アリスと魔法の国
百鬼夜行会、当日。
神威は外で客を出迎えていた。神威が私も近くにいてほしいと言ったので私も一緒に立っている。
最初に来たのは体が碧く、見た目は半魚人といった感じであった。
「どうも、お久しぶりです。河童の[漢字]河神 蒼一郎[/漢字][ふりがな]かわかみ そういちろう[/ふりがな]です。覚えていらしたでしょうか?」
神威はそれに対し優しく微笑みかける。
「えぇ、河に行った時、魚などをよく食べさせてもらったのを覚えているでござる」
それを聞くと蒼一郎は嬉しそうに微笑む。
「それにしても見ない間に成長いたしましたなぁ」
「皆様方のおかげでござるよ。そう言えば、[漢字]珊瑚丸[/漢字][ふりがな]さんごまる[/ふりがな]は元気でござるか?」
「えぇ、街によってくるといったので少ししたら来ると思いますよ」
そう言うと妖美につられ屋敷の中へと消えた。
「紅桜家の傘下はあのような妖怪混じりなどが多いんでござる」
「へぇ、でも妖怪って精霊と魔物の間のような存在だよね?」
「そうでござるが...細かいことは知らないでござる。会ってみた感覚でござるから」
それにしても倭ってすごいな。他国だと絶対に見世物や奴隷になっている。まぁ、この家が良いだけかもしれないけど...。
次に来たのは武士のような身なりで、30歳ほどの男であった。
「神威様、ご無事で何よりです...」
男は来ると神威の手を握り、目に涙を浮かべていた。
「神威様がいなくなった時はこの国で反乱を起こす気でしたけど、妖美様に止められ幸いでした。もし、反乱を起こしていましたらこうして神威様にもう一度会うことはできなかったでしょうから」
男は本気で神威を心配し、神威の生還を喜ぶものであった。
「拙者はこうして無事に帰ってきたでござる。安心してくだされ、拙者には背を預けれる心強い仲間がいるでござる。そなた等と桜兎でござる」
「桜兎とは?」
「拙者が異国を旅していた時に出会った仲間でござる。中に二人、そしてこちらのアリスでござる」
「どうも、アリスです」
私は少し頭を下げる。
「これはこれはご丁寧に。私は、[漢字]桃浄 秀彦[/漢字][ふりがな]とうじょう ひでひこ[/ふりがな]と申す。神威様と仲間になりここまで来たこと感謝いたします」
「いえいえ、私も神威には助けられたので」
「そうですか。貴方から見て神威様はどうでしたか?」
え!?どうとは?かっこいい。強い。優しい。
なんか言うの恥ずかしいなぁ
「えっと、神威は優しく、強く、日を重ねるごとに成長しかっこよかったです」
「それは良かったです。神威様がどれほど成長したか楽しみですねぇ」
そう言うと屋敷へと入っていった。
そこから数分間、私は神威とまともに目を合わせられなかった。
神威をちらりと見ると神威も耳を真っ赤に染め上げていた。
神威は外で客を出迎えていた。神威が私も近くにいてほしいと言ったので私も一緒に立っている。
最初に来たのは体が碧く、見た目は半魚人といった感じであった。
「どうも、お久しぶりです。河童の[漢字]河神 蒼一郎[/漢字][ふりがな]かわかみ そういちろう[/ふりがな]です。覚えていらしたでしょうか?」
神威はそれに対し優しく微笑みかける。
「えぇ、河に行った時、魚などをよく食べさせてもらったのを覚えているでござる」
それを聞くと蒼一郎は嬉しそうに微笑む。
「それにしても見ない間に成長いたしましたなぁ」
「皆様方のおかげでござるよ。そう言えば、[漢字]珊瑚丸[/漢字][ふりがな]さんごまる[/ふりがな]は元気でござるか?」
「えぇ、街によってくるといったので少ししたら来ると思いますよ」
そう言うと妖美につられ屋敷の中へと消えた。
「紅桜家の傘下はあのような妖怪混じりなどが多いんでござる」
「へぇ、でも妖怪って精霊と魔物の間のような存在だよね?」
「そうでござるが...細かいことは知らないでござる。会ってみた感覚でござるから」
それにしても倭ってすごいな。他国だと絶対に見世物や奴隷になっている。まぁ、この家が良いだけかもしれないけど...。
次に来たのは武士のような身なりで、30歳ほどの男であった。
「神威様、ご無事で何よりです...」
男は来ると神威の手を握り、目に涙を浮かべていた。
「神威様がいなくなった時はこの国で反乱を起こす気でしたけど、妖美様に止められ幸いでした。もし、反乱を起こしていましたらこうして神威様にもう一度会うことはできなかったでしょうから」
男は本気で神威を心配し、神威の生還を喜ぶものであった。
「拙者はこうして無事に帰ってきたでござる。安心してくだされ、拙者には背を預けれる心強い仲間がいるでござる。そなた等と桜兎でござる」
「桜兎とは?」
「拙者が異国を旅していた時に出会った仲間でござる。中に二人、そしてこちらのアリスでござる」
「どうも、アリスです」
私は少し頭を下げる。
「これはこれはご丁寧に。私は、[漢字]桃浄 秀彦[/漢字][ふりがな]とうじょう ひでひこ[/ふりがな]と申す。神威様と仲間になりここまで来たこと感謝いたします」
「いえいえ、私も神威には助けられたので」
「そうですか。貴方から見て神威様はどうでしたか?」
え!?どうとは?かっこいい。強い。優しい。
なんか言うの恥ずかしいなぁ
「えっと、神威は優しく、強く、日を重ねるごとに成長しかっこよかったです」
「それは良かったです。神威様がどれほど成長したか楽しみですねぇ」
そう言うと屋敷へと入っていった。
そこから数分間、私は神威とまともに目を合わせられなかった。
神威をちらりと見ると神威も耳を真っ赤に染め上げていた。