この世界と君とそして
第四話「魔法、魔術、魔力」
これは本格的に僕が知っている世界ではないことが証明されたと言っても過言ではないのではないのだろうか。
僕が知っている世界には魔法なんて存在しなかった。もちろんこれがただの映像という可能性もあるが。
「へへー、やっぱり知らなかったんだね!私は魔法が得意だから!」
と得意そうに話す。
その後、ヒエカは魔法の基本やこの世界、そしてこの家について教えてくれた。
まとめると、ここはやはり僕が知っている世界ではないようだ。根拠もしっかりある。
まず、魔法、この間のゴブリン、そして地図だ。世界地図を見せてくれたのだが、それは僕が知っているものではなかった。5つの大陸がこの世界には存在している。そして、世界は主に3つの国に分けられている、らしい。他にもいろいろあるがこれらからどうやらこの世界は異世界のようだ。
そして、この世界には人類と、魔族、魔物、エルフなどの妖精、悪魔など様々な存在がいるらしい。魔法についてもいろいろ教えてもらったがまだ分からないことだらけだ。
話が終わり
「マキ兄、分かった?」
とヒエカに聞かれ
「あぁ、なんとなくは…」
と答えるとヒエカは苦笑いを顔に浮かべながら
「まぁ、全部分からなくて当たり前よね。これからゆっくり学ぶしかないよ」
と慰めなのか分からないが優しい言葉をかけてくれた。
「そうだな。ヒエカ、また教えてくれるか?」
とそれに答えると
「もちろん!いつでもなんでも答えるわ!」
ととても頼もしい返事をくれた。
「マキ兄は魔法使えるかな?」
「さぁ、どうだろうな」
ヒエカから聞いたことによるとヒエカが魔法を使えるのはお母さん譲りらしい。
どうやら、このラスカーシア家が貴族になったのはつい最近のことらしい。といってもシーラやヒエカが生まれる前だが。
シーラの父、エルジリア•ラスカーシア(旧姓ルエガーニス)は過去に魔族から村や町を守った戦士としての功績があり、そしてシーラの母、ウルニリ•ラスカーシアは国家魔術師として、国で魔術師として功績を残したことで3級貴族になったというのがヒエカから聞いた話だ。
「マキ兄さん!剣の練習手伝ってよー!」
と書庫に駆け込んできたのはシーラの3つ下、ヒエカの1つ下の弟、カルジェル•ラスカーシアだ。
シーラと同じ薄い茶色の髪に青の瞳。片手には木剣を持っている。
「ちょっとカル!マキ兄と今大事な話してるの。また後にしてよ!」
「大事な話ってなんだよー。俺はマキ兄さんと剣の練習がしたいんだ!」
「わがまま言わないでお姉ちゃんの言うこと聞きなさいよ!」
「ヒエ姉はお姉ちゃんって感じじゃないし。1個上なだけじゃん。」
「シーラ姉はどうなのよ。いっつもシーラ姉の前ではおとなしいくせに」
「シーラ姉さんは剣が俺より上手いからいいんだし。ヒエ姉は魔法だけじゃん」
「魔法だけって。シーラ姉だって魔法は私より上手よ」
などと言い合いを始める2人。カルジェルは最初から人見知りもせず、いろいろなことを尋ねてきた。森の迷い子に興味深々な年頃の男の子といった感じだろうか。
「まぁまぁ、2人とも落ち着いて。とりあえず話し合おう」
シーラによるとここで止めないと2人は剣を構え、魔法を打とうとして、家の中をめちゃくちゃにするらしいのでとりあえず止めようとする。そんな僕の呼びかけも気にせず2人は
「マキ兄は魔法使えるか試すの!」
「マキ兄さんは俺と剣の練習するんだってば!」
と言い合いを続ける2人にどうしたもんか、と考えていると。
「あら〜。ヒエカもカルジェルもどうしたの。喧嘩はダメよ〜」
とゆったりとした口調、優しい声。シーラのお母さん、ウルニリ•ラスカーシアだ。
シーラと同じ青い瞳に薄い茶色の髪に少し水色の髪が混ざっている。どことなくシーラやヒエカ、カルジェルと似た顔立ち。シーラの顔立ちの良さも納得がいく顔だ。そして、少しだけしかし確実な威圧感。空気が一瞬固まり、ヒエカとカルジェルが黙る。
「も〜。マキくん困らせちゃダメだからね〜。マキくんも困ってたら言ってね」
とこちらに顔を向けられ
「あ、あぁはい。全然大丈夫です。ヒエカもカルジェルもいい子なので」
と答えるとヒエカとカルジェルが顔を見合わせニヤニヤ笑い出す。さっきまで喧嘩寸前だったのに仲が良いんだか悪いんだか。
「そんなにかしこまらなくていいのよ〜。自然体でいいのにちゃんとしてるわ〜。」
そんなことを言われてもあの威圧感の前では少し固まってしまう。
「じゃあ、お昼の鐘がなるまでいい子して遊ぶのよ〜。マキくんよろしくね〜」
などと言いながら書庫を去る。
「マキ兄さん、じゃあ、外で剣の練習手伝ってよ。」
