アリスと魔法の国
私達は紫月家へと向かった。
もう空は暗い闇に覆われ、月がまんまると光っていた。だが、それが無性に不気味に感じた。
なぜ不気味に感じたかは、空、正確には月がこちらを見ているような気がしてたまらなかった。
「これは...思ったより面倒でござるな」
神威は言葉をこぼす。私はそれに「どうして?」と短く返す。
「月を通して彼女が見ている」
彼女って紫月家の嬢様のことかな?
「紫月 迦具夜は月を元とし、色々なサポートが行えるでござる。迦具夜自身が戦ったとしても普通に強いでござる」
神威は続ける。
「それに、これは月を通して見ているでござろうな。であるから、月から見えぬよう行かなければならないでござる」
それなら最近、鏡の魔法の覚醒と共に脳に入ってきた魔法が使えるかも!
「神威、一回月の見えない影に行こう」
神威は私が何か策を持っていることを確信し、私の手を引いた。
そして、私達は月の光の当たらない暗いところに入った。
「‹白き兎よ 私の道を記し 具現せよ 召喚術・«不思議の国のアリス»・白兎›」
私の前に魔法陣が浮かび上がるそこに光が集まり、一つの形を取る。
それは、うさぎのような形であった。
その光は薄れていき、真の姿を表す。
「遅いよアリス。久しぶり、僕は白兎。君の案内役さ」
あの、何度も夢で見た真っ白な兎。
「兎が喋ったでござる!!」
神威は喋るうさぎを見て驚いたように声を上げる。
「僕は特殊な兎だからね」
と兎は胸を張る。
神威は納得のいかない様子だったが諦めたようだ。
「白兎、君には紫月家までバレないように行く道案内を任せたいのだけど、できそう?」
「う〜ん。多分、行けるね。行けるよ」
少し悩んだ素振りをすると、兎は答えを出す。
「ありがと。白兎」
「いいんだよ」
兎は得意げだった。
神威は未だに納得のいかない様子だった。
道中、危険なこともなくスムーズに事が運んだ。
まぁ、少しだけ遠回りしたけれども...。
紫月家の門へと着いた。
「行くでござるよ?」
「うん」
そうして紫月家の門は破壊された。
もう空は暗い闇に覆われ、月がまんまると光っていた。だが、それが無性に不気味に感じた。
なぜ不気味に感じたかは、空、正確には月がこちらを見ているような気がしてたまらなかった。
「これは...思ったより面倒でござるな」
神威は言葉をこぼす。私はそれに「どうして?」と短く返す。
「月を通して彼女が見ている」
彼女って紫月家の嬢様のことかな?
「紫月 迦具夜は月を元とし、色々なサポートが行えるでござる。迦具夜自身が戦ったとしても普通に強いでござる」
神威は続ける。
「それに、これは月を通して見ているでござろうな。であるから、月から見えぬよう行かなければならないでござる」
それなら最近、鏡の魔法の覚醒と共に脳に入ってきた魔法が使えるかも!
「神威、一回月の見えない影に行こう」
神威は私が何か策を持っていることを確信し、私の手を引いた。
そして、私達は月の光の当たらない暗いところに入った。
「‹白き兎よ 私の道を記し 具現せよ 召喚術・«不思議の国のアリス»・白兎›」
私の前に魔法陣が浮かび上がるそこに光が集まり、一つの形を取る。
それは、うさぎのような形であった。
その光は薄れていき、真の姿を表す。
「遅いよアリス。久しぶり、僕は白兎。君の案内役さ」
あの、何度も夢で見た真っ白な兎。
「兎が喋ったでござる!!」
神威は喋るうさぎを見て驚いたように声を上げる。
「僕は特殊な兎だからね」
と兎は胸を張る。
神威は納得のいかない様子だったが諦めたようだ。
「白兎、君には紫月家までバレないように行く道案内を任せたいのだけど、できそう?」
「う〜ん。多分、行けるね。行けるよ」
少し悩んだ素振りをすると、兎は答えを出す。
「ありがと。白兎」
「いいんだよ」
兎は得意げだった。
神威は未だに納得のいかない様子だった。
道中、危険なこともなくスムーズに事が運んだ。
まぁ、少しだけ遠回りしたけれども...。
紫月家の門へと着いた。
「行くでござるよ?」
「うん」
そうして紫月家の門は破壊された。