アリスと魔法の国
ここに来て思った。ここって、屋敷ってより城だ。と。
「まだまだ道の案内お願い。白兎」
「今回の目的地は?」
白兎は首を少し傾ける。それに合わせて、びょこっと耳も揺れる。
「鈴とルクスが捕まってる所」
「分かった。こっちだよ」
私達は走る白兎の後をついていく。
やはり兵がぞろぞろと出てくるがほとんどがシルバー級ほどの実力しかなかったため、早々に蹴散らす。
「おうおうおう、俺の部下になんて真似してくれてんだぁ?あ”ぁ”?」
チンピラのような人間が出てくる。
倭服にモヒカン。なんか合ってない。
モヒカンが指で鉄砲の形を作りこちらに向ける。
「‹バン›!!」
その声と同時に指先から魔法の玉が放たれる。
この魔法、速い。
私は少し顔を横にずらし魔法の玉を避ける。
「‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›」
無数の玉を放ち続ける。
「‹反射›」
私の目の能力。視界内に魔法の鏡を展開し魔法を跳ね返す。
無数の玉はモヒカンへと向かう。
「ちょっ、やべ。あぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁっぁっ」
モヒカン破れたり。
このように少し強いやつがいてもせいぜいゴールド級。
私達は城の最上階の前の階段に着いた。
「おいおい、そこにいるのは神坊じゃねぇか。てか、ここまでの月影は二人で蹴散らしたのかよ」
そういうのはもう、50代後半と思わしき男であった。
男はヒゲを生やし、いくつもの古傷が残っていた。
右肩には月の入れ墨を入れており、それを見せるように着物を着ている。
「兵蔵のおっさん...」
「知り合い?」
「今は元月兎でござるが...昔は、‹剛の巨兵›と恐れられていた男でござる」
なんだか硬そうな名前だな。
「そうそう、今はこうやって嬢様の部屋に侵入するのを防いでるわけだ」
知り合いなら話し合いで...。
「だから、ここを通りたくば、俺を倒していけ」
やっぱりそうなるのね。
「アリス、一瞬でかたをつけるでござる」
なら、あれがいいね。
「‹気違いの茶会›」
兵蔵の時は止まった。
「‹天照・紅炎龍›」
神威の刀が兵蔵の右肩に当たる。決着は着いたと思われたが...!
カンッ!
剣と剣を交えたような音が響く。
それとほぼ同時に‹気違いの茶会›が解ける。
「ガハハハハハハ、強くなったな。神坊」
神威の攻撃を喰らい右肩から血が滴った。
「じゃあ、本気で行くかの‹鉄装›‹鉄爪›」
鉄の魔法使いかなんかか...。今まで戦ったことのないタイプだね。
「でも、高火力に弱い。そうでしょ?」
私の言葉に一瞬反応するも攻撃を続ける。
一点集中の高火力で倒す。
さっきの神威を見る限り本気を出せていなかった。
まぁ昔、世話になったのだろう。
私がやるしか無い。
「‹極雷・轟雷›」
最大火力を圧縮して一部に撃ち込む。
「見事だ。でも、結構来るなぁ」
この人、全然本気を出してない。
「チッ、昔の怪我のせいで今じゃあ昔の半分ぐらいの力しか出せねぇしよぉ...俺の負けだ。通りたければ通れ。俺は寝る」
勝ったのだろうか?
「では、行ってまいります」
「おう」
神威は兵蔵に挨拶をすると私と上へと上がる。
「あの人、まだ戦えたし、神威もあの人も全然本気を出してなかった」
「兵蔵のおっさんは多分、最初から通す気でござったよ」
え?なら本気で撃たなくてよかったの?
