二次創作
ヒカリと裏
【敦視点】
敦は入水しに行った太宰を連れ戻すべく、鶴見川の土手付近を歩いていた。
――この河川は敦が太宰と会った、思い入れ(…なのか?)のある河川だ。
……そんなことは置いといて、探し[漢字]乍ら[/漢字][ふりがな]ながら[/ふりがな]ふと、●●のことを思い出す。
「(そう云えば、●●さんって太宰さんと腐れ縁……俗に言うもの幼馴染って云っていたけど、何であんなにも距離を感じてしまうんだろう?)」
[水平線]
「珍しく机に[漢字]向かわれてる[/漢字][ふりがな]・・・・・・[/ふりがな]ようですが、何を一生懸命[漢字]されている[/漢字][ふりがな]・・・・・[/ふりがな]のです?」
[水平線]
されている―は尊敬語だ。
目上の人に対して使う語であり、相手を立てる。
太宰は●●のことを「ちゃん」や「さん」などつけずにタメ口で話すのに対し、●●は太宰のことを「さん」付けで敬語を使って話している。
それに、●●の太宰(や社員たち)に対する口調は何処か自分より立場が上、と云っているようにも感じる。
――詰まる所、太宰と●●は本当に幼馴染で、幼馴染というのはこういうものなのだろうか?
敦には普通の幼馴染、というのはよく分からないが、普通の幼馴染だったらきっと距離は遠くとも、タメ口などになり、親しい呼び方で呼ぶ筈だ。
――ましてや、同い年ときたら。
なのに何故…?
河川を見ると、水面から出ている二本の足を見つけた。
—太宰の足だ。
―――どこか[漢字]既視感[/漢字][ふりがな]デジャヴ[/ふりがな]を感じる。
そのまま引き摺り出し、土手に上がらせる。
「(てか、この人何回自殺未遂をするんだ、、、、?)」
太宰はのそり、と起き上がり、[漢字]此方[/漢字][ふりがな]敦[/ふりがな]を見た。
「やあ敦君、仕事?お疲れ様。」
…にっこりする太宰。
「ま……また入水自殺ですか?」
…対してなんともいえない顔をする敦。
暫くこの状況が続いた。
ぶっちゃけ、、、、気まずい。
「さっさと帰りますよー。」
…こうなったら無理やりにでも引き摺り出して帰るしかない。
この人は直ぐに仕事放棄するから。
「えー、嫌だよぅー、仕事やりたくないよぅー(超棒読み)」
太宰はまた川に飛び込もうとした。
其れを阻止すべく、敦は太宰の襟を引っ張る。
「グェッ 敦君…は、放し…給え…、、首が綺麗に取れてしまう、じゃないか……」
「…いっそのこと取れてしまえばいいんじゃないですか?いつも死を望んでいるので。」
「こんなところで死ねるのは別に構わないけれど…私とて、惨めな死体として発見されるのは厭、だからね…」
その言葉を聴き、敦は襟を引っ張る力を抑え、太宰を土手にしっかりと立たせた。
太宰は少しの間、咳込んでいた。
…少し力が強かったのだろうか。
……最近、心なしか、虎化をよく使うようになったので、筋力なども虎化してなくても強化されているように感じる。
「酷いじゃあないか、敦君。これは誰かからの入れ知恵かな?」
咳が収まり、太宰は服を整えながら云った。
「貴方がよく知っている人ですよ。…国木田さんと●●さんです。こうすれば大体の太宰(さん)の自殺から連れ戻せる…と。」
「やっぱりそうだよねぇ、、、、」
「今度こそさっさと帰りますよー。後少しで定時なので、もう一踏ん張りです。」
太宰を連れ出し、土手沿いを歩き始めた。
「あと少し…ということは敦君、今何時か分かるかい?」
「えーーっと…(携帯を取り出し、時間を確認する)…17時30分ですね、後30分もすれば定時です。」
(探偵社の定時、午後6時、ということにしてください!)
