二次創作
FLAME
「行ってきまーす…、」
返事は返ってこないけど、
ただ声を出して、
「ん゛んっ、よし、行こう…、」
声を低く作り登校する。
兄さんは知らない、
ボクの学校の顔。
歌い手のボクとはわからない様に、
僕は『優等生』を演じている。
文武両道品行方正
(髪色は置いておいて)に、
声は、地声で虐められた記憶から、
高校生になってから低い声を
無理矢理出している。
「嗚呼…、苦しい、な…、」
仲の良い友達がボロを出せば
いなくなるんじゃないかって、
本当の僕を見る人は高校に
ほぼいないだろう。
「おぉ!澪悪ではないか!おはよう!」
「…、おはようございます、
天馬先輩!と、神代先輩!」
「うん、おはよう、」
気持ちを切り替えた直後に変人ワンツーと
言われている2人が近づいてくる。
何故か友達と遊園地に行った時に
会ってからちょくちょく絡まれている。
「今日も元気そうで何よりだ!
さっき独り言をぶつぶつ言っていたから
声をかけたんだが何かあったのか?」
「え…、いや!何もないですよ、」
しまった。声に出ていたのか…、
これでは怒られる…
「桃音くん?本当に大丈夫かい?」
「そうだぞ、今度は上の空で…、」
…、静観を貫いていた
神代先輩にまで心配をかけてしまった。
「すいません…、ちょっと寝不足なのかも…、
って言うか、神代先輩が
そうやって心配するの珍しいですね?」
「おや、僕はどんな血も涙もない人と
思われてるのかな、」
よよよ、と泣き真似をする
先輩を見ながら安心する。
当たらずとも遠からずな理由を言って
先輩を茶化し煙に巻く。
「あ、僕生徒会あるのでお先に失礼します!」
全力で走りながら軽くお辞儀して逃げる。
危なかった。資料作りを忘れていたのだ。
「ぎりっ、セーフ…?」
ぜぇっぜぇっと息を切らしながら机に着く。
「やばい一切終わってないぃ〜!」
乱暴にパソコンを開いて叫ぶ
僕の声が無人の教室に虚しく響く。
議題と全文しか書けていない
タブと資料を出してタイピングを始める。
「お、早いな、桃音、
この資料確認しておいてくれるか?
学級委員もやってたよな?」
「はい!先生僕委員長ですよー!
覚えててくださいって!
こっちの資料でいいんですよね?
分かりましたっ!
確認次第他の子にも回しておきますねっ!」
教室の確認に来た担任に
資料の紙束を渡されて作り笑いで受け取る。
ただでさえこれだけ忙しいのに、とは
思うが一片も出さずに受け答える。
「あぁ、よろしくな!じゃあ頑張れよー、」
手を振って出て行く担任を
見送り切った瞬間資料作りを再開した。
終わった。と思って顔を上げた時には
早い人はもう教室に居る時間だった。
「…やば、資料確認とデータ化…、」
資料を速読しながらパソコンに打ち込んでいく。
「_____あ、」
「__________澪悪!」
「…?…⁈彰人⁈」
飲み物缶で軽く拳骨を食らって前で
呆れた顔した友人に気付く。
「早く気付け、またなんか引き受けてやがるし、」
「えだって…、頼まれちゃったし…、」
「バカか、休憩しろ、」
「はいはい、
彰人さんが言うならしますよー…っと、
瑞希は?まだ来てないの?」
少しふざけながら彰人に笑いかけ
買って置いたコーヒーを飲む。
「お前な…、暁山ならまだ来てねぇよ、」
呆れた声をしながらちゃんと答えてくれるこの人は
すごく良い人だと思う。…、ツンデレ感強いけど、
「んー、そっか、まぁ待つしか無いよねー、」
「まぁな…、」
「お、1人の子はっけーん、行ってこよっと、」
「此奴は…、はぁ、頑張れー、」
これだから良い子してる奴は、
と言う様な顔をしながらも
見送ってくれる友人を持った
僕は結構恵まれてると思う。
「おはよう、君は、草薙さんだっけ?」
つん、と肩を突いて話しかけてみる。
「っ⁈ぁ、おはよ…、うん、草薙です、どうしたの?」
クラス替え後に
ちゃんと話した事がないからだろうか。
凄く緊張されてる気がした。
「おぁ、吃驚させたかな、
1人だったから話しかけに来てみたんだ、
僕は桃音澪悪、
学級委員で副生徒会長だから
聞いたことあるかな?」
くす、と話しながら笑い少しおどけてみる。
「あぁ…ありがとう、
名前は知ってるよ、
結構良い意味で有名だし、
彼奴等と違って…、」
草薙さんが朝から
校庭で騒ぎを起こす先輩を
窓から少し見ながら苦笑する。
「あ、あはは…、
天馬先輩風紀委員なのに…、
アレ僕が止めなきゃかな…、」
「辞めた方が良いよ、
次の時間にはまたやってるから…、」
「そ、そっか…、
草薙さんは知人なんだね…?
