ。」
「了解。良い戦果を報告できるよう精一杯暴れて参ります。」
「よろしく。」
敬礼をする。そしてお偉いさんが通話を切る。
そこまでいって安堵する。今日は電流を流されなかった、と。今日も完璧だった、と。
いや、実はかなりピンチだった。危なかった。
政府の前では一人称を「自分」に変更しなければいけないという規則がある。
そのところを「我」と言いかけたのだ。かなり危なかった。
それに、一人でなかった。翠とペアでできるならばかなり安心だ。かなりの安堵に繋がる。
そうと決まれば早々と準備をしざる終えない。それにペアならば翠にも報告を聞いたかを確認して、それから作戦をどうするかを考えなければならない。
我はまた一つ溜息をついて、ベンチの後ろにある家へ入った。
そんな我の後を追って幸もやってくる。
「たいちょー!私も行っちゃダメですかね?」
そう尋ねてくれるものの、
「政府に言われていないことをすると電流を流されるよ。痛いのは嫌だろう?待っていた方がいいさ。必ず帰ってくるからね。」
と答えるしかできない。
幸はどこか気に食わなさそうだったがなんとか引いてもらった。
我の心の中には申し訳なさと、またしても政府への怒りで満ち溢れている。
そんなこと思っても何も変わらない。
我は準備のため、と自分に言い聞かせて、自分の部屋へと逃げ込んだ。