「兵蔵のおっさんのことでござるから死ぬ一歩手前とかまでやらないといけないだろうでござろう」
それ、あの威力でいいんだ。
「それに、拙者が本気を出せれなかったのはこの刀にまだ慣れてないからでござるよ」
「それでここの最強と戦うんだ?」
「死にはしないでござるよ。絶対に」
神威が殺されそうだったらどうにかしてでも助ける。
そうして私達は最上階へと登った。
「まだまだ道の案内お願い。白兎」
「今回の目的地は?」
白兎は首を少し傾ける。それに合わせて、びょこっと耳も揺れる。
「鈴とルクスが捕まってる所」
「分かった。こっちだよ」
私達は走る白兎の後をついていく。
やはり兵がぞろぞろと出てくるがほとんどがシルバー級ほどの実力しかなかったため、早々に蹴散らす。
「おうおうおう、俺の部下になんて真似してくれてんだぁ?あ”ぁ”?」
チンピラのような人間が出てくる。
倭服にモヒカン。なんか合ってない。
モヒカンが指で鉄砲の形を作りこちらに向ける。
「‹バン›!!」
その声と同時に指先から魔法の玉が放たれる。
この魔法、速い。
私は少し顔を横にずらし魔法の玉を避ける。
「‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›‹バン›」
無数の玉を放ち続ける。
「‹反射›」
私の目の能力。視界内に魔法の鏡を展開し魔法を跳ね返す。
無数の玉はモヒカンへと向かう。
「ちょっ、やべ。あぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁっぁっ」
モヒカン破れたり。
このように少し強いやつがいてもせいぜいゴールド級。
私達は城の最上階の前の階段に着いた。
「おいおい、そこにいるのは神坊じゃねぇか。てか、ここまでの月影は二人で蹴散らしたのかよ」
そういうのはもう、50代後半と思わしき男であった。
男はヒゲを生やし、いくつもの古傷が残っていた。
右肩には月の入れ墨を入れており、それを見せるように着物を着ている。
「兵蔵のおっさん...」
「知り合い?」
「今は元月兎でござるが...昔は、‹剛の巨兵›と恐れられていた男でござる」
なんだか硬そうな名前だな。
「そうそう、今はこうやって嬢様の部屋に侵入するのを防いでるわけだ」
知り合いなら話し合いで...。
「だから、ここを通りたくば、俺を倒していけ」
やっぱりそうなるのね。
「アリス、一瞬でかたをつけるでござる」
なら、あれがいいね。
「‹気違いの茶会›」
兵蔵の時は止まった。
「‹天照・紅炎龍›」
神威の刀が兵蔵の右肩に当たる。決着は着いたと思われたが...!
カンッ!
剣と剣を交えたような音が響く。
それとほぼ同時に‹気違いの茶会›が解ける。
「ガハハハハハハ、強くなったな。神坊」
神威の攻撃を喰らい右肩から血が滴った。
「じゃあ、本気で行くかの‹鉄装›‹鉄爪›」
鉄の魔法使いかなんかか...。今まで戦ったことのないタイプだね。
「でも、高火力に弱い。そうでしょ?」
私の言葉に一瞬反応するも攻撃を続ける。
一点集中の高火力で倒す。
さっきの神威を見る限り本気を出せていなかった。
まぁ昔、世話になったのだろう。
私がやるしか無い。
「‹極雷・轟雷›」
最大火力を圧縮して一部に撃ち込む。
「見事だ。でも、結構来るなぁ」
この人、全然本気を出してない。
「チッ、昔の怪我のせいで今じゃあ昔の半分ぐらいの力しか出せねぇしよぉ...俺の負けだ。通りたければ通れ。俺は寝る」
勝ったのだろうか?
「では、行ってまいります」
「おう」
神威は兵蔵に挨拶をすると私と上へと上がる。
「あの人、まだ戦えたし、神威もあの人も全然本気を出してなかった」
「兵蔵のおっさんは多分、最初から通す気でござったよ」
え?なら本気で撃たなくてよかったの?
「兵蔵のおっさんのことでござるから死ぬ一歩手前とかまでやらないといけないだろうでござろう」
それ、あの威力でいいんだ。
「それに、拙者が本気を出せれなかったのはこの刀にまだ慣れてないからでござるよ」
「それでここの最強と戦うんだ?」
「死にはしないでござるよ。絶対に」
神威が殺されそうだったらどうにかしてでも助ける。
そうして私達は最上階へと登った。