「ふぅーん、後30分なら残りの事務仕事は国木田君に預けよ―っと(^^♪」
「駄目ですよ。太宰さん、仕事をやらな過ぎて貯まりに貯まりまくっているんですからね!」
「えー、でも極限まで放棄してれば国木田君がやってくれるじゃない。」
国木田は太宰のやらなかった仕事をする時は仕方なく…というか、物凄い形相でやっていた。
その形相もいつもよりも酷かった気がする。
何なら●●も、か。
あの人、「物理的に殺ろっかな~」とか云っていたような…。
あの人たち、太宰のことになると凄い剣幕になるんだよなあ、と思いつつ、そう云えば、と思い出したことを口にしてみた。
「あ、国木田さん、もうそろそろ…というかすでに堪忍袋の緒が切れていました。このままキレている状態が続いてしまったら、国木田さんの大声で近隣の迷惑となるので、怒られようが、怒られまいが、被害を少なくするためにも早く帰ってください。」
――おそらく、これが一番の太宰への切り札。
果たして、太宰の解答は―?
「あっはっはっは、国木田君のキレている姿はいつも見ているけど今日はよりキレているのかー、うふふ…近隣の人に叱られている国木田君の顔も見れそうだから実に楽しみだねー、うふふ…」
―――この人に切り札など、存在するのだろうか。
期待した自分が莫迦みたいに感じた。
「―――●●?」
突然、太宰が足を止めた。
太宰が眼を向けた方向を見てみると、人影があった。
よく目を凝らすと、確かに○○ ●●だった。
●●は迷わず真っ直ぐと歩いている。
――目的地が何処かにあるようだ。
「●●さんがどうかしたんですか?」
「否、何でも…[小文字]そうか[/小文字]――」
敦は最後の太宰の独り言を聞かず、●●の様子を見た。
すると、●●は突然左に曲がり、ある建物に入った。
こちらには気付いてないみたいだ。
「●●さん、何処に行くんでしょうか…まだあの銀行強盗も解決してないのに…」
「追ってみるかい」
「いいんですか?」
「嗚呼、元より私も少し●●が追っていることが気になっていてね、少し追ってみたくなった。…そうなれば尾行していこうじゃあないか。」
「は、はい…!(尾行………ストーカーになるか心配だ……)」
敦は入水しに行った太宰を連れ戻すべく、鶴見川の土手付近を歩いていた。
――この河川は敦が太宰と会った、思い入れ(…なのか?)のある河川だ。
……そんなことは置いといて、探し[漢字]乍ら[/漢字][ふりがな]ながら[/ふりがな]ふと、●●のことを思い出す。
「(そう云えば、●●さんって太宰さんと腐れ縁……俗に言うもの幼馴染って云っていたけど、何であんなにも距離を感じてしまうんだろう?)」
[水平線]
「珍しく机に[漢字]向かわれてる[/漢字][ふりがな]・・・・・・[/ふりがな]ようですが、何を一生懸命[漢字]されている[/漢字][ふりがな]・・・・・[/ふりがな]のです?」
[水平線]
されている―は尊敬語だ。
目上の人に対して使う語であり、相手を立てる。
太宰は●●のことを「ちゃん」や「さん」などつけずにタメ口で話すのに対し、●●は太宰のことを「さん」付けで敬語を使って話している。
それに、●●の太宰(や社員たち)に対する口調は何処か自分より立場が上、と云っているようにも感じる。
――詰まる所、太宰と●●は本当に幼馴染で、幼馴染というのはこういうものなのだろうか?
敦には普通の幼馴染、というのはよく分からないが、普通の幼馴染だったらきっと距離は遠くとも、タメ口などになり、親しい呼び方で呼ぶ筈だ。
――ましてや、同い年ときたら。
なのに何故…?
