番外編　閲覧200突破記念　公国スパイの過去
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私はチャイカ、コーンウォール公国スパイとしてサンダーランド島の領主館にメイドとして潜入している。
私は最初からスパイだった訳ではない。
私の家族は私と母と妹だけで、父親は昔の戦争で亡くなったと聞かされた。
母は生活費を稼ぐため、いろんな仕事を受けていた。
どんな仕事をしているのかは分からなかったが、夜遅くに帰ってくるようだった。
そんな母のお陰で生活できている、私は早く働かねばと必死に勉強をした。
だが中学を卒業する直前に、母が自殺した。
理由は上司からのハラスメントが原因だと警察の人に聞かされた。
母がいなくなったことで収入は途絶えて、節約したとしても限界はある。
私は考えた末に軍隊に入隊することにした。
この頃は兵力の増強を行っていたため、軍の審査に落ちることはほぼないはず。
入隊前の筆記試験に合格して、チャイカは候補生として軍の施設で訓練を受けた。
女性の候補生は私を合わせて二人だけ、部屋も男性と一緒だった。
時々男性に襲われそうになったこともあるが、それを阻止して教官につき出すと、その候補生は姿を消した。
そんな様子を見て他の候補生は私から距離を置くようになった。
もう一人の女性候補生はそれでもいつも通り接してくれた。
私は嬉しかったが、彼女とは施設を離れたあとに再会することは無かった。
施設を離れたあと、私は山奥の施設に連れていかれた。
どうやら私はスパイとしての適正があったようで、ここで更に訓練をするようだ。
訓練が始まると、始めに召喚魔法の訓練が行われた。
召喚獣は相棒として必要らしい。
召喚魔法の知識を教えてもらった後に、召喚室で召喚をすることになった。
他の候補生は召喚装置の前で、様々な召喚獣を召喚している。
私の番になったので、召喚獣を召喚した。
私の召喚獣は黒い猫で、教官は珍しい種類だと言っていた。
私は黒いからクロと名前を着けると、何となく、喜んでいる気がした。
そして、本格的に訓練が開始された。
足音を立てずに素早く移動する訓練等、スパイとして活動するための訓練を受けた。
途中で脱落する候補生もいたようだが、誰かを確認することはなかった。
そして厳しい訓練の末に、私は合格した。
妹は祖母に預かってもらっているので、祖母の家に合格した事を報告した。
そのあと、私はサンダーランド島に潜入することになった。
定期便として運行されている船に乗って島に上陸した。
任務は領主館にメイドとして潜入せよと言うもので、私は島に上陸して直ぐに応募した。
簡単な面接と筆記試験に合格して、領主館に潜入することに成功した。
潜水艦と定期連絡で採用を報告して、捜査を開始した。
島の地形や上陸に適する砂浜等を休日に調べて、報告を行った。
そうして潜入を続けていると、領主館に異世界人が現れた。
重要な情報だと判断して、最優先で情報を集めた。
だが言語が分からなかったため、出現したという報告しか出来なかった。
その後、定期連絡を行う潜水艦が時間になっても来なくなった。
何故かは分からないが、情報は鮮度が大事だ、報告を遅れさせるにはいかない。
潜水艦が撃沈されたことを知ったのは、本土から連絡員がやって来たあとだった。　　　　　　　　　番外編終わり