3年はぶられ組。
絡来学校初日にして俺は教壇にある机に頭を抱えた。
授業を告げるチャイムがなってはや1時間。誰も来ないのだ。
いやいや、ちょっと変わったクラスとは言われたが、ここまでとは聞いていないぞ、。
「ガチでクビなりそうなんだが、、俺、。」
誰もいない教室でぼそ、と呟く。
俺の声は響き、自分に返ってくる。
黒板になんか書くか。もう半分諦めた俺はチョークを取ろうと椅子から立ち上がった。
教室には椅子が動く音ともう1つ。
何かが開く音が聞こえた。
ハッとドアを見るとそこには1人の男子生徒。
黒く長い前髪は目が隠れており、怪我をしているのか片目は眼帯をつけている。全体的にマッシュ系の髪をしている彼。
そんな彼と俺はバチ、と目が合った。
彼は俺を見ると「え、今日だっけ」と呟き、少し顔を青ざめた。
彼はそそくさと窓側の一番前に座った。おそらくは彼の席なんだろう。
「あーー。えと、他のみんなは、?」
俺がそう尋ねると彼は苦笑してからこう一言。
「休みと遅刻です!!」
あまりにも元気にそう答えたものだから冗談かと思ったが、どうやら本当らしい。
彼の予想では5分後に1人きて、30分後にもう1人くるらしい。長くいるからわかるのだとか。
じゃあ5分ぐらい話すか。初日だからな。なんて思いつつ俺は彼に話を振った。
「あ、俺新しい担任になった飛鳥井 千秋。よろしくー」
「あっ僕は[漢字]美作 了魁[/漢字][ふりがな]みさく りょうらん[/ふりがな]です!!了魁って呼んでください!」
元気いっぱいにそう答えると了魁はへらっと笑う。
俺は彼の放った名前にどこか違和感を抱いた。
しかし、どれだけ考えても、どんなけ考えてもピンと来ない。まあ気のせいということにしておこう。
「了魁は今日なんで遅刻したんだ?」
俺が少し揶揄うように半笑いで問うと、彼は目線を落としてこう呟く。
「あ、あぁ、、なんか色々、、あって、、。」
「寝坊です!」「なんのことかなぁ〜?」みたいに返ってくると思っていたからガチのトーンで上記を述べられ俺は少し困惑した。
しかし言い訳を出さないところから俺は本当に何かがあったのだと理解した。
「相談乗ろうか?」
そう言うべきなのか言わないべきなのか、その狭間でウロウロしているといつのまにか5分経っていたようだ。
5分経ったぴったりの時間にドアが開いて1人の女子生徒が入ってきた。
了魁の方をみると「ほら!」というような笑みを浮かべている。
女子生徒は了魁の後ろの席へ座る。そして俺をみるとこて、と軽く首を傾げてみせた。
「俺、きょーから担任になる飛鳥井千秋。よろしくー」
俺がそういうと彼女はのんびり、ゆっくりと話し始めた。
「私は、美澄 香月〜。よろしくね〜。」
ゆっくりでマイペースって感じだ。
黒いボブのような髪はふわふわしていて眠そうな瞳は赤い。そんな彼女に水色と白のセーラー服はよく似合っていた。
彼女にも俺は似たような質問をした。
「えっと、香月。他の生徒はいつ来るのか知っているか?」
「“こはく”はもう少しで来る〜。“あやと”は遅めだと思う〜。お昼過ぎとかかなぁ〜。“ゆーせい”は休みだよ〜。全部たぶんだけど〜。」
“こはく”、“あやと”、“ゆうせい”。おそらく他の生徒の名だろう。俺は名簿をひらけた。
名簿に書いてあるのは5つの名前。
先程も思ったが、少人数クラスなのだろう。[小文字]いくらなんでも少なすぎる気もするが、、[/小文字]
1番、伊桜 琥珀
2番、久東 夕星
3番、美作 了魁
4番、美澄 香月
5番、杠葉 綾斗
の5つだ。了魁と香月には会えた。
そして香月曰く次に来るのが伊桜琥珀。そしてかなり遅れてくるのが杠葉綾斗。休みなのが久東夕星らしい。
どんな人なのだろうか。うまくやっていけるものなのか。
俺の中には期待と不安が入り混じっていた。
