アリスと魔法の国
ー2日後
私の兄とウロボロス教団について分かったことを霊幻と鈴、桜兎のメンバーに話した。
「ふむ。ウロボロス教団の理想とする世界平和がどんなものかいまいちわからないな。だが聞こうにも捕らえていた恋人は死んだしな」
「あの男死んでしまったんですか!?」
あの男はなぜ死んだ?親しいものを殺された兵士の腹いせとかだろうか。
「アヤツは自分が死んだら自分に‹ネクロマンシー›をかけるようにしていたのだ。だが、アヤツのかけた‹ネクロマンシー›はせいぜい1日ほどしか生きられなかった。その制限が来て、死んだだけだ」
制限か。まぁ制限がなければただの不老不死だもんね。
「ただお前の兄が幹部でなく副主教だとは思いもしなったな」
「えぇ」
私も霊幻も暗い雰囲気をまとっていた。
そのためだろうか、他の人は口を開くことなく、ただ二人を見つめるだけであった。
「暗い話は終わりにしよう。お前らは明日、倭に行くのだろう?」
「えぇ」
「であれば、ちょうど倭との貿易がある。それに乗り密航すればいい」
密航って一様犯罪だよね?
「私は聖職者なので犯罪を犯すのは嫌なのですが...」
ルクスは犯罪者を敵視している。
「だがそれ以外の方法も不法入国だぞ?」
「それは......」
ルクスは言い返せずに言葉をつまらせる。
「まぁ国の重役の人間に許可を取るぐらいしかできんな」
「そんな事できるんですか?」
そんなコネがあるのだろうか?
「あぁ、こちらにはいい手札がいるしな」
そう言って霊幻は神威を見る。
神威はばつが悪そうにそっぽ向いている。
「そのぉ、炎鳥会の貿易相手とは...どこのお家でござろうか?」
「紅桜家だが」
紅桜って神威とおんなじだ!!
「やはりそうでござったか、どうせバレるでござろうし拙者の秘密を話すでござる」
秘密...紅桜家ってのが関係しそうだなぁ。
「拙者は紅桜家という国の裏と呼ばれる家の生まれでござる。その家で拙者は育ち、たしか1年ほど前、何故か拙者は帝の兵に追われたでござる。その時、姉さんが拙者を国外に逃がしてくれたでござるよ。そうして世界を旅しアリスに出会ったでござる」
神威も結構壮大な人生を送っていた。
でも、神威は何があって追われたのだろうか?
「そうか、そうか。お前が帝の忌み子か」
忌み子?なぜ神威が...。
「忌み子とは何でござろう?」
「俺もあんま知らんが...噂によると紅桜 霊子と帝の間にできた子らしくてなその子が帝のいち族に代々受け継がれる魔法を使えるらしい」
「それが拙者だと?」
「俺はそうだと思っているただそれだけだ」
「一応その忌み子というのは覚えておくとするでござる」
神威は何とも言えなさそうにそういう。
「そう言えば鈴。お前、一緒に倭に行くか?」
「えっ!?いつもだめっていうのに。どうしたの急に」
霊幻の言葉に鈴は奇妙なものを見たかのように驚く。
「アリス達と仲良くなっただろ?だからだよ」
「それならありがと」
鈴はにこやかに笑う。
すると、霊幻は胸を苦しそうに押さえる。
「[小文字]孫が可愛すぎるぅぅぅぅぅ[/小文字]」
霊幻は小さく言葉を漏らす。
この人こんなにも爺バカだったんだ。
「私、この機会にたびに出たい!!」
「どうしたのだ?」
鈴が声を張り上げて言うと霊幻は青白い顔となり聞く。
こんなにも孫を愛してたらそうもなるよね。
「私、天空の城に行くのが夢なの!!だから、アリス、私も連れて行って」
私の返す言葉など1つしかない。
「ようこそ、桜兎へ」
私は手を出す。
鈴はその手を掴む。
これで桜兎は四人となった。
そして、旅立ちの日。
私達は船に乗り込んだ。(樽の中)
私の兄とウロボロス教団について分かったことを霊幻と鈴、桜兎のメンバーに話した。
「ふむ。ウロボロス教団の理想とする世界平和がどんなものかいまいちわからないな。だが聞こうにも捕らえていた恋人は死んだしな」
「あの男死んでしまったんですか!?」
あの男はなぜ死んだ?親しいものを殺された兵士の腹いせとかだろうか。
「アヤツは自分が死んだら自分に‹ネクロマンシー›をかけるようにしていたのだ。だが、アヤツのかけた‹ネクロマンシー›はせいぜい1日ほどしか生きられなかった。その制限が来て、死んだだけだ」
制限か。まぁ制限がなければただの不老不死だもんね。
「ただお前の兄が幹部でなく副主教だとは思いもしなったな」
「えぇ」
私も霊幻も暗い雰囲気をまとっていた。
そのためだろうか、他の人は口を開くことなく、ただ二人を見つめるだけであった。
「暗い話は終わりにしよう。お前らは明日、倭に行くのだろう?」
「えぇ」
「であれば、ちょうど倭との貿易がある。それに乗り密航すればいい」
密航って一様犯罪だよね?