「えー。マキ兄一緒に魔法使えるか試そうよー」
「でも、魔力測る器具ないだろー」
「お父さん今日、お仕事ないからお父さんに借りてくる!」
「今日お父さんはお昼前に町の警備の話で町まで行くんだぞ」
「えー。じゃあ、私も剣の練習手伝うー」
「ヒエ姉、魔法しか使えないじゃん」
「一流の魔法使いは短剣も使えるように練習しとくべきなんですー」
「じゃあ、勝手にしろよなー。マキ兄さん早く行こうぜ!」
どうやら話はまとまったらしい。
「あぁ、じゃあ、外出るか」
「「うん!!」」
と2人同時に答える2人に微笑みながら外に出る。
「そいや、マキ兄さん剣扱えるかな」
「確かにできるの?」
と2人に聞かれ
「さぁな。僕は剣なんて振ったこともないし、そもそも剣なんて見ないから」
と答えると
「へー。じゃあ、初めてなんだ」
「まぁね。カルジェルは剣を扱えるんだな」
と聞くと
「カルはね剣をお父さんに教えてもらうためにめちゃくちゃ頑張ってるんだよ!」
とヒエカが答える。
「言うなよ!まぁ、ほどほどだよ。シーラ姉さんほどじゃないし。」
「そうなんだな」
シーラは聞いたところ魔法も剣も使えるらしい。
すごいな、と単純に思った。
Tips〈魔法、魔術、魔力〉
この世界に住む人間の8割が魔力を持っている。しかし、魔力量は人それぞれ違い、その量は専用の器具を使うことで測ることが可能だ。大抵の人間はその魔力を生活に用いるが魔力量が多い人間は魔法使いとして魔物や、時には魔族を倒すために膨大な魔法を扱う。そして、魔法使いよりもさらに魔力量が多い場合や、優れた魔力調整、操作が出来る場合には魔術師として認定される。
そして、それ以上の存在。魔族と同等、またはそれ以上の魔力量、魔力調整、操作、制御が出来るごく一部の人間やエルフを魔導師と読んでいる。エルフは生まれつき通常の人間よりも遥かに多い魔力を持っている。そのため、ほとんどのエルフは魔術師である。それどころか長寿のエルフの中には魔族を遥かに超える存在も少なからずいるのだ。補足だが魔力に恵まれなかった人間には戦士としての才能などがある。魔力はある程度遺伝するものなので子供の魔力量は両親の魔力量に比例しある程度決まっている。しかし、両親の魔力量が少なくても魔力量が多い子供が産まれることは少なからず存在する。
これは本格的に僕が知っている世界ではないことが証明されたと言っても過言ではないのではないのだろうか。
僕が知っている世界には魔法なんて存在しなかった。もちろんこれがただの映像という可能性もあるが。
「へへー、やっぱり知らなかったんだね!私は魔法が得意だから!」
と得意そうに話す。
その後、ヒエカは魔法の基本やこの世界、そしてこの家について教えてくれた。
まとめると、ここはやはり僕が知っている世界ではないようだ。根拠もしっかりある。
まず、魔法、この間のゴブリン、そして地図だ。世界地図を見せてくれたのだが、それは僕が知っているものではなかった。5つの大陸がこの世界には存在している。そして、世界は主に3つの国に分けられている、らしい。他にもいろいろあるがこれらからどうやらこの世界は異世界のようだ。
そして、この世界には人類と、魔族、魔物、エルフなどの妖精、悪魔など様々な存在がいるらしい。魔法についてもいろいろ教えてもらったがまだ分からないことだらけだ。
話が終わり
「マキ兄、分かった?」
とヒエカに聞かれ
「あぁ、なんとなくは…」
と答えるとヒエカは苦笑いを顔に浮かべながら
「まぁ、全部分からなくて当たり前よね。これからゆっくり学ぶしかないよ」
と慰めなのか分からないが優しい言葉をかけてくれた。
「そうだな。ヒエカ、また教えてくれるか?」
とそれに答えると
「もちろん!いつでもなんでも答えるわ!」
ととても頼もしい返事をくれた。
「マキ兄は魔法使えるかな?」
「さぁ、どうだろうな」
ヒエカから聞いたことによるとヒエカが魔法を使えるのはお母さん譲りらしい。
どうやら、このラスカーシア家が貴族になったのはつい最近のことらしい。といってもシーラやヒエカが生まれる前だが。
シーラの父、エルジリア•ラスカーシア(旧姓ルエガーニス)は過去に魔族から村や町を守った戦士としての功績があり、そしてシーラの母、ウルニリ•ラスカーシアは国家魔術師として、国で魔術師として功績を残したことで3級貴族になったというのがヒエカから聞いた話だ。
「マキ兄さん!剣の練習手伝ってよー!」
と書庫に駆け込んできたのはシーラの3つ下、ヒエカの1つ下の弟、カルジェル•ラスカーシアだ。
シーラと同じ薄い茶色の髪に青の瞳。片手には木剣を持っている。
「ちょっとカル!マキ兄と今大事な話してるの。また後にしてよ!」
