[小文字]ピッ、、ピピッ、ピピッ[/小文字]






カチ






「ん、、、もう朝、、、？」




































「ふわぁ～、、今日から高校、か…」

























いやいや言いながらもベッドからのっそり起き上がり、新品の制服に着替える。

着替え終わり、鏡で自分の姿を見るとそこには自分の姿が当然のように映っていた。

金髪のボブカット、少し垂れ目の家族譲りの（自慢する気ないけど）整った顔立ち。

右目の下には小さいほくろがある。

つまるところ、双子の片割れの圭とほぼ同じ造形である。

（ほくろの位置は逆）


「よし、行くか。」


今日から新しい生活が始まる。





[水平線]

「おはよ～」

「おはよう、佳菜。起きて早々で悪いんだけど圭起こしてくれない？」

「ん、分かった。」

圭の部屋は自分の部屋の隣だ。

コンコン

軽くノックをする。

[小文字]シーン[/小文字]

「圭ー？そろそろ起きないと遅刻するよー？」

…相変わらず返事は無し。

ガチャ…

ゆっくり開けると、圭がだらしなく大の字でベッドから転げ落ちそうなところで寝ていた。

ついでにいうと、へそ丸出し。

[小文字]「ん～、、かわいいねえ～君～…」[/小文字]

















（どんな夢見てんだ、こいつ。）




















バタッ



どうせ転げ落ちて起きそうだったし起こさなくていいや。

遅刻したらそれは圭のせいってことで。
















朝食後。

「それじゃあ、お母さん行ってきまぁ…」








[大文字]ドタドタッ!![/大文字]




















「何で起こさなかったのさ！佳菜！徒歩五分だというのに遅刻しちゃうじゃん～！」












ものすごい勢いで圭が階段から降りてきた。

しかもよだれたらした跡と寝ぐせボッサボサである。












「起こしたよ。でもあんたが起きなかっただけだし。」













「だとしても放置はひどくない～？」

「放置じゃないし。」


「あ、圭ちゃんやっと起きた！早く朝ご飯食べないと遅刻するわよ！登校時間は8時半までじゃなかった～？」


現在8時15分。

「うげ、やば！」

「それじゃあ自分は先に行ってるねー。」

「いってらっしゃーい！…[小文字]とっとと準備しな！[/小文字]」

[小文字]「うるせぇ！それだったら起こせよ、ババァ！」[/小文字]








朝からうるさ。



玄関から出ると、幼馴染の葉流くんがいた。

制服似合ってるな…

背高いし。

「あ、葉流くん、おはよ」

「おはよう。圭はまだか？」

「あーうん、まだ。バカ兄貴がごめんねー。」

「別に大丈夫。」

「それならよかった。遅刻ぎりぎりになるかもしれないけど。…自分は先に行ってるねー。」

「分かった。」

そう会話を葉流くんと交わして小手指高校に向かった。