アリスと魔法の国
私達はジェスターの近くに座り団子を待った。
「カポカポ、本当にジェスターさんの運と勘はよく当たりますねぇ」
「そりゃまぁな」
見透かしているようなのも全部、運や勘だったりして。
そうこうどうでもいいことを考えていると、団子が運ばれてきたので、その団子を受け取った。
「そう言えば、他の団員は?」
「皆留守だ。こういう俺の個人的な時はジャックを連れている」
「カポカポ、俺はペットかなんかか?」
「ヒャハ、相棒だよ」
この二人はいいコンビなのだろう。
「でも、ファウストは死んだよ」
ファウストは私が殺した。
私は少し下を向く。
悪人とて殺すのは苦だ。
「なら、他の二人は生きていると?」
ルクスだった。ルクスは国が襲われ、自らも幹部と戦ったから気になるのだろう。
「あぁ、生きているよ」
ルクスは少し残念そうだった。ルクスは悪人に容赦ない。
「まぁ、色々あるがあの時の恨み言は今はやめよう」
ジェスターはただそう言うだけで詫びの1つもない。
それでも誰も何も言わなかった。
今回は別の話だし、こんな街中で問題を起こすのも良くない。
そして、団子を食べていた神威は問う。
「それでこの国に攻めてきているウロボロス教団とは何でござる?」
「幹部が二人とそこそこ強いやつ三人、そこらの雑魚」
幹部が二人かぁ、それにそこそこ強いやつってのも気になる。
「それでその幹部は何のカードなの?」
今度は鈴が聞く。
「隠者と吊られた男。追加がいたら知らん」
少なくとも幹部が二人いるのは確定か。
「あと、アリス。君に追手が一人。これが誰かはよく分からんが、そこそこ強いやつだろう」
私を狙うもの。合わせて三人の幹部と戦う可能性があるのか。
「相手の魔法はなんですか?」
「隠者しか知らんが、隠者は精神魔法と透明の2つだった」
透明か。私のチェシャネコと同じ感じかな?
「相手の情報で分かるのはそれだけか?」
ルクスの声がいつもより獣じみている。
それを気にする様子もなくジェスターは笑う。
「ヒャハハハハ、これ以上は協力してもらわないと」
「協力しようにも、目的は何でござるか?」
「隠者の死。あいつ慎重で俺の目的のために消しときたいからな」
ここまで情報が分かってるのに何で自分で殺せるだろうに。
「なぜ、自分で手をくださない?」
「俺等には通信魔道具が持たされててね、いつでもウロボロス教団に連絡ができてしまう。もし、俺が戦ったらすぐに裏切りとばれるだろ?だからだよ」
ジェスターの目的はウロボロス教団を内部から殺すこと?
「どうする?組むか組まないか」
ここで組むとむやみに言わないほうがいいと思う。
「考えさせてくれないかな?」
「いいだろう。君がそういうのなら待つとしよう。そうだな、五日後の今頃にここへ来い」
私はジェスターにとって道具か共犯者かそれとも...。
「わかった」
私はただこう言うしかなかった。
「カポカポ、本当にジェスターさんの運と勘はよく当たりますねぇ」
「そりゃまぁな」
見透かしているようなのも全部、運や勘だったりして。
そうこうどうでもいいことを考えていると、団子が運ばれてきたので、その団子を受け取った。
「そう言えば、他の団員は?」
「皆留守だ。こういう俺の個人的な時はジャックを連れている」
「カポカポ、俺はペットかなんかか?」
「ヒャハ、相棒だよ」
この二人はいいコンビなのだろう。
「でも、ファウストは死んだよ」
ファウストは私が殺した。
私は少し下を向く。
悪人とて殺すのは苦だ。
「なら、他の二人は生きていると?」
ルクスだった。ルクスは国が襲われ、自らも幹部と戦ったから気になるのだろう。
「あぁ、生きているよ」
ルクスは少し残念そうだった。ルクスは悪人に容赦ない。
「まぁ、色々あるがあの時の恨み言は今はやめよう」
ジェスターはただそう言うだけで詫びの1つもない。
それでも誰も何も言わなかった。
今回は別の話だし、こんな街中で問題を起こすのも良くない。
そして、団子を食べていた神威は問う。
「それでこの国に攻めてきているウロボロス教団とは何でござる?」
「幹部が二人とそこそこ強いやつ三人、そこらの雑魚」
幹部が二人かぁ、それにそこそこ強いやつってのも気になる。
「それでその幹部は何のカードなの?」
今度は鈴が聞く。
「隠者と吊られた男。追加がいたら知らん」
少なくとも幹部が二人いるのは確定か。
「あと、アリス。君に追手が一人。これが誰かはよく分からんが、そこそこ強いやつだろう」
私を狙うもの。合わせて三人の幹部と戦う可能性があるのか。
「相手の魔法はなんですか?」
「隠者しか知らんが、隠者は精神魔法と透明の2つだった」
透明か。私のチェシャネコと同じ感じかな?
「相手の情報で分かるのはそれだけか?」
ルクスの声がいつもより獣じみている。
それを気にする様子もなくジェスターは笑う。
「ヒャハハハハ、これ以上は協力してもらわないと」
「協力しようにも、目的は何でござるか?」
「隠者の死。あいつ慎重で俺の目的のために消しときたいからな」
ここまで情報が分かってるのに何で自分で殺せるだろうに。
「なぜ、自分で手をくださない?」
「俺等には通信魔道具が持たされててね、いつでもウロボロス教団に連絡ができてしまう。もし、俺が戦ったらすぐに裏切りとばれるだろ?だからだよ」
ジェスターの目的はウロボロス教団を内部から殺すこと?
「どうする?組むか組まないか」
ここで組むとむやみに言わないほうがいいと思う。
「考えさせてくれないかな?」
「いいだろう。君がそういうのなら待つとしよう。そうだな、五日後の今頃にここへ来い」
私はジェスターにとって道具か共犯者かそれとも...。
「わかった」
私はただこう言うしかなかった。