凄い、実感が籠ってる…、」
「あ、あぁ…
幼馴染とショーの座長だから…」
「友達とは言ってあげないんだね…、」
2人で微妙な顔をしながら
話していると予鈴が鳴り始める。
「あ、また後で話そうね、!」
「え、うん…、」
無理に話を切り自分の席に戻る。
やばいやばいやばい、
資料確認が終わりきっていない。
勢いよく椅子に座ってキーボードを叩く。
「…、大丈夫かよ此奴…、」
前に座る彰人のそんな声は
一切聞こえていなかった。
[水平線]
[中央寄せ]HR後[/中央寄せ]
[水平線]
「杏ー!弟くん!澪悪ー!」
HRが終わった直後にばんっと扉が開き
僕よりも明るい桃色の髪が目に映る。
「げ…、来やがった…、」
「げ、は酷いと思わない?ねー澪悪ー」
「あ、あはは…、
思っても声出しちゃダメだよ彰人…、」
「それどっちの味方の発言⁈」
彰人が嫌な顔をして、それに少し拗ねた様に僕に言う瑞希。
そして僕の発言にちゃんと突っ込む杏、
大体この4人で話している気がする。
あはは、と笑いながら飲み物を飲んでいた突如。
「そーいえばさ、新しく歌い手グループが
出来たらしいんだけど、」
「ぶっ…げほっ、ごほっ…、え、何、?」
急に歌い手の話をし始める瑞希に
僕がコーヒーを吹き出しかける。
いやだが、新しい、同時に何処かが
昨日出したのかも知れない、
そう思って流そうとする。
「へー?何てグループ?」
「えっと、ふれ、あー、ふらめあ、だって、」
うん、僕達でした。
「そんなたまにあんじゃねぇの?歌い手なんて、」
「いやでも、すっごい声良い人多いし面白い多いからさー、」
昨日丁度気付いちゃって見たんだよねーと
言う瑞希に冷や汗が垂れる。
「何それ、後でリンク送ってくれる〜?」
「え、お昼休みに一緒に見る?」
「見る見る、じゃあ屋上で集まろー!」
「おっけ〜!
