- 閲覧前にご確認ください -

今作は第1部「能力者たちの詩編歌」、第2部「希望に満てる知識欲」
の続編です。
まだそれらを見ていない人は、先にそちらをご覧いただけると話がわかりやすいと思います。
第1部→https://novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=1969&no=1
第2部→https://novelcake.net/works/lite/?mode=view&log=2089&no=1

⚠6話に薬表現があります。苦手な方は逃げてね((

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誠と偽りの狂情曲【コメントください】

#9

生き場を無くした未成年と「お姉様」

[明朝体]アルト。[/明朝体]

「…?」

[明朝体]やっと会えたね。[/明朝体]

「…、その声…」

[明朝体]ねぇ、アルト。[/明朝体]

「…なんだよ」

[太字][明朝体]ろうして、助けてくれなかったの?[/明朝体][/太字]


アルト「…うわあああっ!?」

勢いよく現実に戻される。

…夢だ、また。

また遠出しなきゃいけない…それも、オレが案内しなきゃいけない…

そんな日の目覚めすら、こんな夢かよ。

アルト「幸先わりー…」

最近ずっと、マカロンの夢を見るんだ。

オレに、どうして助けてくれなかったか問ってくる夢。

アルト「…お前との思い出の場所に行く日ぐらい、いい夢見せてくれよ…」

[水平線]

アカツキ「全員揃ったな!」

ソプラノ「…なんでお前が仕切ってるんだ」

レイル「まぁまぁ、やる気はある子みたいだし…」

黄夏「ほんじゃさっそく、出発しましょっか!」

シエル「おー!!」

神威「アルトさん!道案内、お願いします!」

アルト「はぁ…お前ら、これから行くのは治安最悪の危険な路地だからな。
怪しい人には絶対についていくなよ、クスリ売られるから」
シエル「ひええ…」


黄夏「媒電通りっていうのは、その路地の通称なのかなぁ」
アルト「まぁ…そうなんじゃないかな。看板があるわけでもなし」
シエル「homelessが集まってるんだよね?怖いなぁ…」
神威「発音良すぎでしょ」
ソプラノ「…アルト、無理するなよ。」
アルト「はいはいわかってるよ」


シエル「…なんか今日、ソプラノさん過保護じゃない?」
ソプラノ「(ギク)」
アルト「あー…今日ちょっと体調崩したからな、案外こういうの心配するタイプなんだよこいつ。」

本当は分かってる。
オレの思い出であり、トラウマでもあるところに、道案内してんだから。
きっとずっと心配してくれてるんだろう。

アカツキ「まーだつかねぇの?!」
アルト「もうちょっとだから黙っとけクソガキ」
アカツキ「はぁ!?」

あれから何十分か歩いて、ようやく見えて来た…。

薄暗い通りに、かすかに聞こえる子供の声。

アルト「…ここだ。媒電通り。」

神威「お、おおお…」
シエル「なんか、不気味…」

アルト「入るぞ。迷わないように、しっかり前のやつについてこい」
アカツキ「へーい」


久しぶりに見るその景色は、やっぱり不気味で…
同時に、ここなら救いようのない自分も救われる。
そんなまやかしにも襲われそうになる。

ソプラノ「…[小文字]ここで、アルトは…[/小文字]」

隣のソプラノが、何か言った気がした。


黄夏視点

黄夏「…ん?」

「おねえさんだーれ?」

黄夏「ああ、ちょっと調査に来てるんだ」

「そっか~!うふふ」

黄夏「なんか、ご機嫌だね。」

「うん!だってこれからあたし、[太字]お姉様[/太字]によしよしされるんだ~!」

黄夏「…お姉様?」

「あ!そろそろ行かないと!じゃーね!ちょーさ頑張ってね~!」

神威「良い子でしたね!」
黄夏「そうだね…でも、お姉様って…ちょっと気になるな…」

普通あのぐらい…小学低学年、ぐらいか…?の子が、姉に「お姉様」なんて言うか…?

___媒電通り、生き場を無くした未成年が蔓延る、死を待つだけの絶望の楽園。

___そこにいる[太字]救いをくれる女神[/太字]が、紫色のロザリオを持っているらしい。

黄夏「…まさか…」

黄夏「アルトさん!」
アルト「ん?どうし…」
黄夏「わたし、あっちが気になります。…行ってみませんか?」
アルト「…別にいいけど。」

[水平線]

ソプラノ「…?!」
アルト「なんだこれ……知らねぇんだけど…」

紫色のヘビがかたどられた装飾が綺麗でまがまがしい、
場所に似つかない和洋折衷の屋敷。

シエル「これ…もしかして、ラミア―みたいな女神に関係してるんじゃ…」
レイル「その説はあるかもね…」

黄夏「…行ってみましょうか。」
アルト「おう…」

異様な雰囲気の扉を開いて、わたしたちは屋敷の中に入った。

アカツキ「…」

作者メッセージ

執筆たのしぃぃぃぃい

コメントお願いします(((切実

2024/12/08 00:01

おとうふ ID:≫rpvJPv02lqkiQ
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