アリスと魔法の国
新たに兄様について分かったことは特になかった。
「お前、父君から手紙はもらっていないのか?」
手紙...きっと兄様についての。
「はい、それならもらいました」
「なら、さっき言ったことはだいたい知っているか」
「えぇ」
もっと早く言っておけばよかったかもなぁ。
「まぁ、アレの内容は俺が父君から依頼を受けて調べた内容だからな」
霊幻が調べた内容だったのか。それは、全く同じわけだ。
「まぁ、お前の父君に言っていない話をしよう」
「そんな物があるんですか?」
父様に話してないこと、それは父様が死んだあと...兄様が行ったあとのこ。
「あぁ、お前の兄とともに研究していたインテッレクトゥス・インデックスのことだ」
あぁ、なんか天才とか書かれてた人か。
「彼はいろいろな魔法学に精通するだけでなく物理学、科学、進化生物学、解剖学、遺伝学などを少しかじり魔法学に適用させている。本当の天才だ。あれは何十年、何百年間学ばなければ身につかないレベルに精通している」
私は驚きを隠せなかったのだろう。霊幻は私を見て苦笑した。
「大事なのはここからだ。俺はその青年の魔力の波動を別の人物から二回感じた」
「魔力の波長って皆違うんじゃなかったんですっけ?」
魔力の波長というのは一人ひとり顔や性格などと同じように皆違うものである。似ていることはあっても全く同じことはない。
「あぁ、でも1つ例外がある事は知っているだろう?」
例外、それは転生体。転生というのは同じ脳の形、同じ魔力の波長であり、生前の記憶を持っている者たちのこと。だが、その多くは5歳ほどで記憶をなくしていく。どんどん脳の形が成長とともに育っていくからである。
また、なぜ同じ脳、同じ魔力の波長をしていると生前の記憶を持っているかと言うと、確かなことはまだ分かってない。だが、世界樹に脳の形と記憶が記録されているためという一説がある。だが、この説は結構いい線を言ってると私は思う。
世界樹はこの世界であり、他の世界でもあるから。
転生者の中には異世界からきたとか言うやつもいるし。
まぁ、考察はこの程度にして話を進めよう。
「転生者のことですよね?」
「あぁ、一回目にあったのは俺がお前の爺さんと冒険をしていた時、二回目はお前の兄を調べた時だ」
つまり、霊幻はその天才君が生まれる前に同じ波長のものを見ているから転生者という線は結構濃厚だ。
「その年齢の転生者はもしかしたら化け物級に危険かもしれない。しかも、天才であり、兄の下にいるかもしれない。ということですね?」
「ああ、そう言えばお前の兄はウロボロス教団の団員、それも幹部クラスなのか?」
兄様がウロボロス教団か?
