誠と偽りの狂情曲【コメントください】
[明朝体]アルト。[/明朝体]
「…?」
[明朝体]やっと会えたね。[/明朝体]
「…、その声…」
[明朝体]ねぇ、アルト。[/明朝体]
「…なんだよ」
[太字][明朝体]ろうして、助けてくれなかったの?[/明朝体][/太字]
アルト「…うわあああっ!?」
勢いよく現実に戻される。
…夢だ、また。
また遠出しなきゃいけない…それも、オレが案内しなきゃいけない…
そんな日の目覚めすら、こんな夢かよ。
アルト「幸先わりー…」
最近ずっと、マカロンの夢を見るんだ。
オレに、どうして助けてくれなかったか問ってくる夢。
アルト「…お前との思い出の場所に行く日ぐらい、いい夢見せてくれよ…」
[水平線]
アカツキ「全員揃ったな!」
ソプラノ「…なんでお前が仕切ってるんだ」
レイル「まぁまぁ、やる気はある子みたいだし…」
黄夏「ほんじゃさっそく、出発しましょっか!」
シエル「おー!!」
神威「アルトさん!道案内、お願いします!」
アルト「はぁ…お前ら、これから行くのは治安最悪の危険な路地だからな。
怪しい人には絶対についていくなよ、クスリ売られるから」
シエル「ひええ…」
黄夏「媒電通りっていうのは、その路地の通称なのかなぁ」
アルト「まぁ…そうなんじゃないかな。看板があるわけでもなし」
シエル「homelessが集まってるんだよね?怖いなぁ…」
神威「発音良すぎでしょ」
ソプラノ「…アルト、無理するなよ。」
アルト「はいはいわかってるよ」
シエル「…なんか今日、ソプラノさん過保護じゃない?」
ソプラノ「(ギク)」
アルト「あー…今日ちょっと体調崩したからな、案外こういうの心配するタイプなんだよこいつ。」
本当は分かってる。
オレの思い出であり、トラウマでもあるところに、道案内してんだから。
きっとずっと心配してくれてるんだろう。
アカツキ「まーだつかねぇの?!」
アルト「もうちょっとだから黙っとけクソガキ」
アカツキ「はぁ!?」
あれから何十分か歩いて、ようやく見えて来た…。
薄暗い通りに、かすかに聞こえる子供の声。
アルト「…ここだ。媒電通り。」
神威「お、おおお…」
シエル「なんか、不気味…」
アルト「入るぞ。迷わないように、しっかり前のやつについてこい」
アカツキ「へーい」
久しぶりに見るその景色は、やっぱり不気味で…
同時に、ここなら救いようのない自分も救われる。
そんなまやかしにも襲われそうになる。
ソプラノ「…[小文字]ここで、アルトは…[/小文字]」
隣のソプラノが、何か言った気がした。
黄夏視点
黄夏「…ん?」
「おねえさんだーれ?」
黄夏「ああ、ちょっと調査に来てるんだ」
「そっか~!うふふ」
黄夏「なんか、ご機嫌だね。」
「うん!だってこれからあたし、[太字]お姉様[/太字]によしよしされるんだ~!」
黄夏「…お姉様?」
「あ!そろそろ行かないと!じゃーね!ちょーさ頑張ってね~!」
神威「良い子でしたね!」
黄夏「そうだね…でも、お姉様って…ちょっと気になるな…」
普通あのぐらい…小学低学年、ぐらいか…?の子が、姉に「お姉様」なんて言うか…?
