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復 讐 のお時間

#5

4

歌がチョキ、丹羽がグーだった。
ふぅ。と私は心の中で安心のため息を吐いた。
「じゃあ、時間も時間だから明日ねー」
「うわ、もやもやする」と丹羽。

 家に帰り、家族に報告する事になった。
「お父さん、お母さん、ごめんなさい。実は私、いじめられていました」と打ち明けた。
二人は驚いていた。
姉と兄は前から知っていたので驚いていなかった。
「で、その……お姉ちゃんとお兄ちゃんと一緒に復讐することになったんだけど……」
私は怒られそうで怖く、身体が震えていた。
だが、「大丈夫。だけど怪我しないでね」と母が言い、「早く言ってくれれば良かったのに」と父が言った。
「ごめんなさい。でも、必ず成功させる」
「分かった」
私には家族に感謝しかない。
私の家族は本当は


いない。


私が産まれた直後、事故で亡くなった。
祖父母も事故で亡くなったので、おじの所で暮らしていたが、暴力をふるわれ、家出した。
その日は雨だった。
雨の中、傘を差さずに走った。
濡れるけど気にせず走った。
とにかく逃げる為。

すると、私は転んでしまった。
上から「大丈夫?」という声が聞こえた。
見上げると優しいそうなおじさんだった。
「迷子?」と聞かれたので、私は首を振り、「……家出」と答えた。
おじさんは「おじさんの家に来る? いっぱい美味しいご飯を食べさせてあげるよ」と言い、手をこちらに出して来た。
私は怖く感じた。その人が、誘拐犯だと分かったからだ。
すると、私の目の前に一人の女の人が出てきた。
女の人は「やめなさい。私はこの子の母親」と力強く言い、誘拐犯は「ごめんなさい! 悪気は無かった!」と言いながら走り去って行った。
「大丈夫?」と言われた。私は頷いた。
「お母さんは?」とまた質問されたので、私は首を振り「家族……いない……」とうつむきながら言った。
「そっか」と言った瞬間、「優子!」という声が聞こえた。
「和之さん!」と女の人は言った。
「えっと……その子は?」
「家族がいないらしい。誘拐犯に連れて行かれそうになったから……一緒にいたの」
「そっか。家、来る?」と男の人から意外な言葉が出た。
私は恐怖に満ちた。
また同じ事になるかもしれない……そんな思いが頭の中で駆け巡った。
「急に言われたら驚いちゃうじゃん」
「そうだな」
二人はあははと笑う。
何故か分からないけれど温かさを感じた。
本物の──。
「あの……」
ん?と2人は首をかしげる。
「家に……行きたい……です……」
私は決意したが、最後は力なく言った。
二人は困った顔をせず、笑顔で「いいよ」と迎え入れてくれた。
私はその場で泣き崩れた。
こんなにも優しい人がいたなんて。
二人は私を抱きしめてくれた。

「ただいまー」と二人は言った。
「お、お邪魔します」
リビングに行くと、怖そうな男の人と、綺麗な女の人がいた。
その二人と目が合ってしまった。
思わず目を逸らしたが、びしょびしょな私を見て怪訝な顔をした。
すると、男の人が立ち上がって、押入れを開け、何かを探していた。
数秒後、タオルを持って私の方に来た。
「ほら」
男の人は、わしゃわしゃと頭を拭いてくれた。
「あ、ありがとうございます……」
すると、「はい、着替え。私のだからちょっと大きいけど……」と女の人が言い、洋服を貸してくれた。
「ありがとうございます」
「紹介するの忘れたね。こっちは兄の有也で、私は菜奈恵。よろしくね……えっと……名前は?」
「名前は、特にありません。家族、私が産まれた直後、亡くなって……名前も分からないんです」
遺品を探しても私関係の物は手がかりになるものは無かった。
「そっか。じゃあ、私達が決めてもいい?」
「はい」

数日後──
「名前! 決まったよ!」と元気な声で菜奈恵さんが言った。
「はい」と渡されたのは1枚の色紙だった。
そこには大きく“亜悠”と書いてあった。
「どうしても菜奈恵が“亜”という漢字を入れたくて……ね。嫌だったら他にも考えるけど……」
「違う! アジアを漢字で表す時って“亜細亜”って書くじゃん。アジアって六つの州の中で一番広いの。だから、この広い世界で争いせずに、平和に生きて欲しいという願いで、“悠”は優しいイメージだから、優しい人になって欲しいっていう願いがあるの」
私は名前の由来を聞いて涙が溢れた。
「ごめん、嫌だった?」と菜奈恵さんが心配してくれた。
「いや、嬉しいんです」と私は涙を拭きながら言った。
それは、私にとって宝物であった。

作者メッセージ

あけましておめでとうございます。
胃腸炎完治しました。
寿司、余裕で食えます!
ママぁー!はま寿司連れてってー!(多分母は見てません。※小説を投稿をしている事すら知らない)
声を聞きたいっっっっ!

えーっと、亜悠の名前の由来を考えるのが1番大変でした。(急)
オタクの日常はちょっと待ってて下さい。

衝撃的でほぼ1日フリーズしていた3日前。(察して)
※分かる人には分かる
何だろうね……少し絶望するね……。

2025/01/04 21:53

貴志柚夏 ID:≫ 19ZQABSFMiPlU
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