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ウォースパイト分遣隊

#4


第三話 転移
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メリダ島分遣隊 宿舎にて

食堂から連行された鷹は、後ろから隼也に作業を監視されながら、荷物の片付けを完了した。
時刻は試験飛行の2時間前になっていた。
「鷹、今度から食事は、一緒に食べようね?」
「はい、今度から食事は、隊長とともに食べます。」
「よろしい、では機体の確認に行こうか。」
整備中の機体の確認を行うため、格納庫へ向かった。
格納庫は予備の区画を使用しているため、目的の格納庫は基地の端のほうだ。
数分歩いて、格納庫に到着する。
格納庫は2機を横に並べられる広さだ。
そのスペースに、2機の無人戦闘機が並んでいる。
左はMQ1C型、右はMQ5B型だ。
今回は隊長がMQ5を操縦して、僕は護衛としてMQ1を操縦する。
基地の整備員が、機体の確認を行っている。
隊長が整備員に、質問をしている。
鷹は視線を機体に向ける。
今後、MQ1はMQ5の採用によって、徐々に飛行場から消えて行くのだろう
鷹が無人機パイロット候補生として軍に入隊したとき、教官の隣で最初に操縦したのは、MQ1のD型だった。
パイロットとして無人戦闘機の部隊に配属された時に割り当てられた機体も、MQ1のB型だった。 
そして今も、目の前にはMQ1のC型がいる。
軍の入隊時から、型は違っても、MQ1が愛機だった。
そんな機体が退役することが、僕は悲しかった。
急に格納庫のブザーが鳴り出し、スピーカーから声が聞こえる。
「全パイロットへ、ブリーフィングルームに集合せよ、繰り返す...」
鷹は隊長より早く、ブリーフィングルームに向けて走り出す。
だが、格納庫が基地の端だったので、入室は最後だった。
部屋には既に、ほぼすべてのパイロットが集まっている。
哨戒隊は哨戒任務に就いているため、部屋には居なかった。
基地司令官が入室すると、それまで喋っていた人も黙り、司令官が話を始めることを待っている。
「先ほど、本国の司令部との交信を中継する衛星との回線が切断された。」
鷹でも緊急事態だと言うことがすぐわかった。
衛星との回線が途切れたと言うことは、敵の攻撃を受けて、撃墜された可能性が有るからだ。
「此より、我が隊は、警戒体制に以降、各部隊は、周辺海域の警戒の人に当たれ!」
「防空隊、攻撃隊は半数を基地に残す、申し訳ないが、試験飛行隊も武装を装備して、出撃せよ。」
「報告は以上だ、速やかに発進!」
各隊の操縦者は操縦装置室に向かう。
試験飛行隊は予備操縦装置室が割り当てられていたので、急いで移動を開始する。
「鷹、上では離れないで、付いてきてね。」
「了解ッ」
操縦装置の座席に座って、装置を起動する。
機体の起動コードを入力、回線が接続されたことを確認して、エンジンを始動する。
動翼の動作テスト等を実施する、異常は認められない。
既に一部の機体は離陸を開始しているようだ。
隊長が管制塔に通信を入れる。
「こちら、試験飛行隊、シュネー隊より管制塔へ、此より、誘導路へ進入する。」
「此方管制塔、進入を許可する、滑走路手前で待機、攻撃隊の次に離陸せよ。」
「了解、進入を開始する、シュネー2、続け。」
「シュネー2、ラジャー。」
因みに、シュネー1が隼也、シュネー2が鷹だ。
隊長機に続いていく。
丁度、攻撃隊の最後の機体が離陸していった。
「管制塔より、シュネー1、離陸を許可する、シュネー2は、滑走路手前で待機。」
「シュネー1了解、離陸を開始する。」
エンジンを全開にして、MQ5が離陸していった。
「管制塔より、シュネー2、離陸を許可する。」
「シュネー2了解、離陸を開始する。」
エンジンスロットルを全開にして、機体は加速し始める。
離陸速度に到達したら、操縦管を手前に引くと、機体は離陸した。
離着陸用の脚をしまうと、機体はさらに加速していく。
「此方管制塔、発進予定機の全機発進を確認、各機、幸運を祈る。」
シュネー1の後方に付いた、編隊を組んで、担当の空域に向けて進路を取った。       第三話終わり

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作者メッセージ

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
改善点や、ここがよかった等の感想お待ちしてます。
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2024/11/12 16:57

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