ウォースパイト分遣隊
第十話 対潜戦闘
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潜水艦プリマス 発令所
スパイとの定期連絡を終えたプリマスは、サンダーランド港沖に向けて航行していた。
薄暗い発令所で潜望鏡を覗く艦長のクリスは、ソナー担当の報告を聞いた。
「ソナーが移動する商船を捕捉、商船にしては動きが速いです。」
「このタイミングで移動を開始した...?」
クリスはこの時は高速商船と予測していた。
「追うぞ、潜望鏡深度まで浮上、シュノーケルをあげてディーゼル機関全速!」
「アイサー、潜望鏡深度まで浮上する。」
「機関室了解、シュノーケルをあげたら合図をお願いします、その後に全速出します。」
「目標速力19ノット、追い付けます。」
海面にシュノーケルを上げて、プリマスは増速する。
「狙った獲物は逃がさない、それが公国海軍流だ。」
潜望鏡で敵艦を確認しながら、艦長はそう呟いた。
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同時刻 哨戒艇あまつかぜ
「報告、敵潜水艦、追ってきます、現速力で追い付かれるまでは暫く掛かります。」
ソナー室からの報告を終えて、幹部は作戦を練っていた。
「さて、敵潜水艦をどうやって撃沈するかを考えよう、遠慮せずに発言してほしい。」
「では副長の私としては、マニュアルに従って爆雷攻撃での撃沈を提案します。」
「水雷長の私は反対です、爆雷は敵潜水艦の真上からしか攻撃できません、敵の射程内を突っ切ることになります。」
「なら、背後に回れば良いではないのか。」
「お言葉ですが、接近する前に魚雷で攻撃されます。」
「水雷長も何か提案はないのか?」
と、艦長が水雷長に聞く、砲術長と考案した対潜攻撃方法を述べた。
「艦長、その方法はマニュアルの想定外です!」
「よし、その方法でやってみよう。」
「しかし...!」
「副長、マニュアルが全てでは無いぞ、臨機応変にだ。」
「...分かりました、申し訳ございません。」
「まぁ、前代未聞の攻撃方法で有ることは事実だな。」
「ですが、この方法なら遠距離からの攻撃が可能です。」
「よし、砲術長、水雷長、準備に取り掛かってくれ。」
「了解っ」「了解っ」
こうして、まいかぜとあまつかぜは前代未聞の対潜攻撃の準備を始めたのだった。 第十話終わり
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潜水艦プリマス 発令所
スパイとの定期連絡を終えたプリマスは、サンダーランド港沖に向けて航行していた。
薄暗い発令所で潜望鏡を覗く艦長のクリスは、ソナー担当の報告を聞いた。
「ソナーが移動する商船を捕捉、商船にしては動きが速いです。」
「このタイミングで移動を開始した...?」
クリスはこの時は高速商船と予測していた。
「追うぞ、潜望鏡深度まで浮上、シュノーケルをあげてディーゼル機関全速!」
「アイサー、潜望鏡深度まで浮上する。」
「機関室了解、シュノーケルをあげたら合図をお願いします、その後に全速出します。」
「目標速力19ノット、追い付けます。」
海面にシュノーケルを上げて、プリマスは増速する。
「狙った獲物は逃がさない、それが公国海軍流だ。」
潜望鏡で敵艦を確認しながら、艦長はそう呟いた。
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同時刻 哨戒艇あまつかぜ
「報告、敵潜水艦、追ってきます、現速力で追い付かれるまでは暫く掛かります。」
ソナー室からの報告を終えて、幹部は作戦を練っていた。
「さて、敵潜水艦をどうやって撃沈するかを考えよう、遠慮せずに発言してほしい。」
「では副長の私としては、マニュアルに従って爆雷攻撃での撃沈を提案します。」
「水雷長の私は反対です、爆雷は敵潜水艦の真上からしか攻撃できません、敵の射程内を突っ切ることになります。」
「なら、背後に回れば良いではないのか。」
「お言葉ですが、接近する前に魚雷で攻撃されます。」
「水雷長も何か提案はないのか?」
と、艦長が水雷長に聞く、砲術長と考案した対潜攻撃方法を述べた。
「艦長、その方法はマニュアルの想定外です!」
「よし、その方法でやってみよう。」
「しかし...!」
「副長、マニュアルが全てでは無いぞ、臨機応変にだ。」
「...分かりました、申し訳ございません。」
「まぁ、前代未聞の攻撃方法で有ることは事実だな。」
「ですが、この方法なら遠距離からの攻撃が可能です。」
「よし、砲術長、水雷長、準備に取り掛かってくれ。」
「了解っ」「了解っ」
こうして、まいかぜとあまつかぜは前代未聞の対潜攻撃の準備を始めたのだった。 第十話終わり
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