俺を殺そうとした3人とそんなやり取りをしていると茂みから音が聞こえた。
そこにいた何かが俺に飛びかかってきた。

「竜也ーーー！！！！。死なないデェーー！！」

飛びかかってきたのはつちのこだった。
きっとつちのこも俺が死ぬ情報を知ったのだろう。
つちのこは退治屋ではないが、仲が良いのですぐに情報が入ると思う。
つちのこは泣いていた。
鋼次がつちのこを見て言った。

「つちのこ！生きてたんか！！。100年ぶりや！！。」

「お前ハ……鋼次？！。」

「100年ぶり？！。あなた何歳ですか！！。」

思わず言ってしまった。
百年だぞ？。
人間の寿命は百年ほど。
じゃあ鋼次は百歳を超えている？！。
それともタイムスリップ？！。

「ん？ああ。俺は不治の花に触れたんや。」

「藤の花？。」

「お前不治の花も知らないのカ！！」

藤の花は知っているがどうやら違うらしい。
藤のほかには…富士、不二…不治があるな。
たぶん不治。
でもなにが治らないんだ？。

「不治の花に触れると不老になるんだよ。」

そう言ったのはマモルさんだった。
やっぱり知らない人がおかしいみたいな言い方をされる。
退治屋として当たり前に知っていることだろう。
なんでみんな教えてくれなかったんだよ！！。

「竜也。お前の知っている紫の藤の花じゃないぞ。不治の花は白い百合みたいな花だ。」

「お？。マモルの兄貴は不治の花について説明できそうやん。」

「そうか？。だったら俺が竜也に教えてやろう。」

うう…。
マモルさんだと不安だな。
だって攻撃の説明も下手だし。
とか言って鋼次も下手そうだし…。

「香奈さんか風花…さんがいいです。」

やっぱり風花さんと呼ぶのは慣れない。
さん付けでよべる見た目じゃないし…。
同い年ぐらいだし…。
あ、でもこの人も不治の花に触れたかも…。

「ふ、風花でいいよ！！！。」

ん？。
こんなこと前もあったような…。
まあよかった。
これなら呼びやすいかもしれない。

「私は説明無理だから…やっぱり香奈さんに説明してもらった方がいいよ。」

「……。いいですよ。私が説明させてもらいます。」

香奈さんからは「たかが説明のために人を選ばないでも…」という心の声が聞こえた。
それは顔に出ていた。

「なんで俺じゃないんだよ！！。」

マモルさんは自分の指名を期待していたようで。