じゃあ弟くんと澪悪も集まってねー?」
うわめんどくさ…とか言っている
彰人を横目に押し黙って居ると。
「なんか今日澪悪静かじゃね?」
「うぇっ⁈」
仲間かと思っていた彰人に水を向けられました。
「ぶるーたす、お前もか…、だっけ」
「いや、何の話?」
「どっかの何かの言葉だろ。」
「弟くん、それはわかってるから、」
何か変な事を口走っている様な気もしなくもないが、
話題が変わっていき、1時限目の予鈴が鳴る。
「やばっ、じゃあ屋上でね!」
ぱたぱたと走って行く音を聞きながら、
次の時間は資料渡し行こう…と
思いながら授業の準備を始めた。
[水平線]
[中央寄せ]1時限目終わり…、[/中央寄せ]
[水平線]
隣のクラスの学級委員を
呼び今待っている所だ。
「ごめん、資料だったよね?ありがとう〜」
「どういたしまして、
データ化してある資料もあるから
それはグループチャットに流しとくよ、
紙の方は確認終わったら
次に回してくれる?」
「うん!ありがとう!」
「じゃあこれで、
量ちょっと多いから確認頑張って」
にこっと笑い手を振って
クラスに戻ると
大体丁度次の予鈴が鳴った。
[水平線]
[中央寄せ]お昼休み[/中央寄せ]
[水平線]
「澪悪、行くぞ、」
お弁当を持った彰人が僕に声をかけてくる。
「ごめん〜!ちょっと集まり
数分行ってからで良いかな…?」
「はぁ…分かった、彼奴等には言っておく。」
「ありがと〜!ちょっと行ってくる!」
パソコンを持って走って
裏庭に行こうと正面玄関を目指す。
「ちょっと…えむ…、学校戻んなきゃ…!」
「えぇーっ!まだ司くん達に会えてないよー?」
「放課後会えるでしょ…!誰かに見られたら…」
「…、誰かに見られたら、どうしたんですか、?」
何か少し揉めてる様に見えた
草薙さんと桃髪の方に話しかけてみると。
「⁈⁈も、桃音さん…、」
「あぁ、責めてないですし
この子も先輩に会ったら
帰るらしいので良いんですけど、
どうしたんです
この子、女子校の方では、?」
にこっと笑い首を傾げると
桃髪の子に怯えられて
隠れられてしまった。
「あれ…、どうしたの…?」
「い、いえ!何でもないです!
あたしは鳳えむですっ、
よろしくお願いします、!」
「え、うん、よろしく…、
じゃあ、僕用あるから、ごめん、
早めに帰らないと怒られちゃうよ、」
忠告をしてから踵を返して屋上に向かう。
「あ、うん、ありがとー!」
大声で聞こえた声に
バレちゃうとダメって忠告したのにな、
とか思いながら屋上に走る。
「ごめっ遅くなった!」
「…、」
「あ、お疲れ様〜澪悪、」
「お疲れ〜!
これから見るとこだったんだよー
こっちこっちー!」
杏に手を振って迎えられ、
瑞希には手招きをされる。
彰人からは何故か無言の圧を
感じる気がするんだが気の所為だろうか。
それにしても、タイミングが悪い、
今から見る所だった様だ。
「んー、ふらめあだっけ、そんな面白いのー、?」
「うんうん面白いよー?ほら、始まる!」
少しやめよ?と言う念を送ったが無理だった様だ。
瑞希が動画を再生し始める。
「ーー!」
「ーーーーーーー!ーー?」
「wーーーーっ!w」
「ーーー⁈ーーーーー!」
…、凄く気まずい時間が流れている。
杏と瑞希が笑いながら見ていて
彰人は普通、僕に関しては
昨日何十回も見ている所為で何も思わない。
「…、お、面白かったねー、」
「おー、そーだなー、」
彰人と棒読みの応酬をしながら
2人の会話が終わるのを待つ。
のだが、何だか彰人が
今日物凄くなんとも言えない顔で見てくる。
「…、彰人、何でそんな見てくるん、?」
「この話題になると様子がおかしいから見てる。」
見抜かれそうな様だ。やばい。
「いや…、何にもないから、大丈夫だよ、」
「…、どうだか、」
じと、とした目で見られながら
お昼休みが終わる予鈴が鳴る。
「じゃ!杏はまた帰る時で
弟くんは次僕が学校来た時!