河川を見ると、水面から出ている二本の足を見つけた。
—太宰の足だ。
―――どこか[漢字]既視感[/漢字][ふりがな]デジャヴ[/ふりがな]を感じる。
そのまま引き摺り出し、土手に上がらせる。
「(てか、この人何回自殺未遂をするんだ、、、、?)」
太宰はのそり、と起き上がり、[漢字]此方[/漢字][ふりがな]敦[/ふりがな]を見た。
「やあ敦君、仕事?お疲れ様。」
…にっこりする太宰。
「ま……また入水自殺ですか?」
…対してなんともいえない顔をする敦。
暫くこの状況が続いた。
ぶっちゃけ、、、、気まずい。
「さっさと帰りますよー。」
…こうなったら無理やりにでも引き摺り出して帰るしかない。
この人は直ぐに仕事放棄するから。
「えー、嫌だよぅー、仕事やりたくないよぅー(超棒読み)」
太宰はまた川に飛び込もうとした。
其れを阻止すべく、敦は太宰の襟を引っ張る。
「グェッ 敦君…は、放し…給え…、、首が綺麗に取れてしまう、じゃないか……」
「…いっそのこと取れてしまえばいいんじゃないですか?いつも死を望んでいるので。」
「こんなところで死ねるのは別に構わないけれど…私とて、惨めな死体として発見されるのは厭、だからね…」
その言葉を聴き、敦は襟を引っ張る力を抑え、太宰を土手にしっかりと立たせた。
太宰は少しの間、咳込んでいた。
…少し力が強かったのだろうか。
……最近、心なしか、虎化をよく使うようになったので、筋力なども虎化してなくても強化されているように感じる。
「酷いじゃあないか、敦君。これは誰かからの入れ知恵かな?」
咳が収まり、太宰は服を整えながら云った。
「貴方がよく知っている人ですよ。…国木田さんと●●さんです。こうすれば大体の太宰(さん)の自殺から連れ戻せる…と。」
「やっぱりそうだよねぇ、、、、」
「今度こそさっさと帰りますよー。後少しで定時なので、もう一踏ん張りです。」
太宰を連れ出し、土手沿いを歩き始めた。
「あと少し…ということは敦君、今何時か分かるかい?」
「えーーっと…(携帯を取り出し、時間を確認する)…17時30分ですね、後30分もすれば定時です。」
(探偵社の定時、午後6時、ということにしてください!)
「ふぅーん、後30分なら残りの事務仕事は国木田君に預けよ―っと(^^♪」
「駄目ですよ。太宰さん、仕事をやらな過ぎて貯まりに貯まりまくっているんですからね!」
「えー、でも極限まで放棄してれば国木田君がやってくれるじゃない。」
国木田は太宰のやらなかった仕事をする時は仕方なく…というか、物凄い形相でやっていた。
その形相もいつもよりも酷かった気がする。
何なら●●も、か。
あの人、「物理的に殺ろっかな~」とか云っていたような…。
あの人たち、太宰のことになると凄い剣幕になるんだよなあ、と思いつつ、そう云えば、と思い出したことを口にしてみた。
「あ、国木田さん、もうそろそろ…というかすでに堪忍袋の緒が切れていました。このままキレている状態が続いてしまったら、国木田さんの大声で近隣の迷惑となるので、怒られようが、怒られまいが、被害を少なくするためにも早く帰ってください。」
――おそらく、これが一番の太宰への切り札。
果たして、太宰の解答は―?
「あっはっはっは、国木田君のキレている姿はいつも見ているけど今日はよりキレているのかー、うふふ…近隣の人に叱られている国木田君の顔も見れそうだから実に楽しみだねー、うふふ…」
―――この人に切り札など、存在するのだろうか。
期待した自分が莫迦みたいに感じた。
「―――●●?」
突然、太宰が足を止めた。
太宰が眼を向けた方向を見てみると、人影があった。
よく目を凝らすと、確かに○○ ●●だった。
●●は迷わず真っ直ぐと歩いている。
――目的地が何処かにあるようだ。
「●●さんがどうかしたんですか?」
「否、何でも…[小文字]そうか[/小文字]――」
敦は最後の太宰の独り言を聞かず、●●の様子を見た。
すると、●●は突然左に曲がり、ある建物に入った。
こちらには気付いてないみたいだ。
「●●さん、何処に行くんでしょうか…まだあの銀行強盗も解決してないのに…」
「追ってみるかい」
「いいんですか?」
「嗚呼、元より私も少し●●が追っていることが気になっていてね、少し追ってみたくなった。…そうなれば尾行していこうじゃあないか。」
「は、はい…!(尾行………ストーカーになるか心配だ……)」
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