その答えは私が今探しているものでもある。けど、最近になって確信を得た。兄様はウロボロス教団の団員であると。
理由は3つ。1つ、兄様がタロットカードの魔道具を作っていた。2つ、敵が私を知っていた。でも、これは愚者が伝えた可能性があるため理由としては薄い。3つ、恋人の言った”世界の妹君”という言葉である。私の兄は一人。まぁ、私の前世の兄とか、実の兄ではなかったならわからなくもないけど...でも、その可能性は少ない。社交界の場でもよく似ていると言われていたしね。
「多分、そうです。担当は世界です」
「世界かぁ。正位置だと完成や理想郷、完璧。逆位置だと未完成や物足りないといったとこか」
魔法のけんとうは全くつかないが今までで以上にめんどくさい能力だろう。
「そう言えば兄様の魔法ってよく知らないんですけど。知ってます?」
「あいつの魔法はよく知らん。が、戦うところを一回見た。あれは見ただけではいまいち分からん魔法だな」
多分、強いな。
分かってるのは境界線の悪魔マクスウェルと世界のカードか。
次は捕らえた恋人にでも話を聞きに行くか。
「霊幻さん。ありがとうございました」
「お前、父君から手紙はもらっていないのか?」
手紙...きっと兄様についての。
「はい、それならもらいました」
「なら、さっき言ったことはだいたい知っているか」
「えぇ」
もっと早く言っておけばよかったかもなぁ。
「まぁ、アレの内容は俺が父君から依頼を受けて調べた内容だからな」
霊幻が調べた内容だったのか。それは、全く同じわけだ。
「まぁ、お前の父君に言っていない話をしよう」
「そんな物があるんですか?」
父様に話してないこと、それは父様が死んだあと...兄様が行ったあとのこ。
「あぁ、お前の兄とともに研究していたインテッレクトゥス・インデックスのことだ」
あぁ、なんか天才とか書かれてた人か。
「彼はいろいろな魔法学に精通するだけでなく物理学、科学、進化生物学、解剖学、遺伝学などを少しかじり魔法学に適用させている。本当の天才だ。あれは何十年、何百年間学ばなければ身につかないレベルに精通している」
私は驚きを隠せなかったのだろう。霊幻は私を見て苦笑した。
「大事なのはここからだ。俺はその青年の魔力の波動を別の人物から二回感じた」
「魔力の波長って皆違うんじゃなかったんですっけ?」
魔力の波長というのは一人ひとり顔や性格などと同じように皆違うものである。似ていることはあっても全く同じことはない。
「あぁ、でも1つ例外がある事は知っているだろう?」
例外、それは転生体。転生というのは同じ脳の形、同じ魔力の波長であり、生前の記憶を持っている者たちのこと。だが、その多くは5歳ほどで記憶をなくしていく。どんどん脳の形が成長とともに育っていくからである。
また、なぜ同じ脳、同じ魔力の波長をしていると生前の記憶を持っているかと言うと、確かなことはまだ分かってない。だが、世界樹に脳の形と記憶が記録されているためという一説がある。だが、この説は結構いい線を言ってると私は思う。
世界樹はこの世界であり、他の世界でもあるから。
転生者の中には異世界からきたとか言うやつもいるし。
まぁ、考察はこの程度にして話を進めよう。
「転生者のことですよね?」
「あぁ、一回目にあったのは俺がお前の爺さんと冒険をしていた時、二回目はお前の兄を調べた時だ」
つまり、霊幻はその天才君が生まれる前に同じ波長のものを見ているから転生者という線は結構濃厚だ。
「その年齢の転生者はもしかしたら化け物級に危険かもしれない。しかも、天才であり、兄の下にいるかもしれない。ということですね?」
「ああ、そう言えばお前の兄はウロボロス教団の団員、それも幹部クラスなのか?」
兄様がウロボロス教団か?
その答えは私が今探しているものでもある。けど、最近になって確信を得た。兄様はウロボロス教団の団員であると。
理由は3つ。1つ、兄様がタロットカードの魔道具を作っていた。2つ、敵が私を知っていた。でも、これは愚者が伝えた可能性があるため理由としては薄い。3つ、恋人の言った”世界の妹君”という言葉である。私の兄は一人。まぁ、私の前世の兄とか、実の兄ではなかったならわからなくもないけど...でも、その可能性は少ない。社交界の場でもよく似ていると言われていたしね。
「多分、そうです。担当は世界です」
「世界かぁ。正位置だと完成や理想郷、完璧。逆位置だと未完成や物足りないといったとこか」
魔法のけんとうは全くつかないが今までで以上にめんどくさい能力だろう。
「そう言えば兄様の魔法ってよく知らないんですけど。知ってます?」
「あいつの魔法はよく知らん。が、戦うところを一回見た。あれは見ただけではいまいち分からん魔法だな」
多分、強いな。
分かってるのは境界線の悪魔マクスウェルと世界のカードか。
次は捕らえた恋人にでも話を聞きに行くか。
「霊幻さん。ありがとうございました」