ラチエ王国 高級ホテル、バルベルデ館内にて
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「ここがお前らの部屋、621号と622号...忘れるなヨ!」
「ありがとうございます!」
鷹とクララはスタッフの案内で泊まる部屋の前に到着して、カギを渡された所だ。
クララはドアを開けて部屋に入っていく。
(さて、部屋に入るか...)
因みにクララが622号室で、鷹は621号室である。
部屋に入ろうとすると、先程のスタッフが耳打ちしてきた。
「お前、あの少女可愛いナ...」
「ですなぁ、さっきのドヤ顔とか最高です!」
耳を赤く染めているスタッフ...こいつ、クララ一目惚れしたらしい。
だがまぁ、人のそういう気持ちにあれこれ言うことは必要無いだろう、希望は捨てるべきじゃない。
「あれは...アタックすべきかナ?」
スタッフはこちらに意見を求めて来る、正直に言うと返答に困る。
しかし無視する訳には行かないだろうと考え、仕方なく鷹は口を開いた。
「そういう気持ちを抱くのは良いですけど、知らない人から急に思いを告げられても怖く無いですか? せめて段階を踏む必要があります、最初は友達になることを目指して、そこから徐々に仲良くなる...そこから思いを告げるのは最適かと、個人的に思いますよ?」
少し長くなってしまったが、スタッフさんに意見を言うことは出来た、多分これで問題無いだろう。
「幸い、この国にはそこそこの期間滞在する予定だから、仲良くなる時間はあるはずだよ!」
「分かった、段階を踏んでみるヨ!」
スタッフさんは手を差し出して来る、握手をしたいらしい。
「今更だけど、私の名前はトリュフ、ヨロシクだヨ!!」
「鷹です、よろしく!」
こうして、鷹はホテルのスタッフ、トリュフと仲良くなるのだった。　　　　　　　　　　　　第四十五話終わり