アリスと魔法の国
二人共、私の言葉を聞いて驚いている。
だが、そこで何かに気づいていたであろう神威の言葉はアリスの本当の姿を表す。
「アリス、君はあの始まりの街の貴族、クロノス家の人間でござるか?」
アリスはそこまで思考が回ってはいなかった。
でも、いっか。神威にはそろそろ打ち明けても...。
「そうだよ。私はアリス・c・クロノス」
神威は何とも言えな顔をする。
「実は薄々感づいてたでござるよ。だって、あの騒動のすぐ後に冒険者登録、そして、良さげな汚れた服、戦い慣れてないけど実力はあったでござるから...なんとなくその可能性も考えてなかったわけではござらんが...実際に聞くと、何とも言えないでござる」
神威はそのまま私の背に手を回し、私を抱きしめる。
「今まで大変でござったな。でも、今は拙者も共にいるでござる。決して、アリスをおいて先に逝かないでござる」
私はそれがたまらなく嬉しかった。また、一人になるのは嫌だ。
「ホント?」
「本当でござる。拙者はアリスをおいて逝かぬ、だから、アリスも拙者をおいて逝くな」
「二人で守り合って、ずぅぅぅぅぅぅぅっと一緒に生きよ。神威」
「そうでござるな」
私達は離れない。絶対に別れない。死すらも、神すらも私達を放すことはできない。させない。
「お二人さん、そろそろ止めるでありんす」
その言葉に二人だけの空間は破られた。
ふと、恐怖を感じたのでそちらを見ると...妖美がとてつもないほどの殺気を放っていた。
神威の周りってブラコン多いなぁ〜。
「残念じゃが、爺は多分いないでありんす」
「なんで!?」
せっかく爺様と会えると思ったのに...。
「あの爺はこの国を自由に歩き回ってるでありんす。まぁ、特別集合をしてない限り以内でありんしょうなぁ」
いないのかぁ。
「姉さん、他に情報はあるでござるか?」
「特に無いでありんす」
「かたじけない。行って参るでござる」
「待つでありんす!!」
その声に行こうとした私達は振り返る。
「これを持って行くでありんす」
出したのは鞘に収まった刀。禍々しくも神々しい雰囲気を放っている。
「何でござる?この刀」
「これは炎夜が使っていた妖刀・[漢字]暁[/漢字][ふりがな]あかつき[/ふりがな]でありんす。その刀に炎夜は死ぬ直前、自身の妖術‹火之迦具土神›を宿したでありんす。」
神威はその刀を見る。
「分かったでござる」
「武士は元々、二本差しでありんす。二本差しで帰って来るでありんす」
神威はそれに頷き、門に向かって走る。
私もその後に続いて走っていった。
だが、そこで何かに気づいていたであろう神威の言葉はアリスの本当の姿を表す。
「アリス、君はあの始まりの街の貴族、クロノス家の人間でござるか?」
アリスはそこまで思考が回ってはいなかった。
でも、いっか。神威にはそろそろ打ち明けても...。
「そうだよ。私はアリス・c・クロノス」
神威は何とも言えな顔をする。
「実は薄々感づいてたでござるよ。だって、あの騒動のすぐ後に冒険者登録、そして、良さげな汚れた服、戦い慣れてないけど実力はあったでござるから...なんとなくその可能性も考えてなかったわけではござらんが...実際に聞くと、何とも言えないでござる」
神威はそのまま私の背に手を回し、私を抱きしめる。
「今まで大変でござったな。でも、今は拙者も共にいるでござる。決して、アリスをおいて先に逝かないでござる」
私はそれがたまらなく嬉しかった。また、一人になるのは嫌だ。
「ホント?」
「本当でござる。拙者はアリスをおいて逝かぬ、だから、アリスも拙者をおいて逝くな」
「二人で守り合って、ずぅぅぅぅぅぅぅっと一緒に生きよ。神威」
「そうでござるな」
私達は離れない。絶対に別れない。死すらも、神すらも私達を放すことはできない。させない。
「お二人さん、そろそろ止めるでありんす」
その言葉に二人だけの空間は破られた。
ふと、恐怖を感じたのでそちらを見ると...妖美がとてつもないほどの殺気を放っていた。
神威の周りってブラコン多いなぁ〜。
「残念じゃが、爺は多分いないでありんす」
「なんで!?」
せっかく爺様と会えると思ったのに...。
「あの爺はこの国を自由に歩き回ってるでありんす。まぁ、特別集合をしてない限り以内でありんしょうなぁ」
いないのかぁ。
「姉さん、他に情報はあるでござるか?」
「特に無いでありんす」
「かたじけない。行って参るでござる」
「待つでありんす!!」
その声に行こうとした私達は振り返る。
「これを持って行くでありんす」
出したのは鞘に収まった刀。禍々しくも神々しい雰囲気を放っている。
「何でござる?この刀」
「これは炎夜が使っていた妖刀・[漢字]暁[/漢字][ふりがな]あかつき[/ふりがな]でありんす。その刀に炎夜は死ぬ直前、自身の妖術‹火之迦具土神›を宿したでありんす。」
神威はその刀を見る。
「分かったでござる」
「武士は元々、二本差しでありんす。二本差しで帰って来るでありんす」
神威はそれに頷き、門に向かって走る。
私もその後に続いて走っていった。