【参加型】ラト帝国最強捨札STAL。
「“[明朝体]世の中に 虎狼も 何ならず 人の口こそ なほ勝りけれ[/明朝体]”藤原良経。我も虎や狼より人間の方がよっぽど恐ろしいと思うさ。」
空が橙色へと染まる時間。我はとあるベンチに座って和歌を読んでいた。
相変わらずのアナウンスに溜息をつくのも今日で何年目だろうか。
負傷数が0なんて嘘だ。
毎日息をするように0と答える政府は何を考えているのだろうか。
この前、我が腕を怪我した時も負傷数は0と言っていた。どれだけ国民を安心させれば気が済むのか。
なんて思っても政府に反抗なんてできやしない。
結局STALは政府の言いなりなのだから。
なんて考えるとまた溜息が溢れる。
「たいちょー?お疲れですか?」
後ろで音がしたと思えばSTALの前線部隊員、[漢字]如月 幸[/漢字][ふりがな]きさらぎ さち[/ふりがな]が家から出てきた音だった。
黒いツインテールに赤い髪飾りをつける幸は青い瞳がとても似合う。幸の八重歯はどこか小悪魔さを出している。これが皆の言うかわいいと言うものらしい。
褒めることはあまり慣れていないから言ったことはないがね。
「あぁ、幸かい。ちょっとね。」
そう返事をすると幸はててて、と我の隣へ座ってきた。
そして無邪気な笑顔を浮かべてこう言う。
「私でぎゅーしちゃいますっ?」
我は「はは、」と軽く苦笑する。
妹なんかいたことがなかったからわからないが、すごく妹だと感じる。
懐いてくれているのか。入隊したてのあの輝かしい瞳。
今もなお、輝かしい幸は我の大切な人の一人だ。
「ありがたいけど遠慮しておくよ。」
それだけ伝えると幸は拗ねる。
だが対処法は知っている。撫でるのだ。
我が撫でながらそう述べると幸は少し拗ねるものの、許してくれる。
そういえば幸はここへ何しに来たのだろうか。
何かがあってここへ来たのではないかと感じた我は幸に尋ねた。
幸はおそらく「そうだった!」というような顔をし、こう説明した。
「たいちょー、明日[太字]行かなくちゃいけない[/太字]らしいです、」
そう述べる幸の表情が暗くなる。ああ、またか。
幸から伝えられた『[太字]行かなくてはいけない[/太字]』。
それは戦場へ行く、と言うのをぼかした言葉だ。
そして正直言って戦闘狂の幸が顔を暗くして述べるのだ。
おそらく指名だ。政府からの指名。今回は一人なのか、はたまた誰かと行けるのか。
我は詳しく聞くため、幸に礼を言って首につけている機械型チョーカーのとあるボタンを押す。
機械型チョーカー。
これはSTALに入ったものに必ずつけられる機械型チョーカーだ。
白色の本体に青色のボタンがたくさんついてあり、首後ろには番号が書かれている。
このチョーカーはボタンを一つ押すと、電子モニターが出てくる。
そして政府とビデオ通話をすることができるのだ。
他にも仲間同士の無線やカメラ機能など。
えっと、昔の言葉で言うとスマートフォンとパソコン、無線を引っ付けた優れものだ。
これ一つでなんでもできる。
しかしこれはSTAL専用。
まあ察しがつくかもしれないが、当然拘束用でもある。
許可なくSTAL専用家の敷地から出たら電撃が走るのだ。酷い作り用でもあるさ。
まあチョーカーの話はここまでとしよう。
我が押したボタンはビデオ通話。
このボタンを押すと我の目の前に電子モニターが出てくる。そしてコール音が鳴る。
5コールほどなった後、ピッという音と共に電子モニターに政府のお偉いさんが映し出された。
全然出てくれないことに、今直ぐにでも「クソが」と言いたいがそんなこと許される立場ではない。
ぐっと言葉を飲み込んで我はお偉いさんに今回の話を聞いた。
空が橙色へと染まる時間。我はとあるベンチに座って和歌を読んでいた。
相変わらずのアナウンスに溜息をつくのも今日で何年目だろうか。
負傷数が0なんて嘘だ。
毎日息をするように0と答える政府は何を考えているのだろうか。
この前、我が腕を怪我した時も負傷数は0と言っていた。どれだけ国民を安心させれば気が済むのか。
なんて思っても政府に反抗なんてできやしない。
結局STALは政府の言いなりなのだから。
なんて考えるとまた溜息が溢れる。
「たいちょー?お疲れですか?」
後ろで音がしたと思えばSTALの前線部隊員、[漢字]如月 幸[/漢字][ふりがな]きさらぎ さち[/ふりがな]が家から出てきた音だった。
黒いツインテールに赤い髪飾りをつける幸は青い瞳がとても似合う。幸の八重歯はどこか小悪魔さを出している。これが皆の言うかわいいと言うものらしい。
褒めることはあまり慣れていないから言ったことはないがね。
「あぁ、幸かい。ちょっとね。」
そう返事をすると幸はててて、と我の隣へ座ってきた。
そして無邪気な笑顔を浮かべてこう言う。
「私でぎゅーしちゃいますっ?」
我は「はは、」と軽く苦笑する。
妹なんかいたことがなかったからわからないが、すごく妹だと感じる。
懐いてくれているのか。入隊したてのあの輝かしい瞳。
今もなお、輝かしい幸は我の大切な人の一人だ。
「ありがたいけど遠慮しておくよ。」
それだけ伝えると幸は拗ねる。
だが対処法は知っている。撫でるのだ。
我が撫でながらそう述べると幸は少し拗ねるものの、許してくれる。
そういえば幸はここへ何しに来たのだろうか。
何かがあってここへ来たのではないかと感じた我は幸に尋ねた。
幸はおそらく「そうだった!」というような顔をし、こう説明した。
「たいちょー、明日[太字]行かなくちゃいけない[/太字]らしいです、」
そう述べる幸の表情が暗くなる。ああ、またか。
幸から伝えられた『[太字]行かなくてはいけない[/太字]』。
それは戦場へ行く、と言うのをぼかした言葉だ。
そして正直言って戦闘狂の幸が顔を暗くして述べるのだ。
おそらく指名だ。政府からの指名。今回は一人なのか、はたまた誰かと行けるのか。
我は詳しく聞くため、幸に礼を言って首につけている機械型チョーカーのとあるボタンを押す。
機械型チョーカー。
これはSTALに入ったものに必ずつけられる機械型チョーカーだ。
白色の本体に青色のボタンがたくさんついてあり、首後ろには番号が書かれている。
このチョーカーはボタンを一つ押すと、電子モニターが出てくる。
そして政府とビデオ通話をすることができるのだ。
他にも仲間同士の無線やカメラ機能など。
えっと、昔の言葉で言うとスマートフォンとパソコン、無線を引っ付けた優れものだ。
これ一つでなんでもできる。
しかしこれはSTAL専用。
まあ察しがつくかもしれないが、当然拘束用でもある。
許可なくSTAL専用家の敷地から出たら電撃が走るのだ。酷い作り用でもあるさ。
まあチョーカーの話はここまでとしよう。
我が押したボタンはビデオ通話。
このボタンを押すと我の目の前に電子モニターが出てくる。そしてコール音が鳴る。
5コールほどなった後、ピッという音と共に電子モニターに政府のお偉いさんが映し出された。
全然出てくれないことに、今直ぐにでも「クソが」と言いたいがそんなこと許される立場ではない。
ぐっと言葉を飲み込んで我はお偉いさんに今回の話を聞いた。