霊幻が誰がどのカードを担当するか任命することとなった。
｢まず、俺が女帝を担当する。そして、力を[漢字]蘭閣[/漢字][ふりがな]らんかく[/ふりがな]。恋人をアリスと神威。その他は雑兵の駆除と国民の非難だ｣
　霊幻が割当を言うとすぐさま疑問の声が上がった。
｢待ってくださいボス。なぜ、この二人が3枚の中の1枚を担当するのですか?｣
｢では聞くがお前に世界の構築はできるか?｣
｢それは...｣
　疑問の声の主は黙り込んだ。
　それを気にせず霊幻は説明する。
｢まず、今回は世界の構築ができるかの有無が最低ラインだ｣
｢霊幻殿待ってくだされ。拙者、世界の構築などできませんぞ｣
　神威はイレギュラーかなにかなのだろうか。
　霊幻はそう言われるだろうと思っていたかのように言葉を綴る。
｢お前は特殊なのだ。もしかしたら世界に対抗しうる可能性がある。それ以外にも恋人は二人であろうという考えが出たであろう。であるからアリス一人では厳しいためお前をつけた。他のものでない理由はコンビネーションなどなどである｣
　納得の行く説明である。
　神威が特殊というのはよくわからないが、コンビネーションの観点から見ればもう何ヶ月も共にいる神威が選ばれたのは分かる。
｢では、各自攻撃態勢に備えろ。国の上層部が来るまで耐えろ。そこからは力ある数の暴力だ。では、戦ってこの国を守れぇぇぇ｣
｢おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!｣
　霊幻の掛け声に皆手を上に上げ叫ぶ。
　
　街に出るとここはまだそこまでの被害だ。
　問題はもっと西の方らしい。
　私達の戦う恋人は北西の方にいるらしい。
　私達はそこへと急いでいく。