「私は聖職者なので犯罪を犯すのは嫌なのですが...」
ルクスは犯罪者を敵視している。
「だがそれ以外の方法も不法入国だぞ?」
「それは......」
ルクスは言い返せずに言葉をつまらせる。
「まぁ国の重役の人間に許可を取るぐらいしかできんな」
「そんな事できるんですか?」
そんなコネがあるのだろうか?
「あぁ、こちらにはいい手札がいるしな」
そう言って霊幻は神威を見る。
神威はばつが悪そうにそっぽ向いている。
「そのぉ、炎鳥会の貿易相手とは...どこのお家でござろうか?」
「紅桜家だが」
紅桜って神威とおんなじだ!!
「やはりそうでござったか、どうせバレるでござろうし拙者の秘密を話すでござる」
秘密...紅桜家ってのが関係しそうだなぁ。
「拙者は紅桜家という国の裏と呼ばれる家の生まれでござる。その家で拙者は育ち、たしか1年ほど前、何故か拙者は帝の兵に追われたでござる。その時、姉さんが拙者を国外に逃がしてくれたでござるよ。そうして世界を旅しアリスに出会ったでござる」
神威も結構壮大な人生を送っていた。
でも、神威は何があって追われたのだろうか?
「そうか、そうか。お前が帝の忌み子か」
忌み子?なぜ神威が...。
「忌み子とは何でござろう?」
「俺もあんま知らんが...噂によると紅桜 霊子と帝の間にできた子らしくてなその子が帝のいち族に代々受け継がれる魔法を使えるらしい」
「それが拙者だと?」
「俺はそうだと思っているただそれだけだ」
「一応その忌み子というのは覚えておくとするでござる」
神威は何とも言えなさそうにそういう。
「そう言えば鈴。お前、一緒に倭に行くか?」
「えっ!?いつもだめっていうのに。どうしたの急に」
霊幻の言葉に鈴は奇妙なものを見たかのように驚く。
「アリス達と仲良くなっただろ?だからだよ」
「それならありがと」
鈴はにこやかに笑う。
すると、霊幻は胸を苦しそうに押さえる。
「[小文字]孫が可愛すぎるぅぅぅぅぅ[/小文字]」
霊幻は小さく言葉を漏らす。
この人こんなにも爺バカだったんだ。
「私、この機会にたびに出たい!!」
「どうしたのだ?」
鈴が声を張り上げて言うと霊幻は青白い顔となり聞く。
こんなにも孫を愛してたらそうもなるよね。
「私、天空の城に行くのが夢なの!!だから、アリス、私も連れて行って」
私の返す言葉など1つしかない。
「ようこそ、桜兎へ」
私は手を出す。
鈴はその手を掴む。
これで桜兎は四人となった。
そして、旅立ちの日。
私達は船に乗り込んだ。(樽の中)