アリスと魔法の国
「蓮兎殿、お一人でこちらに?」
神威が問う。
「いや、迦具夜様と獣也も来ていやすよ。自分はちと用があったので一時抜けてきただけでさか」
ちょうどいい聞きたいことがある。
「迦具夜さん達はどちらに?」
「この通りの小物屋にいやすよ。来やすか?」
「えぇ、よろしく」
私達は蓮兎に案内され、小物屋へと向かった。
蓮兎は扉を掴み横にスライドさせる。
ガララッ。
戸を開ける音が響く。
「やや、遅かった、ね?あれれ、皆さんお揃いでどうしたのですか?」
迦具夜が不思議そうにこちらを覗き込むかのように見ながら問う。
「少しお話をと思いまして付いてこさせていただきました」
「そうですか。何について聞きたいのですか?」
欲しい情報はウロボロス教団のこの国での動き。
「今始まろうとしている戦争に異国の者が動いているのを知っていますか?」
「えぇ、名はうろぼろす教団でしたっけ?」
そこまで情報を掴んでいるのか!?
「それの動きについて知っていることはありますか?」
「そうですね。紅桜家が掴んでいなさそうな情報が一つ」
あるのか。やはり紫月家の情報収集能力は高いのだろうか?
「それは、彼らがこの国を乗っ取ろうとしているのです」
は!?乗っ取る?
なぜ彼らがそんな事を...?
「まぁなのでわたしたちの考えによりますと...帝は向こうの手の中にあるかもしれませんね」
「待つでござる。それだともう乗っ取られているということでござるか?」
神威は慌て、信じられないものを聞くかのような雰囲気だった。
「えぇ、その可能性は大いにあります」
そう迦具夜が言い終えたのと同時に外でガヤガヤと人が集まる音がする。
「どうしたんだろう?」
そう言って鈴が戸を少し開ける。
「帝...!」
帝だって!?それって...?
「早く隠れて!!」
そう言われるがまま私達は店の奥に隠れた。
「こんな店使って怒られないのですか?」
「ここは紫月家の隠れ家の一つ!」
獣也が私達を店の奥へと案内した。
けどやっぱなんかアホっぽい。
私はそんな事を考えつつ、外の声に耳を澄ませた。
「我々、照陽家は紅桜家を廃止する事を決定した。これからは新な時代の幕開けじゃ」
それを聞く民衆の声は不安の色が雑音だけで感じれる。だが、喜びの色も聞こえてくる。
表のものは紅桜家を大貴族として認識する。だが、裏のものからすれば紅桜家は邪魔な存在であった。
国を脅す。また、民を傷つけようものならば紅桜家が黙ってはいない。
裏のものにとって紅桜家が消えるのはいいことであった。
「これからは警察組織を組む。名は新選組」
だが、紅桜家がいなくなろうと国は悪を許さない。
まぁ、わかっていたことだ。
僅かにあった喜びの色もすぐに消え失せる。
これで、紅桜家は追われる立場と成った。
「この国を開国する!!」
その一言が本当に絶望的な状況を作り上げた。
神威が問う。
「いや、迦具夜様と獣也も来ていやすよ。自分はちと用があったので一時抜けてきただけでさか」
ちょうどいい聞きたいことがある。
「迦具夜さん達はどちらに?」
「この通りの小物屋にいやすよ。来やすか?」
「えぇ、よろしく」
私達は蓮兎に案内され、小物屋へと向かった。
蓮兎は扉を掴み横にスライドさせる。
ガララッ。
戸を開ける音が響く。
「やや、遅かった、ね?あれれ、皆さんお揃いでどうしたのですか?」
迦具夜が不思議そうにこちらを覗き込むかのように見ながら問う。
「少しお話をと思いまして付いてこさせていただきました」
「そうですか。何について聞きたいのですか?」
欲しい情報はウロボロス教団のこの国での動き。
「今始まろうとしている戦争に異国の者が動いているのを知っていますか?」
「えぇ、名はうろぼろす教団でしたっけ?」
そこまで情報を掴んでいるのか!?
「それの動きについて知っていることはありますか?」
「そうですね。紅桜家が掴んでいなさそうな情報が一つ」
あるのか。やはり紫月家の情報収集能力は高いのだろうか?
「それは、彼らがこの国を乗っ取ろうとしているのです」
は!?乗っ取る?
なぜ彼らがそんな事を...?
「まぁなのでわたしたちの考えによりますと...帝は向こうの手の中にあるかもしれませんね」
「待つでござる。それだともう乗っ取られているということでござるか?」
神威は慌て、信じられないものを聞くかのような雰囲気だった。
「えぇ、その可能性は大いにあります」
そう迦具夜が言い終えたのと同時に外でガヤガヤと人が集まる音がする。
「どうしたんだろう?」
そう言って鈴が戸を少し開ける。
「帝...!」
帝だって!?それって...?
「早く隠れて!!」
そう言われるがまま私達は店の奥に隠れた。
「こんな店使って怒られないのですか?」
「ここは紫月家の隠れ家の一つ!」
獣也が私達を店の奥へと案内した。
けどやっぱなんかアホっぽい。
私はそんな事を考えつつ、外の声に耳を澄ませた。
「我々、照陽家は紅桜家を廃止する事を決定した。これからは新な時代の幕開けじゃ」
それを聞く民衆の声は不安の色が雑音だけで感じれる。だが、喜びの色も聞こえてくる。
表のものは紅桜家を大貴族として認識する。だが、裏のものからすれば紅桜家は邪魔な存在であった。
国を脅す。また、民を傷つけようものならば紅桜家が黙ってはいない。
裏のものにとって紅桜家が消えるのはいいことであった。
「これからは警察組織を組む。名は新選組」
だが、紅桜家がいなくなろうと国は悪を許さない。
まぁ、わかっていたことだ。
僅かにあった喜びの色もすぐに消え失せる。
これで、紅桜家は追われる立場と成った。
「この国を開国する!!」
その一言が本当に絶望的な状況を作り上げた。