澪悪は今夜ネットでねー!」
いつも嵐の様な瑞希が去っていって、
「私達も戻ろっか…」
「んだな、」
「そだねぇ、」
そんな会話で昼休みが締めくくられた。
返事は返ってこないけど、
ただ声を出して、
「ん゛んっ、よし、行こう…、」
声を低く作り登校する。
兄さんは知らない、
ボクの学校の顔。
歌い手のボクとはわからない様に、
僕は『優等生』を演じている。
文武両道品行方正
(髪色は置いておいて)に、
声は、地声で虐められた記憶から、
高校生になってから低い声を
無理矢理出している。
「嗚呼…、苦しい、な…、」
仲の良い友達がボロを出せば
いなくなるんじゃないかって、
本当の僕を見る人は高校に
ほぼいないだろう。
「おぉ!澪悪ではないか!おはよう!」
「…、おはようございます、
天馬先輩!と、神代先輩!」
「うん、おはよう、」
気持ちを切り替えた直後に変人ワンツーと
言われている2人が近づいてくる。
何故か友達と遊園地に行った時に
会ってからちょくちょく絡まれている。
「今日も元気そうで何よりだ!
さっき独り言をぶつぶつ言っていたから
声をかけたんだが何かあったのか?」
「え…、いや!何もないですよ、」
しまった。声に出ていたのか…、
これでは怒られる…
「桃音くん?本当に大丈夫かい?」
「そうだぞ、今度は上の空で…、」
…、静観を貫いていた
神代先輩にまで心配をかけてしまった。
「すいません…、ちょっと寝不足なのかも…、
って言うか、神代先輩が
そうやって心配するの珍しいですね?」
「おや、僕はどんな血も涙もない人と
思われてるのかな、」
よよよ、と泣き真似をする
先輩を見ながら安心する。
当たらずとも遠からずな理由を言って
先輩を茶化し煙に巻く。
「あ、僕生徒会あるのでお先に失礼します!」
全力で走りながら軽くお辞儀して逃げる。
危なかった。資料作りを忘れていたのだ。
「ぎりっ、セーフ…?」
ぜぇっぜぇっと息を切らしながら机に着く。
「やばい一切終わってないぃ〜!」
乱暴にパソコンを開いて叫ぶ
僕の声が無人の教室に虚しく響く。
議題と全文しか書けていない
タブと資料を出してタイピングを始める。
「お、早いな、桃音、
この資料確認しておいてくれるか?
学級委員もやってたよな?」
「はい!先生僕委員長ですよー!
覚えててくださいって!
こっちの資料でいいんですよね?
分かりましたっ!
確認次第他の子にも回しておきますねっ!」
教室の確認に来た担任に
資料の紙束を渡されて作り笑いで受け取る。
ただでさえこれだけ忙しいのに、とは
思うが一片も出さずに受け答える。
「あぁ、よろしくな!じゃあ頑張れよー、」
手を振って出て行く担任を
見送り切った瞬間資料作りを再開した。
終わった。と思って顔を上げた時には
早い人はもう教室に居る時間だった。
「…やば、資料確認とデータ化…、」
資料を速読しながらパソコンに打ち込んでいく。
「_____あ、」
「__________澪悪!」
「…?…⁈彰人⁈」
飲み物缶で軽く拳骨を食らって前で
呆れた顔した友人に気付く。
「早く気付け、またなんか引き受けてやがるし、」
「えだって…、頼まれちゃったし…、」
「バカか、休憩しろ、」
「はいはい、
彰人さんが言うならしますよー…っと、
瑞希は?まだ来てないの?」
少しふざけながら彰人に笑いかけ
買って置いたコーヒーを飲む。
「お前な…、暁山ならまだ来てねぇよ、」
呆れた声をしながらちゃんと答えてくれるこの人は
すごく良い人だと思う。…、ツンデレ感強いけど、
「んー、そっか、まぁ待つしか無いよねー、」
「まぁな…、」
「お、1人の子はっけーん、行ってこよっと、」
「此奴は…、はぁ、頑張れー、」
これだから良い子してる奴は、
と言う様な顔をしながらも
見送ってくれる友人を持った
僕は結構恵まれてると思う。
「おはよう、君は、草薙さんだっけ?」
つん、と肩を突いて話しかけてみる。
「っ⁈ぁ、おはよ…、うん、草薙です、どうしたの?」
クラス替え後に
ちゃんと話した事がないからだろうか。
凄く緊張されてる気がした。
「おぁ、吃驚させたかな、
1人だったから話しかけに来てみたんだ、
僕は桃音澪悪、
学級委員で副生徒会長だから
聞いたことあるかな?」
くす、と話しながら笑い少しおどけてみる。
「あぁ…ありがとう、
名前は知ってるよ、
結構良い意味で有名だし、
彼奴等と違って…、」
草薙さんが朝から
校庭で騒ぎを起こす先輩を
窓から少し見ながら苦笑する。
「あ、あはは…、
天馬先輩風紀委員なのに…、
アレ僕が止めなきゃかな…、」
「辞めた方が良いよ、
次の時間にはまたやってるから…、」
「そ、そっか…、
草薙さんは知人なんだね…?
