3年はぶられ組。
さて、今日はどんな授業をするか。
少しでも多くの生徒に聞いてもらえるような面白めの授業がいい。
俺は授業が始まる前の朝、いわゆる朝休みにクラスに向かいつつそう考えていた。
HAR組の担任だから全ての教科を任せる。そう校長に言われているため、何の授業をしてもいいのだ。
理由はよくわからないが、まあ楽しければそれでいい。
国語で古文を解いたり、現代文から表現方法を学んでもいい。
理科で実験をするのもいい。生物の観察か、はたまた科学であっと驚かせるのもいい。
数学もありだ。一見めんどくさくて嫌になるが、図形などはクイズ感覚で解けるため楽しみやすい。
社会も面白いかもしれない。世界史、日本史、地理、経済。色々あるためからも面白い。
英語はどうだろうか。みんなの好きな洋楽があれば洋楽を日本語訳してもいい。英語に限らず、好きな言語を学んでみるというのも面白いかもしれない。
色々な案が出てきて悩ましい。
なんて思ったそんなとき、ふと目の前に女の先生が立っていることに気がついた。
黒く長い髪をポニーテールでくくり、きちっとしたスーツや目元をしている女先生。
どこかで見た覚えがあると思えば、初日俺がぶつかってしまった先生だった。
「どうしましたか?」
俺が問うと先生はあわわ、と焦りつつ俺を後ろにいかせるように動き始めた。
「えっと、あの、、教室行きたいんですけど、、」
いくら尋ねても彼女は意地でも前へ行かせてくれない。
前にぶつかったから仕返しだろうか。にしては意地悪だ。
俺が少しイラっとなったとき、ふと廊下の方でとある会話を耳にした。
「うわ、、琥珀じゃん、、」
「またすれ違った人殴ったらしいぜ。」
「関わらないほうがいいだろ、、、」
「了魁だ、また眼帯付けてんぞ。」
「中二病だろ。」
「関わんな関わんな」
「香月がいるんだけど~」
「また男受け狙ってんじゃん」
「関わらないでおこ〜?」
「綾斗だー。また本読んでるよ」
「真面目アピールかよ。キッツ笑」
「知らん知らんー。関わらぬが吉よ」
「夕星また休み?」
「ずっと家しかいられないのかよ。かわいそ~」
「いないやつなんて関わっても意味がないわ笑」
あちらこちらから「関わるな」の単語。
どういうことだ。なぜ俺の生徒が侮辱されているのだ。
俺が混乱している時、最後にとある一言が俺を刺した。
[太字][中央寄せ]「まあなにせ”はぶられ”組だもんね~」[/中央寄せ][/太字]
そう述べた生徒は俺がいることに気が付くと「やっば〜い」と笑いながら去っていった。
「はぶ、られ、組、、?」
俺がどこか困惑していると、そばにいた女先生が話しかけてきた。
「あ、あの、飛鳥井先生。少しお時間よろしいですか?今の件、あなたのクラスの件でお話がしたくて、。」
どこか心配げに、どこか悲しげにそう述べる彼女に俺は困惑のまま頷いた。
少しでも多くの生徒に聞いてもらえるような面白めの授業がいい。
俺は授業が始まる前の朝、いわゆる朝休みにクラスに向かいつつそう考えていた。
HAR組の担任だから全ての教科を任せる。そう校長に言われているため、何の授業をしてもいいのだ。
理由はよくわからないが、まあ楽しければそれでいい。
国語で古文を解いたり、現代文から表現方法を学んでもいい。
理科で実験をするのもいい。生物の観察か、はたまた科学であっと驚かせるのもいい。
数学もありだ。一見めんどくさくて嫌になるが、図形などはクイズ感覚で解けるため楽しみやすい。
社会も面白いかもしれない。世界史、日本史、地理、経済。色々あるためからも面白い。
英語はどうだろうか。みんなの好きな洋楽があれば洋楽を日本語訳してもいい。英語に限らず、好きな言語を学んでみるというのも面白いかもしれない。
色々な案が出てきて悩ましい。
なんて思ったそんなとき、ふと目の前に女の先生が立っていることに気がついた。
黒く長い髪をポニーテールでくくり、きちっとしたスーツや目元をしている女先生。
どこかで見た覚えがあると思えば、初日俺がぶつかってしまった先生だった。
「どうしましたか?」
俺が問うと先生はあわわ、と焦りつつ俺を後ろにいかせるように動き始めた。
「えっと、あの、、教室行きたいんですけど、、」
いくら尋ねても彼女は意地でも前へ行かせてくれない。
前にぶつかったから仕返しだろうか。にしては意地悪だ。
俺が少しイラっとなったとき、ふと廊下の方でとある会話を耳にした。
「うわ、、琥珀じゃん、、」
「またすれ違った人殴ったらしいぜ。」
「関わらないほうがいいだろ、、、」
「了魁だ、また眼帯付けてんぞ。」
「中二病だろ。」
「関わんな関わんな」
「香月がいるんだけど~」
「また男受け狙ってんじゃん」
「関わらないでおこ〜?」
「綾斗だー。また本読んでるよ」
「真面目アピールかよ。キッツ笑」
「知らん知らんー。関わらぬが吉よ」
「夕星また休み?」
「ずっと家しかいられないのかよ。かわいそ~」
「いないやつなんて関わっても意味がないわ笑」
あちらこちらから「関わるな」の単語。
どういうことだ。なぜ俺の生徒が侮辱されているのだ。
俺が混乱している時、最後にとある一言が俺を刺した。
[太字][中央寄せ]「まあなにせ”はぶられ”組だもんね~」[/中央寄せ][/太字]
そう述べた生徒は俺がいることに気が付くと「やっば〜い」と笑いながら去っていった。
「はぶ、られ、組、、?」
俺がどこか困惑していると、そばにいた女先生が話しかけてきた。
「あ、あの、飛鳥井先生。少しお時間よろしいですか?今の件、あなたのクラスの件でお話がしたくて、。」
どこか心配げに、どこか悲しげにそう述べる彼女に俺は困惑のまま頷いた。
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