「狼牙…」

俺はこの世の３つの力と、狼牙の強さについて少しだけ知った。

「だから普通の人は僕ほど強くないよ。」

「えっ？！じゃあ俺弱くない？」

「竜也はまだまだだね。」

うーん…。
みんなの実力ってどんなんだろう。
ぜひ他の退治屋にも出会ってみたい。

「竜也は妖怪を怖がりすぎ。」

はい。
自分でもわかっています。
ホントにそう。

「じゃあ明日の夜は妖怪になれる特訓をしよう。」

「また夜に来るのか…」

「明日は他の退治屋も呼ぶから。」

「やったー！（？）」

どうやら強くなるより慣れるほうが大事らしい。
慣れるっていってもなー…。

「明後日は鉄三さんが作ってる武器を受け取りに行こう」

「明後日もかー…。」

本当に毎日行かなきゃいけないのか…。
忙しいな。
退治屋って。

えっ？。
俺がどうやって夜中にここに来てるかって？。
狼牙に結界を張ってもらってるんだ。

まず母さんに部屋に来ないように言って、
狼牙には俺の部屋に近づけないよう結界を張ってもらうんだ。
そして窓から抜け出す。
本当に毎日窓から出るのは辛いって。
他の退治屋はどうしているのか聞いてみたい。

狼牙は両親がいないからいつでもでれるけど、
俺のような人はどうしているのだろうか。

明日が楽しみになってきたなぁ。




今日も夜明けのときが来る。