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性別

#2

胸の痛み

 私は春河アヤセ。
 同性愛者だ。
 今だって、同性の女の子に恋してる。
 けれどこの恋が実ることはない。
 だって、好きな人は異性愛者だから_____。


 「聞いてる!?」
 「わっ。」
 突然可愛らしい顔が視界に入った。
 そうだった、今はお昼の時間。
 私は友人、いや好きな人と一緒にご飯を食べていたんだった…。
 「ごめんごめん、聞いてなかった〜。」
 そう言うと、私の好きな人___北風桜は頬を膨らませた。
 「も〜、今日一緒にクレープ食べに行こうって話!」
 クレープかぁ。
 食べたいけど…でも、どうせ好きな人の話を聞かされるんだろうな。
 その時の胸の痛みを想像して、私は首を横に振った。
 へらっと笑う。
 「ごめん、今私ダイエット中でさ〜。最近太ってきたんだよね。」
 「そっかぁ、わかった…。」
 シュンとする桜を見ると、嘘をついたことに先ほどとは違う胸の痛みを感じた。
 でも、また好きな人の話を聞かされるのは辛いから。
 桜には好きな人がいる。
 それはクラスメイトの明月カズマくんだ。
 優しくてクラスの人気者。
 桜が好きになるのも、納得だった。
 私の恋が実ことは絶対にないんだ。
 そう思っているから、私は桜の恋を応援している。
 心の底からの応援は、きっとできないだろうけど…。

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作者メッセージ

ご飯食べてきます。

2023/12/15 13:38

うずまき ID:≫9tvY7vP3G1jVg
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