私達は霊幻に案内されるがままに客室へと案内された。
｢お前らに教えることはもうない。ギルドカードを出せ｣
　私達はギルドカードを出した。
　以外だったのはルクスが銀だったことだ。
｢お前らほどの実力者が銀か。金の奴らが聞いたら自信なくすだろうよ｣
　霊幻はケラケラと笑う。
　霊幻は笑うのを止めるとギルドカードに手を乗せる。
｢俺の権限でアリス・神威・ルクスの三名をゴールドランクに昇級する｣
　ギルドカードは光ると銀色から金色へとなった。
｢あれ?ランク上げるには星を集めろって言われたんですけど｣
　私は不思議だった。
｢昇級は基本的には星を集めるが、俺のような特殊な権限を持つものはゴールドまでなら自由にできるからな。だが、プラチナは審査員の判断によってだな。プラチナ級の審査員はプラチナ級か英雄級。そして、英雄級になるには何かとてつもない偉業を成し遂げる必要がある｣
｢霊幻さんって何をして英雄級になったんですか?｣
　私の問に霊幻は思い出すような素振りをする。
　思い出せないのだろうずっと顎に手を当てて目を瞑っている。
　突如、目が開いたと思うと、
｢そうであった、荒ぶる邪神龍を倒したのだったな｣
　荒ぶる邪神龍って絶対、化け物級に強いじゃん。
　そんな物倒すってやっぱ全盛期の霊幻ってすごいなぁ。
　私達がそんな話をしていると扉を強く開けた音がした。
　外からの風が私の頬をそっと撫でる。
　そちらを見やると焦った様子のスキンヘッドの男がいた。
｢ボス。大変です。ウロボロス教団が攻めてきています｣
　ウロボロス教団だって!!
　私は咄嗟に聞く。
｢愚者って名乗る男はいた?｣
　男はこちらを見ると
｢いえ、愚者と名乗るものはいませんでしたが...恋人、女帝、力を名乗るものが｣
｢相手はウロボロス教団幹部3人なのか!?｣
｢いえ、4人です｣
　4人?
　私の中にそんな疑問を残しながら時は刻々と進んでいった。