アリスと魔法の国
今までの間に来たのが、河伯会の河神 蒼一郎、桃獣会の桃浄 秀彦、妖狸会の木ノ風 木葉、九尾会の葛ノ木 紅葉、そして黄建家の黄建 雷轟である。
だからあと、天狗会と鬼ヶ会だけである。
先に来たのは顔を赤く染め、ふらふら歩いてくるガタイのいい男だった。
「ヒクッ、よぉ、紅桜の坊っちゃん、ヒック、元気そうで、ヒック、何よりでさぁ」
男は此処に来る前からよっていた。手にはひょうたんを持ち、ごくごくと飲んでいた。
「嬢ちゃん、ヒクッ、なんだい?」
「私は神威の仲間のアリスというものです」
「そうかい、仲間ねぇ。ヒック、坊っちゃん、仲間を大事にしなされよ。ヒック、こんな可愛い子に逃げられないようにな。ヒクッ、んじゃまた」
そう言いながら先を豪快に飲みながら屋敷へと入っていく。
それにしても、知らない人からでも可愛いって言われると嬉しいもんだなぁ。
「あの人は鬼ヶ会の現頭の[漢字]鬼島 酒仙丸[/漢字][ふりがな]きじま しゅせんまる[/ふりがな]でござる。あの人は本当に何を考えてるかイマイチでござる」
それって酒を飲んでるからじゃないかな...。
そう思ったが口には出さなかった。
そう言えば空にカラスが多くなったなぁ。
そう空を見上げると少し遠くから大きな黒い翼を広げた...なにあれ?
「ねぇ神威、あれ何?」
私の指差す方向を神威は見る。
「あれは...黒羽殿でござるな。最後の天狗会の頭でござる」
たしかに少しずつ近づいてくる。
そして、カラスの大群とともに私達の頭上へとやってくる。その後、ゆっくりと翼を動かし降りてくる。
「神威の坊主。無事であったこと嬉しく思う」
「黒羽殿もお変わりなく良かったでござる」
黒羽とやらは手に棒を持っている。その棒の先には金色の何かが付いており、音をならす。
えっとあれは確か...[漢字]錫杖[/漢字][ふりがな]しゃくじょう[/ふりがな]だ。
前に神威から聞いていたためアリスはその存在を知っていた。
話を少し戻し、黒羽の格好はそれも含め何とも坊さんのような格好であった。
だが異質なのは人ではない。紅葉や木葉よりももっと妖怪に近い。黒羽と呼ばれた男はカラスを人形化したようであった。
「そちらの嬢ちゃんは神威の坊主の嫁さんで?」
よよよよよ、嫁さんだだだだだだなんて。
「ちち違うでござるよ」
「なら彼女さんかい?まぁ坊っちゃんすごい度胸だな」
神威はこちらをチラッと見る。
あぁ、結局ウヤムヤになったんだった。
さぁ、どちらなのだろうか?
「まぁ三角とでも言っておくでござる。拙者の特別な人間でござる」
特別だなんて...エヘヘへ。
「そうかい。嬢ちゃん、これからも神威の坊主をよろしく頼む」
その言葉がどういう意味かわからないが、
「はい。お任せください」
神威とともに私はある。もう私から大事なものをなくさせない。
その言葉を聞くと安心したかのように微笑み屋敷へと入っていった。
「あの人は天狗会頭の[漢字]烏刃 黒羽[/漢字][ふりがな]からすば くろば[/ふりがな]。あの人は知力、才能、武力全てに優れてるでござる。本当にすごい人でござる」
紅桜家傘下の頭レベルってどの程度の力なのかなぁ。
「拙者らも入るでござる」
「うん」
私達も屋敷の中へと消えって行った。
だからあと、天狗会と鬼ヶ会だけである。
先に来たのは顔を赤く染め、ふらふら歩いてくるガタイのいい男だった。
「ヒクッ、よぉ、紅桜の坊っちゃん、ヒック、元気そうで、ヒック、何よりでさぁ」
男は此処に来る前からよっていた。手にはひょうたんを持ち、ごくごくと飲んでいた。
「嬢ちゃん、ヒクッ、なんだい?」
「私は神威の仲間のアリスというものです」
「そうかい、仲間ねぇ。ヒック、坊っちゃん、仲間を大事にしなされよ。ヒック、こんな可愛い子に逃げられないようにな。ヒクッ、んじゃまた」
そう言いながら先を豪快に飲みながら屋敷へと入っていく。
それにしても、知らない人からでも可愛いって言われると嬉しいもんだなぁ。
「あの人は鬼ヶ会の現頭の[漢字]鬼島 酒仙丸[/漢字][ふりがな]きじま しゅせんまる[/ふりがな]でござる。あの人は本当に何を考えてるかイマイチでござる」
それって酒を飲んでるからじゃないかな...。
そう思ったが口には出さなかった。
そう言えば空にカラスが多くなったなぁ。
そう空を見上げると少し遠くから大きな黒い翼を広げた...なにあれ?
「ねぇ神威、あれ何?」
私の指差す方向を神威は見る。
「あれは...黒羽殿でござるな。最後の天狗会の頭でござる」
たしかに少しずつ近づいてくる。
そして、カラスの大群とともに私達の頭上へとやってくる。その後、ゆっくりと翼を動かし降りてくる。
「神威の坊主。無事であったこと嬉しく思う」
「黒羽殿もお変わりなく良かったでござる」
黒羽とやらは手に棒を持っている。その棒の先には金色の何かが付いており、音をならす。
えっとあれは確か...[漢字]錫杖[/漢字][ふりがな]しゃくじょう[/ふりがな]だ。
前に神威から聞いていたためアリスはその存在を知っていた。
話を少し戻し、黒羽の格好はそれも含め何とも坊さんのような格好であった。
だが異質なのは人ではない。紅葉や木葉よりももっと妖怪に近い。黒羽と呼ばれた男はカラスを人形化したようであった。
「そちらの嬢ちゃんは神威の坊主の嫁さんで?」
よよよよよ、嫁さんだだだだだだなんて。
「ちち違うでござるよ」
「なら彼女さんかい?まぁ坊っちゃんすごい度胸だな」
神威はこちらをチラッと見る。
あぁ、結局ウヤムヤになったんだった。
さぁ、どちらなのだろうか?
「まぁ三角とでも言っておくでござる。拙者の特別な人間でござる」
特別だなんて...エヘヘへ。
「そうかい。嬢ちゃん、これからも神威の坊主をよろしく頼む」
その言葉がどういう意味かわからないが、
「はい。お任せください」
神威とともに私はある。もう私から大事なものをなくさせない。
その言葉を聞くと安心したかのように微笑み屋敷へと入っていった。
「あの人は天狗会頭の[漢字]烏刃 黒羽[/漢字][ふりがな]からすば くろば[/ふりがな]。あの人は知力、才能、武力全てに優れてるでござる。本当にすごい人でござる」
紅桜家傘下の頭レベルってどの程度の力なのかなぁ。
「拙者らも入るでござる」
「うん」
私達も屋敷の中へと消えって行った。