窓には白髪の男が立っていた。

「竜也くん。妖王軍にならないかい？。」

こいつは何を言っているんだ？。
なぜ俺の名前を知っているんだ？。
なぜ俺を妖王軍にスカウトしているんだ？。
妹を殺したのにか？。
俺の口からははっきりでた。

「いやだ。」

「やっぱりそう言うと思ったよ。じゃあね〜。」

そう言って彼は帰ろうとした。
本当にここで復讐しないでいいのか？。
俺の中で誰かが言っている。
彼を殴りに行こうと思った瞬間。

「お前が妖王軍である限り返せねぇよ！。」

狩人が剣で男を刺した。
しかしその剣はすり抜けていた。
まるで男の体が水になったように…。

「俺はぬらりひょん。お前の攻撃なんざ効かない。」

「ちくしょう！。」

ぬらりひょんと名乗った男は帰っていった。
俺はまた何もできなかった。
窓の外をみると、綺麗な月しかなかった。
俺はそうやって１日を終えた。

—次の夜—

俺は夜早くから鉄三さんの家に行った。
狼牙と一緒に来たのだ。
鉄三の武器が完成したらしい。

「鉄三さん。武器はできましたか？。」

「今持ってくるからまっとれ。」

「楽しみだね。竜也。」

鉄三さんが持ってきたのは、立派な剣だった。
とてもきれいで、アニメに出てきそうな。
立派な剣。

「竜也くんが使いやすい構造にしたぞ。初心者向けじゃ。」

初心者という言葉が刺さったが、
まあとても使いやすそうだった。

「明日はそれで剣の稽古でもつけてもらったらどうだい？。」

「稽古って誰につけてもらうんですか？。」

「狼牙くんとかどうかのう。」

「いやですよ！。あと明日は竜也には休んでもらいます。」

「じゃあ明後日でもどこでもいいから、まずは剣の腕を磨きなさい。」

「いいや。妖力の扱い方を知る方が先だ！。」

「剣術が先じゃ！。」

「妖力が先だ！。」

二人が俺の予定を取り合っている。
強くなれるのはいいけど、疲れる。
まあ、明日は休みでよかった〜。

「よし、竜也。明後日は▲◯バス停に来て！。」

また新しい予定。
何があるんだろう。