ウォースパイト分遣隊[祝、閲覧1200達成!]
メリダ島近海 公国第一機動艦隊 旗艦ヒューリアス艦橋にて
___________________________________________________________________________________________________________
「艦長、直掩騎を着艦させます。」
「頼む、貴重なワイバーンは大事にしなければな。」
昼の敵基地に対しての奇襲攻撃は多少の損害を与えることが出来たが、こちらの被害の方が上だった。
二回にわたる波状攻撃で出撃させたワイバーンは帰還騎が13騎、未帰還騎が17騎...
我が艦隊の旗艦である竜母ヒューリアスの搭載騎は35騎、半分近くのワイバーンが撃墜された。
予備騎も含めれば18騎、随伴するアーガスのワイバーンも含めると丁度30騎。
だがアーガスは艦隊の直掩騎の母艦としての任務についている。
ワイバーンが全滅すれば、敵の飛行兵器の襲撃を喰らうだろう。
敵はワイバーンではない飛行兵器を使っていることが明らかになっている。
主に帰還したワイバーン搭乗員の報告だ。
ワイバーン以外の飛行兵器は存在しないはずだ。
(どんなものか、気になるな...)
既に太陽は水平線に沈み、辺りは暗くなっている。
敵の潜水艦を警戒して前方に駆逐艦を先行させて、後方に続く主力もジグザグ航行で前進していた。
灯りで発見されることを防ぐために煙草の喫煙を禁止して、灯火管制を徹底している。
(このまま朝日を迎えることが出来るだろうか?)
だが艦長は、何故か嫌な予感がしたのだった。
___________________________________________________________________________________________________________
同時刻 敵艦隊進路上にある小島の陰 哨戒艇あまつかぜ
「報告しますッ敵艦隊は、予想どうりの進路で前進中です。」
レーダー室の水兵が艦長に報告する。
「了解、総員灯火管制を徹底、戦闘配置だ!」
「了解しました、総員戦闘配置、対水上戦闘用意!!」
艦長の指示を受けて、副長がマイクに向かって指示を出す。
あまつかぜは、小島の陰からレーダー連動射撃を実施して、敵艦隊を混乱させる。
エンジェル1の報告を受けたあとに、あまつかぜとまいかぜは島を離れていたため、空襲から逃れていた。
まいかぜは応急修理を施されていて、今は全速力を出せる。
(問題は、ゴーレム隊が時間通りに到着するかだな。)
今回の攻撃は、攻撃隊であるゴーレム隊との合同作戦だ。
混乱する敵艦隊にたいして、空対艦ミサイルを発射する。
だが、懸念させる事もある。
問題は、空対艦ミサイルを装備した機体は七機の内の三機だけと言うことだ。
メリダ島の弾薬は有限であるとして司令が使用を渋った為だ。
{敵艦隊、射程に入りました。}
{弾薬庫室、即応弾装填完了です。}
レーダー室、弾薬庫室から報告が入る。
「射撃準備!」
艦長が命令する。
「機関、砲撃を開始したら全速後進、逃げるぞ。」
{了解、砲撃開始後、全速後進。}
{こちらレーダー室、主砲とリンク完了、砲撃準備よし!}
{こちらゴーレム隊、只今作戦空域に到着した、そちらのタイミングで攻撃を開始してくれ。}
ゴーレム隊も到着した、準備よし!
「主砲、前方の駆逐艦を照準、撃ち方初めッ」
「主砲、うちーかたはじめ!」
あまつかぜは砲撃を開始、まいかぜも後方の主力艦隊を砲撃する。
{初弾命中、敵駆逐艦、速力低下。}
レーダー室から報告が入る。
「砲術長、撃ち方止め、全速後進で撤退!」
{敵艦隊発砲!}
監視員から報告が入った、次の瞬間、小島に多数の砲弾が着弾する。
「主砲撃ち方止めッ」
まいかぜも砲撃を中止して、全速後進を開始する。
島で射線を遮りながら、あまつかぜ達は後退していく。
{ゴーレム隊、これより攻撃を開始する。}
「了解、我が艦隊は撤退する、貴隊の幸運を祈る。」
こうして攻撃はゴーレム隊に引き継がれた、公国艦隊の悪夢はまだ終わっていない。 第二十四話終わり
___________________________________________________________________________________________________________
「艦長、直掩騎を着艦させます。」
「頼む、貴重なワイバーンは大事にしなければな。」
昼の敵基地に対しての奇襲攻撃は多少の損害を与えることが出来たが、こちらの被害の方が上だった。
二回にわたる波状攻撃で出撃させたワイバーンは帰還騎が13騎、未帰還騎が17騎...
