二次創作
孤児の女の子は人虎くんの、初恋の相手でした
「じゃ、じゃあ、お兄さんは、あの...中島敦さんって知ってますか!?」
「え?敦くん?知ってるけど...ってちょっと!?」
「私をそこにつれてってください!」
「えぇっ!?」
お兄さんは困惑しながらも、私の手を引いて、
あの人がいる場所―――武装探偵社へ向かってくれる。
「敦くんがどうかしたの?」
「おんなじ....孤児院に居て...私が仲良くしてたっていうか知ってる人は敦さんしか..いなくって。」
頼れるのは敦さんだけだ。2つ年上で、
すっごく尊敬していた。孤児院の人達には追い出されてしまったけれど、
人望は厚く、優しい笑顔と、純粋な性格が、私は、
―――大好きだったんだ。
「....ここだけど。」
「入りましょう。」
「ちょーっとまった!」
「え?」
「敦くんとどういう関係?」
「関係.....名前はありませんけど....面識はありますし、それなりの関係ではあります。」
私が何度もせがむと、渋々乱歩さんは探偵社のドアを開けてくれた。
「えーっと、敦くんはーっと。」
「あれ、乱歩さん。」
「....太宰。」
なんか高身長男性出てきた....怖い...
「サッ」
「え?」
乱歩さんが声を上げる。なぜなら私は.....
高身長男性が強くて、乱歩さんの背中に隠れているからだ。
乱歩さんのことを身長が低いとは言ったけど、私もそれなりには低い(?)
「怖がらなくていいよ?」
「いっ、いえ.....そういうわけじゃ..」
ただただ...あの孤児院の人達に似ていたんだ。
「......え。」
バサバサッと何かが落ちる音と、懐かしい声が聞こえて、
もしかしてと振り返る。そこには、
―――あの時の貴方が居た。
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