ラチエ王国 商店街の調味料専門店にて
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手に取った醤油の入ったビンを両手に持ち、鷹はレジに向かう。
レジのの前には数人の客が並んでおり、鷹はその列の最後尾に並ぶ。

レジの前にはわかりやすいデザインで「1列に並んでお待ち下さい」の文字が書かれた看板が置かれていた。

並んで待つという行為は導入されてから日の比較的浅いマナーなのだろうか？
気になった鷹は前にいる客に聞いてみることにした。

「すみません。この並んで待つマナーは最近できたんですか？」
器用に商品かごを持ちながら本を読む男性だ。常連客なのだろうか？
「あぁ、ここ数年で浸透してきているマナーだよ。」
「なるほど...」
「でも、お年寄りの人とか、地方から出稼ぎに来た若者とかだとたまに間違えるみたいだね...」
「へぇ...ありがとうございました！」
「いえいえこちらこそ。」

順番が来た男性はレジへと進んでいった。

(やはり世代によって意識が違うのはこの世界でも同じか...)

などと考えていると、レジの順番が来たようだ。
鷹は空いたレジに進み、商品をレジカウンターに置いた。

レジも魔力で動いているのだろうか？ 現代のものとさほど変わらない。

どうやら魔力と言っても店員さんの魔力を使用する仕様では無いようだ。
レジから伸びるコードの先に台座があり、そこに魔石が固定されていた。

この世界は魔力が生活の中に組み込まれれていて、とても面白い。
異世界の日常を見て回る任務も悪くないと、鷹は思った

その後、会計を終えた鷹は商品をリュックサックに入れた。
(さて、次は酒場にでも行こうかな？)

鷹は酒場を目指し、店の外へ出るのであった。