「大事な話ってなんだよー。俺はマキ兄さんと剣の練習がしたいんだ!」
「わがまま言わないでお姉ちゃんの言うこと聞きなさいよ!」
「ヒエ姉はお姉ちゃんって感じじゃないし。1個上なだけじゃん。」
「シーラ姉はどうなのよ。いっつもシーラ姉の前ではおとなしいくせに」
「シーラ姉さんは剣が俺より上手いからいいんだし。ヒエ姉は魔法だけじゃん」
「魔法だけって。シーラ姉だって魔法は私より上手よ」
などと言い合いを始める2人。カルジェルは最初から人見知りもせず、いろいろなことを尋ねてきた。森の迷い子に興味深々な年頃の男の子といった感じだろうか。
「まぁまぁ、2人とも落ち着いて。とりあえず話し合おう」
シーラによるとここで止めないと2人は剣を構え、魔法を打とうとして、家の中をめちゃくちゃにするらしいのでとりあえず止めようとする。そんな僕の呼びかけも気にせず2人は
「マキ兄は魔法使えるか試すの!」
「マキ兄さんは俺と剣の練習するんだってば!」
と言い合いを続ける2人にどうしたもんか、と考えていると。
「あら〜。ヒエカもカルジェルもどうしたの。喧嘩はダメよ〜」
とゆったりとした口調、優しい声。シーラのお母さん、ウルニリ•ラスカーシアだ。
シーラと同じ青い瞳に薄い茶色の髪に少し水色の髪が混ざっている。どことなくシーラやヒエカ、カルジェルと似た顔立ち。シーラの顔立ちの良さも納得がいく顔だ。そして、少しだけしかし確実な威圧感。空気が一瞬固まり、ヒエカとカルジェルが黙る。
「も〜。マキくん困らせちゃダメだからね〜。マキくんも困ってたら言ってね」
とこちらに顔を向けられ
「あ、あぁはい。全然大丈夫です。ヒエカもカルジェルもいい子なので」
と答えるとヒエカとカルジェルが顔を見合わせニヤニヤ笑い出す。さっきまで喧嘩寸前だったのに仲が良いんだか悪いんだか。
「そんなにかしこまらなくていいのよ〜。自然体でいいのにちゃんとしてるわ〜。」
そんなことを言われてもあの威圧感の前では少し固まってしまう。
「じゃあ、お昼の鐘がなるまでいい子して遊ぶのよ〜。マキくんよろしくね〜」
などと言いながら書庫を去る。
「マキ兄さん、じゃあ、外で剣の練習手伝ってよ。」
「えー。マキ兄一緒に魔法使えるか試そうよー」
「でも、魔力測る器具ないだろー」
「お父さん今日、お仕事ないからお父さんに借りてくる!」
「今日お父さんはお昼前に町の警備の話で町まで行くんだぞ」
「えー。じゃあ、私も剣の練習手伝うー」
「ヒエ姉、魔法しか使えないじゃん」
「一流の魔法使いは短剣も使えるように練習しとくべきなんですー」
「じゃあ、勝手にしろよなー。マキ兄さん早く行こうぜ!」
どうやら話はまとまったらしい。
「あぁ、じゃあ、外出るか」
「「うん!!」」
と2人同時に答える2人に微笑みながら外に出る。
「そいや、マキ兄さん剣扱えるかな」
「確かにできるの?」
と2人に聞かれ
「さぁな。僕は剣なんて振ったこともないし、そもそも剣なんて見ないから」
と答えると
「へー。じゃあ、初めてなんだ」
「まぁね。カルジェルは剣を扱えるんだな」
と聞くと
「カルはね剣をお父さんに教えてもらうためにめちゃくちゃ頑張ってるんだよ!」
とヒエカが答える。
「言うなよ!まぁ、ほどほどだよ。シーラ姉さんほどじゃないし。」
「そうなんだな」
シーラは聞いたところ魔法も剣も使えるらしい。
すごいな、と単純に思った。
Tips〈魔法、魔術、魔力〉
この世界に住む人間の8割が魔力を持っている。しかし、魔力量は人それぞれ違い、その量は専用の器具を使うことで測ることが可能だ。大抵の人間はその魔力を生活に用いるが魔力量が多い人間は魔法使いとして魔物や、時には魔族を倒すために膨大な魔法を扱う。そして、魔法使いよりもさらに魔力量が多い場合や、優れた魔力調整、操作が出来る場合には魔術師として認定される。
そして、それ以上の存在。魔族と同等、またはそれ以上の魔力量、魔力調整、操作、制御が出来るごく一部の人間やエルフを魔導師と読んでいる。エルフは生まれつき通常の人間よりも遥かに多い魔力を持っている。そのため、ほとんどのエルフは魔術師である。それどころか長寿のエルフの中には魔族を遥かに超える存在も少なからずいるのだ。補足だが魔力に恵まれなかった人間には戦士としての才能などがある。魔力はある程度遺伝するものなので子供の魔力量は両親の魔力量に比例しある程度決まっている。しかし、両親の魔力量が少なくても魔力量が多い子供が産まれることは少なからず存在する。
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