ウォースパイト分遣隊
第十一話 想定外の攻撃
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サンダーランド島近海 潜水艦プリマス
プリマスが高速商船と思われる船を追尾しはじめて一時間、プリマスは少しづつに接近していた。
「目標、徐々に速力が落ちてきています。」
「了解、前部魚雷発射管、魚雷発射準備ッ、発射に備えよ!」
魚雷の射程まで、あと少しだ。
クリスは、確実に撃沈出来ると思った。
この時は、まだ。
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同時刻 哨戒艇あまつかぜ主砲弾薬庫内
「徹甲弾をありったけ用意しろ、いくら使うかわらんぞ!」
さみだれ型は主砲塔は無人化されていたが、ドラムマガジン内の即応弾が尽きた際の装填は有人だ。
ドラムマガジンには最大十五発の主砲弾は装填出来るが、今回の攻撃では徹甲弾をいくら使うか分からない。
その為、直ぐに装填出来るように、責任者は準備させていた。
「一旦止めだ、今のうちに休んでおけ。」
「了解」
給弾要員は、これから忙しくなる。
それは、考案された対潜攻撃は主砲を使うかからだ。
訓練はできなかったので、ぶっつけ本番だ。
責任者は気を引き締めて、作戦の開始を待った。
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サンダーランド島近海 哨戒艇あまつかぜ
「敵潜水艦、こちらの射程に入りました。」
「了解した、射撃準備!」
艦長が射撃準備を命令する。
ソナーが敵潜水艦の進路、深度を報告して、その情報を元に監視所が潜望鏡を警戒する。
もしも潜望鏡が見つかったら、速やかに照準をして、射撃を開始する。
「こちら、対水上レーダー室、敵潜望鏡らしき反応を捕捉、方角は七時方向。」
「こちら監視所、敵の潜望鏡らしき物を発見! 距離三キロッ」
「主砲、目標を捕捉、初弾装填よし、行けます!!」
後は、艦長の命令で射撃を開始する、最早迷いはない、艦長の決断は早かった。
「主砲、うちーかた初めッ」
「射撃開始、テェッ」
速射砲が射撃を開始して、敵潜望鏡周辺に立て続けに徹甲弾が着弾する。
まいかぜも遅れて射撃を開始して、潜望鏡は水柱で見えなくなった。
「こちらソナー室、敵潜水艦沈降していきます...」
「...撃沈だな。」
だが、あまつかぜには脅威が迫っていた。
「待ってください、敵魚雷、急速に接近中、被弾コースです!」
プリマスが沈降直前に放った魚雷が、いま発見された。
「取り舵一杯!全速力だ、急げ!!」
「とーりかーじ、いっぱーい。」
前方のまいかぜは面舵を取って、一旦距離が離れた。
「回避出来るかッ!?」
「分かりません!」
「総員、衝撃に備えよ!」
次の瞬間、あまつかぜに魚雷が一発命中した。
魚雷は左舷の後部水中翼付近で炸裂して、水中翼を根本からもぎ取る。
更に船体に亀裂を発生させて、艦内に浸水が発生した。
「損害を報告せよッ」
直ぐに報告が入ってくる。
「左舷後部水中翼が破損、安定性低下、減速をお願いします!」
「後部兵員室付近に浸水発生、徐々に水位が増してきている!」
「了解、ダメコン(ダメージコントロール)急げ、浸水を止めるんだ!」
直ぐに応急処置が開始されて、最悪の事態は避けることが出来た。
だが、水中翼がもぎ取られたことで安定性が低下したため、全速力は出せない。
幸い、航行は可能だったので、まいかぜと共に退避を開始した。 第十一話終わり
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サンダーランド島近海 潜水艦プリマス
プリマスが高速商船と思われる船を追尾しはじめて一時間、プリマスは少しづつに接近していた。
「目標、徐々に速力が落ちてきています。」
「了解、前部魚雷発射管、魚雷発射準備ッ、発射に備えよ!」
魚雷の射程まで、あと少しだ。
クリスは、確実に撃沈出来ると思った。
この時は、まだ。
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同時刻 哨戒艇あまつかぜ主砲弾薬庫内
「徹甲弾をありったけ用意しろ、いくら使うかわらんぞ!」
さみだれ型は主砲塔は無人化されていたが、ドラムマガジン内の即応弾が尽きた際の装填は有人だ。
ドラムマガジンには最大十五発の主砲弾は装填出来るが、今回の攻撃では徹甲弾をいくら使うか分からない。
その為、直ぐに装填出来るように、責任者は準備させていた。
「一旦止めだ、今のうちに休んでおけ。」
「了解」
給弾要員は、これから忙しくなる。
それは、考案された対潜攻撃は主砲を使うかからだ。
訓練はできなかったので、ぶっつけ本番だ。
責任者は気を引き締めて、作戦の開始を待った。
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サンダーランド島近海 哨戒艇あまつかぜ
「敵潜水艦、こちらの射程に入りました。」
「了解した、射撃準備!」
艦長が射撃準備を命令する。
ソナーが敵潜水艦の進路、深度を報告して、その情報を元に監視所が潜望鏡を警戒する。
もしも潜望鏡が見つかったら、速やかに照準をして、射撃を開始する。
「こちら、対水上レーダー室、敵潜望鏡らしき反応を捕捉、方角は七時方向。」
「こちら監視所、敵の潜望鏡らしき物を発見! 距離三キロッ」
「主砲、目標を捕捉、初弾装填よし、行けます!!」
後は、艦長の命令で射撃を開始する、最早迷いはない、艦長の決断は早かった。
「主砲、うちーかた初めッ」
「射撃開始、テェッ」
速射砲が射撃を開始して、敵潜望鏡周辺に立て続けに徹甲弾が着弾する。
まいかぜも遅れて射撃を開始して、潜望鏡は水柱で見えなくなった。
「こちらソナー室、敵潜水艦沈降していきます...」
「...撃沈だな。」
だが、あまつかぜには脅威が迫っていた。
「待ってください、敵魚雷、急速に接近中、被弾コースです!」
プリマスが沈降直前に放った魚雷が、いま発見された。
「取り舵一杯!全速力だ、急げ!!」
「とーりかーじ、いっぱーい。」
前方のまいかぜは面舵を取って、一旦距離が離れた。
「回避出来るかッ!?」
「分かりません!」
「総員、衝撃に備えよ!」
次の瞬間、あまつかぜに魚雷が一発命中した。
魚雷は左舷の後部水中翼付近で炸裂して、水中翼を根本からもぎ取る。
更に船体に亀裂を発生させて、艦内に浸水が発生した。
「損害を報告せよッ」
直ぐに報告が入ってくる。
「左舷後部水中翼が破損、安定性低下、減速をお願いします!」
「後部兵員室付近に浸水発生、徐々に水位が増してきている!」
「了解、ダメコン(ダメージコントロール)急げ、浸水を止めるんだ!」
直ぐに応急処置が開始されて、最悪の事態は避けることが出来た。
だが、水中翼がもぎ取られたことで安定性が低下したため、全速力は出せない。
幸い、航行は可能だったので、まいかぜと共に退避を開始した。 第十一話終わり
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