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【参加型】ラト帝国最強捨札STAL。

#4

命令。

「こちら[漢字]和秋[/漢字][ふりがな]わしゅう[/ふりがな]。先程、[漢字]美奈[/漢字][ふりがな]みな[/ふりがな]より明日の出撃予定を伺いました。詳しく説明願えますでしょうか。」

[漢字]和秋[/漢字][ふりがな]わしゅう[/ふりがな]は我の偽名であり、[漢字]美奈[/漢字][ふりがな]みな[/ふりがな]は幸のことだ。

政府の前では本名を話すことが禁じられている。これもおそらくは立場の問題だろう。

本名で話すなんて政府の下のくせに。とか
本名など本来いらないものだろう。とか
そんなことだろう。

だって、STALができた理由もそんなのなのだから。


「そうか。では説明しよう。」

お偉いさんは偉そうな声でこう続ける。

「明日は小国の〇〇国の軍が100人程度攻めてくる。それの対応を命令する。」

豪華な椅子で片手にワイン。
あぁ、見ているだけで腹が立つ。

しかし反論なんてしている意味がない。ここもぐっと堪えるしかないのだ。

反論した日を思い出せ。結局電流を流され、やめてと叫んでもやめてくれやしなかっただろう。もう一度あんなこと味わいたいのか。

と、自分に言い聞かせる。


「了解。対応致しますのは、自分一人でしょうか?」

「あぁ。それはだな。翠とペアで向かえ。」

「了解。良い戦果を報告できるよう精一杯暴れて参ります。」

「よろしく。」


敬礼をする。そしてお偉いさんが通話を切る。

そこまでいって安堵する。今日は電流を流されなかった、と。今日も完璧だった、と。





いや、実はかなりピンチだった。危なかった。

政府の前では一人称を「自分」に変更しなければいけないという規則がある。
そのところを「我」と言いかけたのだ。かなり危なかった。

それに、一人でなかった。翠とペアでできるならばかなり安心だ。かなりの安堵に繋がる。


そうと決まれば早々と準備をしざる終えない。それにペアならば翠にも報告を聞いたかを確認して、それから作戦をどうするかを考えなければならない。

我はまた一つ溜息をついて、ベンチの後ろにある家へ入った。


そんな我の後を追って幸もやってくる。

「たいちょー!私も行っちゃダメですかね?」

そう尋ねてくれるものの、

「政府に言われていないことをすると電流を流されるよ。痛いのは嫌だろう?待っていた方がいいさ。必ず帰ってくるからね。」

と答えるしかできない。


幸はどこか気に食わなさそうだったがなんとか引いてもらった。

我の心の中には申し訳なさと、またしても政府への怒りで満ち溢れている。



そんなこと思っても何も変わらない。

我は準備のため、と自分に言い聞かせて、自分の部屋へと逃げ込んだ。

作者メッセージ

どうでしょうか、と言ったところです。
まだまだ表現方法も場面転換も勉強しなければ、と思いましたね、。笑

次には翠さんに登場してもらうつもりです。

2024/12/23 20:28

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