凄い、実感が籠ってる…、」
「あ、あぁ…
幼馴染とショーの座長だから…」
「友達とは言ってあげないんだね…、」
2人で微妙な顔をしながら
話していると予鈴が鳴り始める。
「あ、また後で話そうね、!」
「え、うん…、」
無理に話を切り自分の席に戻る。
やばいやばいやばい、
資料確認が終わりきっていない。
勢いよく椅子に座ってキーボードを叩く。
「…、大丈夫かよ此奴…、」
前に座る彰人のそんな声は
一切聞こえていなかった。
[水平線]
[中央寄せ]HR後[/中央寄せ]
[水平線]
「杏ー!弟くん!澪悪ー!」
HRが終わった直後にばんっと扉が開き
僕よりも明るい桃色の髪が目に映る。
「げ…、来やがった…、」
「げ、は酷いと思わない?ねー澪悪ー」
「あ、あはは…、
思っても声出しちゃダメだよ彰人…、」
「それどっちの味方の発言⁈」
彰人が嫌な顔をして、それに少し拗ねた様に僕に言う瑞希。
そして僕の発言にちゃんと突っ込む杏、
大体この4人で話している気がする。
あはは、と笑いながら飲み物を飲んでいた突如。
「そーいえばさ、新しく歌い手グループが
出来たらしいんだけど、」
「ぶっ…げほっ、ごほっ…、え、何、?」
急に歌い手の話をし始める瑞希に
僕がコーヒーを吹き出しかける。
いやだが、新しい、同時に何処かが
昨日出したのかも知れない、
そう思って流そうとする。
「へー?何てグループ?」
「えっと、ふれ、あー、ふらめあ、だって、」
うん、僕達でした。
「そんなたまにあんじゃねぇの?歌い手なんて、」
「いやでも、すっごい声良い人多いし面白い多いからさー、」
昨日丁度気付いちゃって見たんだよねーと
言う瑞希に冷や汗が垂れる。
「何それ、後でリンク送ってくれる〜?」
「え、お昼休みに一緒に見る?」
「見る見る、じゃあ屋上で集まろー!」
「おっけ〜!
