今日は日曜日、時刻は午前9時50分。
俺は｢タイプ別女性に似合う服｣と表紙にかかれた本を開けて、トールカフェのはしっこのイスに座っている。明のためにミルクティーを頼んでおいた。
俺はちょっとカッコつけてブラックコーヒーを頼んだ。角砂糖を3つ入れて一口飲んでみる｡
｢にﾞッッが!!｣
大人はこんなものを平気で飲んでいるのか...仕事の疲れで味覚がおかしくなっているんじゃないか?と思ってしまった。
そうしていたら、店の外から明の姿が見えた。
カランカラン... 鈴の音が店内に鳴り渡る。
｢お待たせ...って早いね影道くん!?｣
｢まあな。待たせるのはよくないと思って。あと、そのミルクティー、頼んでおいた。｣
｢か、影道くん...!｣（ガバッ）
｢だから飛び付いてくるな!｣


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俺達はとある洋服屋さんにやってきた。
｢あ!これいい! でもあれもいいな～... うーん...｣
明は絶賛お悩み中だった。
｢俺はこれ似合うと思う｡これと合わせれば...｣
俺は明の真後ろにかけてあるシャツと、その左隣の棚にあるズボンを指して言った｡
｢確かに...!センスある!めっちゃセンスある!! よしっ!これに決まり!｣
｢えっ｣
｢ん?どうしたの影道くん｣
｢いや、決めるの早すぎないか?もっとこう...いろんな服見て試着したりとか...｣
｢影道くんのチョイスなんだから、間違いないでしょ!｣
彼女はとびきりの笑顔で言った。そのまま、ウキウキでお会計へと向かっていったのだった｡
俺はしばらく、その場に立ち尽くしていた。