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微グロのときがございます。
暗めの内容となっております。ご了承ください。

※数年前に書いたものをリメイクしたものです。表現方法が疎い場合があります。

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私のリーパー

#5

未遂からの出会い。

落ちて、落ちて。そして目の前は暗くなる、つもりだった。

しかし暫く経っても痛みも熱さも何もこない。

不思議に思い、瞼を開けると、そこには柵の向こうから必死に私の手を握っている、とある人がいた。

フードを深く被ったその人はとても真剣に私を掴んだ。

私は叫んだ。何も考えずに。止めてくれたのに。それなのに私はその人に叫んだ。

「ねぇ、なんでっ?ようやく解放されるのにぃっ!!ねぇ!やめてよぉっ、、!!手、離してっ!!」

その人は驚いた顔をせず、ただずっと私の手を引っ張っていた。

思っていたよりもその人の力は強く、私を屋上の上で座らせていた。
それでも「死なせて、」と呟く私をその人は「はぁ、」と溜息をついて、こちらに話しかけてきた。

「なんで?なんでそんなに死にたいの?僕にはわからないや。」

綺麗な声で、呆れたように。

そして、その場を離れようとした。そんな彼女に私は叫んだ。

「あんたなんかっ、、私の何がわかるのよっ!!幸せでしょ!!あんたは!!私に生きてなんてっ、、言わないでよ!!」

その言葉を聞いて彼女は私の方を振り向き、そして、フードをとってこういった。


「舐めないで。僕、全部知ってるよ?」


その言葉は本当に全てを知っているかのような言葉だった。そんな彼女を私は見つめた。

驚いた。本当に驚いた私は綺麗にニ度見をしてしまった。女性だと思っていた人は男性だったのだ。

アルビノではないかと思うぐらい白い肌と白いウルフの髪。でも一つだけ。目だけは血に染まったような少し暗い。それでも真っ赤だった。

全てが白い彼に、黒いパーカーはよく似合っていた。
それだけじゃない。彼が床から手にしたのは、大きな鎌。

そういえば昨日、ネットニュースで見たことがある。

大きな鎌を手にしているパーカーをかぶっている奴からは気をつけろ。見えてしまった者は…。

とかそういうのが書かれていた気がする。
そんなの嘘だろう。そう思っていた私は、詳しくはその記事を読んでいなかった。

とりあえず彼について知るため、その記事をもう一度スマホで探した。


必死にスマホを触る私に疑問を抱いたのか、彼は私の真隣に座った。

「何してるの?」

私にそう聞いた。私は震える唇を頑張って動かして、こう聞いた。

「あっ、貴方、、誰、、?何者っ、なの、?」

私の言葉を聞いた彼はへらっと笑って、軽々とこう答えた。

「ただの魂を喰らう死神だよ」

おかしい。死神なんてこの世にいるわけがない。それと同時に、一つの疑問が浮かび上がった。

ならなんで私を助けたのか。死神は死んだ人の魂を喰うのに、私を助けるメリットがない、という疑問を。

私の心が読めるのか、今度はさっきとは違う少し不気味な笑顔をつくるとこう答える。

「僕は一般の死神とは違うから。」

そして私の近くへ歩くきながらこう続けた。

「僕はそこらにいる死神とは違う。僕は美味しく魂を喰うことが好きなんだ。だから君を助けた。それだけ。」

そして、私の心臓を指差した。

「まぁでも喰いたくなったら君の自殺は止めないけどね。」



ここからだった。

私の人生がどれだけ恐ろしく、はらヾしてしまうことになったのは。


ここからだった。

私の人生が楽しく感じてしまったのは。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

未遂が終わり彼と出会いを果たしました。

死神との出会い。普通に考えると恐ろしいですが彼女にとってこの出会いはどういうものなのでしょうか。

2024/11/09 15:39

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