サンダーランド島 発着場にて
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サンダーランド島に降り立った鷹とクララの元に、クルツがやって来た。
余程急いでいたのか、馬車ではなく一人で馬に乗って来たらしい。
「えっと、お久しぶりです...」
鷹は挨拶をする。
「うん、久しぶりだな...クララ、話があるから帰るぞ。」
クルツは流石に勝手に密航したことは許せないのだろう。
「はい、お父様!」
「ｸﾞﾌｯ...」
何故かクルツは固まっている、何があったのだろう?
(あぁ、親バカだからか...)
クララの笑顔でやられたのだろうと鷹は思う。
何とか再起動したクルツがこちらに話し掛けてきた。
「すまん、鷹はここで少し待っていてくれないか?」
「何故ですか?」
「その奇物を解析したいという者が領主館に勤めて居るんだ、頼めるか?」
「...奇物とはどういう意味ですか?」
「えっと、私が説明しますね。」
どうやらクララは知っているらしい、ここは素直に教えてもらう方が良いだろう。
「では、お願いします。」
「はい、奇物とは、異世界人がこの世界に持ち込んだもの、あるいは異世界の技術で作られた物の事を差します。」
「この世界の技術では再現できない物、と考えれば良いと思います。」
「成る程、確かに零戦は作れないだろうなぁ。」
「はい、貴重ですので盗難には注意ですね、対策としては、魔力を奇物と結び会わせれば盗難は困難になります。」
「成る程、説明ありがとう。」
「はい、分からない事があったら聞いてくださいね?。」
この旅で零戦が盗まれたら移動は困難になるだろう、盗難には警戒した方が良さそうだ。
「鷹、解析したいという者が来たぞ。」
「分かりました。」
こうして、一旦クララとは別行動をとることになったのだった。　　　　　　　　　　　　　　第三十三話終わり