あらすじは無視して大丈夫です。
思い浮かばなくて抜粋してきただけです。
やつがれ君の一人称は「僕」で通します。
話の最初に出てきた時だけ僕やつがれ、とルビふっておきます。→やっぱ無しで。全部にふっておきます。
やつがれ君、口調迷子。
⇓⇓⇓それでもいい人はGO⇓⇓⇓

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―――今から10年前―――
　　　　　　―――貧民街―――








「―■■■、銀。今日の飯を盗ってきたぞ。」
「(¨)(･･)(¨)(･･)ｺｸｯｺｸｯ」
「…ありがとう、龍。」

ぼくたちはそうしてパテでできてるのがマシなくらい、家とも呼べない、ただ風雨をしのぐためだけの家で3人で細々と食事をつなぐ。

「―――でも、無理はしないでよ？たとえ異能力があるからってさ…」
「無理などしてない。僕やつがれにしか兄妹で特別なものがないからな。」
「うっ…地味に傷つくよ、それ…」
「( ﾟдﾟ)ﾊｯ!…すまぬ。」
「…なんてね！嘘だよ！(*´ω｀*)」
「…フッ( -ω- `)、そうか。なら善い。」
「あっ、龍が久しぶりに笑ったよ！ねぇ、見た⁉銀！」
「(¨)(･･)(¨)(･･)ｺｸｯｺｸｯ！」
「…僕やつがれは笑ってなどいない。」
「素直じゃないな～龍は！もう少し自分に素直になったらどうだい！」
「…善処する。」
「そう云ってしない癖に～(ﾟεﾟc)ﾑｰ」







――――――――ここは魔都ヨコハマの貧民街。







大戦などで居場所を無くした者どもが蔓延る、血と暴力で塗られた、裏社会に限りなく近い街。
ぼくたち兄妹は親の顔を知らない。
そして、双子の片割れの龍は肺が弱い。
なけなしの今まで盗んできたお駄賃で闇医者あの人ではないに診てもらったら、そう診断された。
それでも、ぼくたち兄妹で唯一常人じゃない力――異能力『羅生門』を持っているから、ぼくと銀のためにゴロツキたちと殺やりあっている。

「(たさ守られるだけの自分から抜け出したい、な…龍ばっかに迷惑かけちゃうし…)」

龍と銀、兄妹で談笑してふと思った。
ぼくたちがいる街―世界は、限りなく黒に近いから。
今、こうして兄妹で談笑してるのも珍しいことだ。

「(龍…ほんとうに無理しなくていいのに。)」
「(何なら、ぼくも龍と銀を守らせてよ…)」
「(守られるだけのぼくはもう、御免だ。)」

こう思ってたのが吉だったのか、凶だったのか。
これは遠い未来になっても分からない。



………結果的には守られるだけの自分から抜け出せたからだ。