授業を告げるチャイムがなってはや1時間。誰も来ないのだ。
いやいや、ちょっと変わったクラスとは言われたが、ここまでとは聞いていないぞ、。
「ガチでクビなりそうなんだが、、俺、。」
誰もいない教室でぼそ、と呟く。
俺の声は響き、自分に返ってくる。
黒板になんか書くか。もう半分諦めた俺はチョークを取ろうと椅子から立ち上がった。
教室には椅子が動く音ともう1つ。
何かが開く音が聞こえた。
ハッとドアを見るとそこには1人の男子生徒。
黒く長い前髪は目が隠れており、怪我をしているのか片目は眼帯をつけている。全体的にマッシュ系の髪をしている彼。
そんな彼と俺はバチ、と目が合った。
彼は俺を見ると「え、今日だっけ」と呟き、少し顔を青ざめた。
彼はそそくさと窓側の一番前に座った。おそらくは彼の席なんだろう。
「あーー。えと、他のみんなは、?」
俺がそう尋ねると彼は苦笑してからこう一言。
「休みと遅刻です!!」
あまりにも元気にそう答えたものだから冗談かと思ったが、どうやら本当らしい。
彼の予想では5分後に1人きて、30分後にもう1人くるらしい。長くいるからわかるのだとか。
じゃあ5分ぐらい話すか。初日だからな。なんて思いつつ俺は彼に話を振った。
「あ、俺新しい担任になった飛鳥井 千秋。よろしくー」
「あっ僕は[漢字]美作 了魁[/漢字][ふりがな]みさく りょうらん[/ふりがな]です!!了魁って呼んでください!」
元気いっぱいにそう答えると了魁はへらっと笑う。
俺は彼の放った名前にどこか違和感を抱いた。
しかし、どれだけ考えても、どんなけ考えてもピンと来ない。まあ気のせいということにしておこう。
「了魁は今日なんで遅刻したんだ?」
俺が少し揶揄うように半笑いで問うと、彼は目線を落としてこう呟く。
「あ、あぁ、、なんか色々、、あって、、。」
「寝坊です!」「なんのことかなぁ〜?」みたいに返ってくると思っていたからガチのトーンで上記を述べられ俺は少し困惑した。
しかし言い訳を出さないところから俺は本当に何かがあったのだと理解した。
「相談乗ろうか?」
そう言うべきなのか言わないべきなのか、その狭間でウロウロしているといつのまにか5分経っていたようだ。
5分経ったぴったりの時間にドアが開いて1人の女子生徒が入ってきた。
了魁の方をみると「ほら!」というような笑みを浮かべている。
女子生徒は了魁の後ろの席へ座る。そして俺をみるとこて、と軽く首を傾げてみせた。
「俺、きょーから担任になる飛鳥井千秋。よろしくー」
俺がそういうと彼女はのんびり、ゆっくりと話し始めた。
「私は、美澄 香月〜。よろしくね〜。」
ゆっくりでマイペースって感じだ。
黒いボブのような髪はふわふわしていて眠そうな瞳は赤い。そんな彼女に水色と白のセーラー服はよく似合っていた。
彼女にも俺は似たような質問をした。
「えっと、香月。他の生徒はいつ来るのか知っているか?」
「“こはく”はもう少しで来る〜。“あやと”は遅めだと思う〜。お昼過ぎとかかなぁ〜。“ゆーせい”は休みだよ〜。全部たぶんだけど〜。」
“こはく”、“あやと”、“ゆうせい”。おそらく他の生徒の名だろう。俺は名簿をひらけた。
名簿に書いてあるのは5つの名前。
先程も思ったが、少人数クラスなのだろう。[小文字]いくらなんでも少なすぎる気もするが、、[/小文字]
1番、伊桜 琥珀
2番、久東 夕星
3番、美作 了魁
4番、美澄 香月
5番、杠葉 綾斗
の5つだ。了魁と香月には会えた。
そして香月曰く次に来るのが伊桜琥珀。そしてかなり遅れてくるのが杠葉綾斗。休みなのが久東夕星らしい。
どんな人なのだろうか。うまくやっていけるものなのか。
俺の中には期待と不安が入り混じっていた。
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