我が艦隊の旗艦である竜母ヒューリアスの搭載騎は35騎、半分近くのワイバーンが撃墜された。
予備騎も含めれば18騎、随伴するアーガスのワイバーンも含めると丁度30騎。
だがアーガスは艦隊の直掩騎の母艦としての任務についている。
ワイバーンが全滅すれば、敵の飛行兵器の襲撃を喰らうだろう。
敵はワイバーンではない飛行兵器を使っていることが明らかになっている。
主に帰還したワイバーン搭乗員の報告だ。
ワイバーン以外の飛行兵器は存在しないはずだ。
(どんなものか、気になるな...)
既に太陽は水平線に沈み、辺りは暗くなっている。
敵の潜水艦を警戒して前方に駆逐艦を先行させて、後方に続く主力もジグザグ航行で前進していた。
灯りで発見されることを防ぐために煙草の喫煙を禁止して、灯火管制を徹底している。
(このまま朝日を迎えることが出来るだろうか?)
だが艦長は、何故か嫌な予感がしたのだった。
___________________________________________________________________________________________________________
同時刻 敵艦隊進路上にある小島の陰 哨戒艇あまつかぜ
「報告しますッ敵艦隊は、予想どうりの進路で前進中です。」
レーダー室の水兵が艦長に報告する。
「了解、総員灯火管制を徹底、戦闘配置だ!」
「了解しました、総員戦闘配置、対水上戦闘用意!!」
艦長の指示を受けて、副長がマイクに向かって指示を出す。
あまつかぜは、小島の陰からレーダー連動射撃を実施して、敵艦隊を混乱させる。
エンジェル1の報告を受けたあとに、あまつかぜとまいかぜは島を離れていたため、空襲から逃れていた。
まいかぜは応急修理を施されていて、今は全速力を出せる。
(問題は、ゴーレム隊が時間通りに到着するかだな。)
今回の攻撃は、攻撃隊であるゴーレム隊との合同作戦だ。
混乱する敵艦隊にたいして、空対艦ミサイルを発射する。
だが、懸念させる事もある。
問題は、空対艦ミサイルを装備した機体は七機の内の三機だけと言うことだ。
メリダ島の弾薬は有限であるとして司令が使用を渋った為だ。
{敵艦隊、射程に入りました。}
{弾薬庫室、即応弾装填完了です。}
レーダー室、弾薬庫室から報告が入る。
「射撃準備!」
艦長が命令する。
「機関、砲撃を開始したら全速後進、逃げるぞ。」
{了解、砲撃開始後、全速後進。}
{こちらレーダー室、主砲とリンク完了、砲撃準備よし!}
{こちらゴーレム隊、只今作戦空域に到着した、そちらのタイミングで攻撃を開始してくれ。}
ゴーレム隊も到着した、準備よし!
「主砲、前方の駆逐艦を照準、撃ち方初めッ」
「主砲、うちーかたはじめ!」
あまつかぜは砲撃を開始、まいかぜも後方の主力艦隊を砲撃する。
{初弾命中、敵駆逐艦、速力低下。}
レーダー室から報告が入る。
「砲術長、撃ち方止め、全速後進で撤退!」
{敵艦隊発砲!}
監視員から報告が入った、次の瞬間、小島に多数の砲弾が着弾する。
「主砲撃ち方止めッ」
まいかぜも砲撃を中止して、全速後進を開始する。
島で射線を遮りながら、あまつかぜ達は後退していく。
{ゴーレム隊、これより攻撃を開始する。}
「了解、我が艦隊は撤退する、貴隊の幸運を祈る。」
こうして攻撃はゴーレム隊に引き継がれた、公国艦隊の悪夢はまだ終わっていない。 第二十四話終わり