君と僕の、最初で最後の物語
なら、いいか。
いやでも家に血がたれたらどうするんだ。
…まぁいいか。そういうことは考えないようにしよう。
「わかった、ありがとな」
「うん」
俺たちは家へ向かった。
…歩いてる間に誰かにあってしまったらどうしよう
そんな不安を抱きながらも家に着いた。
…広い
「でしょ」
「読むな」
「だーかーらー!見えちゃうんだって!」
はぁ、
「高橋君先お風呂入っていいよ」
「は?いや普通家主が先だろ」
「いいからいいから、だって高橋君の方が濡れてるじゃん」
「…確かに…」
「ね?ほら!入りな」
「…わかった、ありがと」
――
「出たぞ」
「あ…うん」
…?今の間はなんだ
「……なんでもないよ!」
何も無いわけない、と思い。
朝瀬がさっきまでいた場所へ向かった。
すると――
は?…
その場所には、首吊りのための道具があった。
見なかったことにしてやろう。そう思った
「…高橋君?」
「あ…ご、ごめん」
言葉が出てこなかった。
「……聞いてくれる?」
「おう、どぞ…」
あのさ、と彼女は言って、話を始めた。
「私、今日親いないって言ったじゃん?」
「うん」
「それさ、お母さんは家から出て行っちゃってさ」
…そうだったのか
「お父さんも、お母さんと一緒に出ていっちゃって」
朝瀬は顔をクシャクシャにして泣いている。
「お母さんもお父さんも、私がこんなに弱いから、出て行っちゃったんだよ」
「…そんなことねぇだろ、俺を助けてくれたのはお前だろ?」
「いや、泣き虫な私が嫌になったんだよ、お母さん達は」
「…」
上手く言葉が見つからない。
「高橋君、私を嫌いにならないで、」
「…なんで嫌いになるんだよ」
「だって、だって!私は臆病で、病気にもかかりやすくて、ダメな人間なんだよ!さっき高橋を助けた時、私銃を使ったでしょ?そんなものを使わなきゃいけないほど、弱いんだよ!?」
気づけば俺は、朝瀬を抱きしめていた。いい言葉なんて見つからないのに
「高橋君…?」
「俺だけは、お前のこと否定しねぇから、今は思う存分泣けば」
我ながら慰めるのが下手くそだ、と思った。
「う、う、ヒック、」
「…大丈夫だ」
「ありがと、ありがと、…」
「うん…」
いやでも家に血がたれたらどうするんだ。
…まぁいいか。そういうことは考えないようにしよう。
「わかった、ありがとな」
「うん」
俺たちは家へ向かった。
…歩いてる間に誰かにあってしまったらどうしよう
そんな不安を抱きながらも家に着いた。
…広い
「でしょ」
「読むな」
「だーかーらー!見えちゃうんだって!」
はぁ、
「高橋君先お風呂入っていいよ」
「は?いや普通家主が先だろ」
「いいからいいから、だって高橋君の方が濡れてるじゃん」
「…確かに…」
「ね?ほら!入りな」
「…わかった、ありがと」
――
「出たぞ」
「あ…うん」
…?今の間はなんだ
「……なんでもないよ!」
何も無いわけない、と思い。
朝瀬がさっきまでいた場所へ向かった。
すると――
は?…
その場所には、首吊りのための道具があった。
見なかったことにしてやろう。そう思った
「…高橋君?」
「あ…ご、ごめん」
言葉が出てこなかった。
「……聞いてくれる?」
「おう、どぞ…」
あのさ、と彼女は言って、話を始めた。
「私、今日親いないって言ったじゃん?」
「うん」
「それさ、お母さんは家から出て行っちゃってさ」
…そうだったのか
「お父さんも、お母さんと一緒に出ていっちゃって」
朝瀬は顔をクシャクシャにして泣いている。
「お母さんもお父さんも、私がこんなに弱いから、出て行っちゃったんだよ」
「…そんなことねぇだろ、俺を助けてくれたのはお前だろ?」
「いや、泣き虫な私が嫌になったんだよ、お母さん達は」
「…」
上手く言葉が見つからない。
「高橋君、私を嫌いにならないで、」
「…なんで嫌いになるんだよ」
「だって、だって!私は臆病で、病気にもかかりやすくて、ダメな人間なんだよ!さっき高橋を助けた時、私銃を使ったでしょ?そんなものを使わなきゃいけないほど、弱いんだよ!?」
気づけば俺は、朝瀬を抱きしめていた。いい言葉なんて見つからないのに
「高橋君…?」
「俺だけは、お前のこと否定しねぇから、今は思う存分泣けば」
我ながら慰めるのが下手くそだ、と思った。
「う、う、ヒック、」
「…大丈夫だ」
「ありがと、ありがと、…」
「うん…」
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