じゃあ弟くんと澪悪も集まってねー?」
うわめんどくさ…とか言っている
彰人を横目に押し黙って居ると。
「なんか今日澪悪静かじゃね?」
「うぇっ⁈」
仲間かと思っていた彰人に水を向けられました。
「ぶるーたす、お前もか…、だっけ」
「いや、何の話?」
「どっかの何かの言葉だろ。」
「弟くん、それはわかってるから、」
何か変な事を口走っている様な気もしなくもないが、
話題が変わっていき、1時限目の予鈴が鳴る。
「やばっ、じゃあ屋上でね!」
ぱたぱたと走って行く音を聞きながら、
次の時間は資料渡し行こう…と
思いながら授業の準備を始めた。
[水平線]
[中央寄せ]1時限目終わり…、[/中央寄せ]
[水平線]
隣のクラスの学級委員を
呼び今待っている所だ。
「ごめん、資料だったよね?ありがとう〜」
「どういたしまして、
データ化してある資料もあるから
それはグループチャットに流しとくよ、
紙の方は確認終わったら
次に回してくれる?」
「うん!ありがとう!」
「じゃあこれで、
量ちょっと多いから確認頑張って」
にこっと笑い手を振って
クラスに戻ると
大体丁度次の予鈴が鳴った。
[水平線]
[中央寄せ]お昼休み[/中央寄せ]
[水平線]
「澪悪、行くぞ、」
お弁当を持った彰人が僕に声をかけてくる。
「ごめん〜!ちょっと集まり
数分行ってからで良いかな…?」
「はぁ…分かった、彼奴等には言っておく。」
「ありがと〜!ちょっと行ってくる!」
パソコンを持って走って
裏庭に行こうと正面玄関を目指す。
「ちょっと…えむ…、学校戻んなきゃ…!」
「えぇーっ!まだ司くん達に会えてないよー?」
「放課後会えるでしょ…!誰かに見られたら…」
「…、誰かに見られたら、どうしたんですか、?」
何か少し揉めてる様に見えた
草薙さんと桃髪の方に話しかけてみると。
「⁈⁈も、桃音さん…、」
「あぁ、責めてないですし
この子も先輩に会ったら
帰るらしいので良いんですけど、
どうしたんです
この子、女子校の方では、?」
にこっと笑い首を傾げると
桃髪の子に怯えられて
隠れられてしまった。
「あれ…、どうしたの…?」
「い、いえ!何でもないです!
あたしは鳳えむですっ、
よろしくお願いします、!」
「え、うん、よろしく…、
じゃあ、僕用あるから、ごめん、
早めに帰らないと怒られちゃうよ、」
忠告をしてから踵を返して屋上に向かう。
「あ、うん、ありがとー!」
大声で聞こえた声に
バレちゃうとダメって忠告したのにな、
とか思いながら屋上に走る。
「ごめっ遅くなった!」
「…、」
「あ、お疲れ様〜澪悪、」
「お疲れ〜!
これから見るとこだったんだよー
こっちこっちー!」
杏に手を振って迎えられ、
瑞希には手招きをされる。
彰人からは何故か無言の圧を
感じる気がするんだが気の所為だろうか。
それにしても、タイミングが悪い、
今から見る所だった様だ。
「んー、ふらめあだっけ、そんな面白いのー、?」
「うんうん面白いよー?ほら、始まる!」
少しやめよ?と言う念を送ったが無理だった様だ。
瑞希が動画を再生し始める。
「ーー!」
「ーーーーーーー!ーー?」
「wーーーーっ!w」
「ーーー⁈ーーーーー!」
…、凄く気まずい時間が流れている。
杏と瑞希が笑いながら見ていて
彰人は普通、僕に関しては
昨日何十回も見ている所為で何も思わない。
「…、お、面白かったねー、」
「おー、そーだなー、」
彰人と棒読みの応酬をしながら
2人の会話が終わるのを待つ。
のだが、何だか彰人が
今日物凄くなんとも言えない顔で見てくる。
「…、彰人、何でそんな見てくるん、?」
「この話題になると様子がおかしいから見てる。」
見抜かれそうな様だ。やばい。
「いや…、何にもないから、大丈夫だよ、」
「…、どうだか、」
じと、とした目で見られながら
お昼休みが終わる予鈴が鳴る。
「じゃ!杏はまた帰る時で
弟くんは次僕が学校来た時!
澪悪は今夜ネットでねー!」
いつも嵐の様な瑞希が去っていって、
「私達も戻ろっか…」
「んだな、」
「そだねぇ、」
そんな会話で昼休みが締めくくられた。
このボタンは廃止予定です