柚夏の読切小説集
「ねぇー。〇〇祭り行くー?」
部活動中、私は友達二人に話しかけた。
去年、私はその祭りに行けなかったのだ。その数日後に海外に旅行するため、風邪などの病気にかからないようにする為、人混みを避けて欲しいと母に言われたからだ。
今年こそは絶対に行きたい、と私は強く思っていた。
だが、二人の口から出た言葉は絶望的な言葉だった。
「ごめん。他の子と行く約束があって」
「出かけたいからな」
私はその二人の言葉を受け取って、「詰んだ」と思った。
私は友達がいない。スクールカーストをやると、私は三軍の底辺に属するからだ。
ブス、オタク、気が弱い。全てに当てはまる女だ。
自分はブスなのかは分からないが、告白された、した回数は両方ともゼロだ。
オタクは綺麗に当てはまっている。気が弱いのもそうだ。
私は諦めた。三軍から二軍に行くことを。祭りに行くことを。
しょうがないんだ。神様が決めたんだから。
「お前はこういう人になれ」と。
私は何をしても上手くいかない。
「今年は頑張ろう」と思って、仲のいい人とクラスを話してもらい、クラスメイトに積極的に話しかけてみたが、すぐにグループが作られ、入れないまま孤立していった。小説だって、頑張って執筆しても閲覧数ゼロ。
そう考えていると、遠くの木からジーっという声が聞こえてきた。
そう──セミが悲しい夏を告げた。
部活動中、私は友達二人に話しかけた。
去年、私はその祭りに行けなかったのだ。その数日後に海外に旅行するため、風邪などの病気にかからないようにする為、人混みを避けて欲しいと母に言われたからだ。
今年こそは絶対に行きたい、と私は強く思っていた。
だが、二人の口から出た言葉は絶望的な言葉だった。
「ごめん。他の子と行く約束があって」
「出かけたいからな」
私はその二人の言葉を受け取って、「詰んだ」と思った。
私は友達がいない。スクールカーストをやると、私は三軍の底辺に属するからだ。
ブス、オタク、気が弱い。全てに当てはまる女だ。
自分はブスなのかは分からないが、告白された、した回数は両方ともゼロだ。
オタクは綺麗に当てはまっている。気が弱いのもそうだ。
私は諦めた。三軍から二軍に行くことを。祭りに行くことを。
しょうがないんだ。神様が決めたんだから。
「お前はこういう人になれ」と。
私は何をしても上手くいかない。
「今年は頑張ろう」と思って、仲のいい人とクラスを話してもらい、クラスメイトに積極的に話しかけてみたが、すぐにグループが作られ、入れないまま孤立していった。小説だって、頑張って執筆しても閲覧数ゼロ。
そう考えていると、遠くの木からジーっという声が聞こえてきた。
そう──セミが悲しい夏を告げた。