___媒電通り、生き場を無くした未成年が蔓延る、死を待つだけの絶望の楽園。
___そこにいる[太字]救いをくれる女神[/太字]が、紫色のロザリオを持っているらしい。
黄夏「…まさか…」
黄夏「アルトさん!」
アルト「ん?どうし…」
黄夏「わたし、あっちが気になります。…行ってみませんか?」
アルト「…別にいいけど。」
[水平線]
ソプラノ「…?!」
アルト「なんだこれ……知らねぇんだけど…」
紫色のヘビがかたどられた装飾が綺麗でまがまがしい、
場所に似つかない和洋折衷の屋敷。
シエル「これ…もしかして、ラミア―みたいな女神に関係してるんじゃ…」
レイル「その説はあるかもね…」
黄夏「…行ってみましょうか。」
アルト「おう…」
異様な雰囲気の扉を開いて、わたしたちは屋敷の中に入った。
アカツキ「…」
「…?」
[明朝体]やっと会えたね。[/明朝体]
「…、その声…」
[明朝体]ねぇ、アルト。[/明朝体]
「…なんだよ」
[太字][明朝体]ろうして、助けてくれなかったの?[/明朝体][/太字]
アルト「…うわあああっ!?」
勢いよく現実に戻される。
…夢だ、また。
また遠出しなきゃいけない…それも、オレが案内しなきゃいけない…
そんな日の目覚めすら、こんな夢かよ。
アルト「幸先わりー…」
最近ずっと、マカロンの夢を見るんだ。
オレに、どうして助けてくれなかったか問ってくる夢。
アルト「…お前との思い出の場所に行く日ぐらい、いい夢見せてくれよ…」
[水平線]
アカツキ「全員揃ったな!」
ソプラノ「…なんでお前が仕切ってるんだ」
レイル「まぁまぁ、やる気はある子みたいだし…」
黄夏「ほんじゃさっそく、出発しましょっか!」
シエル「おー!!」
神威「アルトさん!道案内、お願いします!」
アルト「はぁ…お前ら、これから行くのは治安最悪の危険な路地だからな。
怪しい人には絶対についていくなよ、クスリ売られるから」
シエル「ひええ…」
黄夏「媒電通りっていうのは、その路地の通称なのかなぁ」
アルト「まぁ…そうなんじゃないかな。看板があるわけでもなし」
シエル「homelessが集まってるんだよね?怖いなぁ…」
神威「発音良すぎでしょ」
ソプラノ「…アルト、無理するなよ。」
アルト「はいはいわかってるよ」
シエル「…なんか今日、ソプラノさん過保護じゃない?」
ソプラノ「(ギク)」
アルト「あー…今日ちょっと体調崩したからな、案外こういうの心配するタイプなんだよこいつ。」
本当は分かってる。
オレの思い出であり、トラウマでもあるところに、道案内してんだから。
きっとずっと心配してくれてるんだろう。
アカツキ「まーだつかねぇの?!」
アルト「もうちょっとだから黙っとけクソガキ」
アカツキ「はぁ!?」
あれから何十分か歩いて、ようやく見えて来た…。
薄暗い通りに、かすかに聞こえる子供の声。
アルト「…ここだ。媒電通り。」
神威「お、おおお…」
シエル「なんか、不気味…」
アルト「入るぞ。迷わないように、しっかり前のやつについてこい」
アカツキ「へーい」
久しぶりに見るその景色は、やっぱり不気味で…
同時に、ここなら救いようのない自分も救われる。
そんなまやかしにも襲われそうになる。
ソプラノ「…[小文字]ここで、アルトは…[/小文字]」
隣のソプラノが、何か言った気がした。
黄夏視点
黄夏「…ん?」
「おねえさんだーれ?」
黄夏「ああ、ちょっと調査に来てるんだ」
「そっか~!うふふ」
黄夏「なんか、ご機嫌だね。」
「うん!だってこれからあたし、[太字]お姉様[/太字]によしよしされるんだ~!」
黄夏「…お姉様?」
「あ!そろそろ行かないと!じゃーね!ちょーさ頑張ってね~!」
神威「良い子でしたね!」
黄夏「そうだね…でも、お姉様って…ちょっと気になるな…」
普通あのぐらい…小学低学年、ぐらいか…?の子が、姉に「お姉様」なんて言うか…?
___媒電通り、生き場を無くした未成年が蔓延る、死を待つだけの絶望の楽園。
___そこにいる[太字]救いをくれる女神[/太字]が、紫色のロザリオを持っているらしい。
黄夏「…まさか…」
黄夏「アルトさん!」
アルト「ん?どうし…」
黄夏「わたし、あっちが気になります。…行ってみませんか?」
アルト「…別にいいけど。」
[水平線]
ソプラノ「…?!」
アルト「なんだこれ……知らねぇんだけど…」
紫色のヘビがかたどられた装飾が綺麗でまがまがしい、
場所に似つかない和洋折衷の屋敷。
シエル「これ…もしかして、ラミア―みたいな女神に関係してるんじゃ…」
レイル「その説はあるかもね…」
黄夏「…行ってみましょうか。」
アルト「おう…」
異様な雰囲気の扉を開いて、わたしたちは屋敷の中に入った。
アカツキ「…」