私のリーパー
落ちて、落ちて。そして目の前は暗くなる、つもりだった。
しかし暫く経っても痛みも熱さも何もこない。
不思議に思い、瞼を開けると、そこには柵の向こうから必死に私の手を握っている、とある人がいた。
フードを深く被ったその人はとても真剣に私を掴んだ。
私は叫んだ。何も考えずに。止めてくれたのに。それなのに私はその人に叫んだ。
「ねぇ、なんでっ?ようやく解放されるのにぃっ!!ねぇ!やめてよぉっ、、!!手、離してっ!!」
その人は驚いた顔をせず、ただずっと私の手を引っ張っていた。
思っていたよりもその人の力は強く、私を屋上の上で座らせていた。
それでも「死なせて、」と呟く私をその人は「はぁ、」と溜息をついて、こちらに話しかけてきた。
「なんで?なんでそんなに死にたいの?僕にはわからないや。」
綺麗な声で、呆れたように。
そして、その場を離れようとした。そんな彼女に私は叫んだ。
「あんたなんかっ、、私の何がわかるのよっ!!幸せでしょ!!あんたは!!私に生きてなんてっ、、言わないでよ!!」
その言葉を聞いて彼女は私の方を振り向き、そして、フードをとってこういった。
「舐めないで。僕、全部知ってるよ?」
その言葉は本当に全てを知っているかのような言葉だった。そんな彼女を私は見つめた。
驚いた。本当に驚いた私は綺麗にニ度見をしてしまった。女性だと思っていた人は男性だったのだ。
アルビノではないかと思うぐらい白い肌と白いウルフの髪。でも一つだけ。目だけは血に染まったような少し暗い。それでも真っ赤だった。
全てが白い彼に、黒いパーカーはよく似合っていた。
それだけじゃない。彼が床から手にしたのは、大きな鎌。
そういえば昨日、ネットニュースで見たことがある。
大きな鎌を手にしているパーカーをかぶっている奴からは気をつけろ。見えてしまった者は…。
とかそういうのが書かれていた気がする。
そんなの嘘だろう。そう思っていた私は、詳しくはその記事を読んでいなかった。
とりあえず彼について知るため、その記事をもう一度スマホで探した。
必死にスマホを触る私に疑問を抱いたのか、彼は私の真隣に座った。
「何してるの?」
私にそう聞いた。私は震える唇を頑張って動かして、こう聞いた。
「あっ、貴方、、誰、、?何者っ、なの、?」
私の言葉を聞いた彼はへらっと笑って、軽々とこう答えた。
「ただの魂を喰らう死神だよ」
おかしい。死神なんてこの世にいるわけがない。それと同時に、一つの疑問が浮かび上がった。
ならなんで私を助けたのか。死神は死んだ人の魂を喰うのに、私を助けるメリットがない、という疑問を。
私の心が読めるのか、今度はさっきとは違う少し不気味な笑顔をつくるとこう答える。
「僕は一般の死神とは違うから。」
そして私の近くへ歩くきながらこう続けた。
「僕はそこらにいる死神とは違う。僕は美味しく魂を喰うことが好きなんだ。だから君を助けた。それだけ。」
そして、私の心臓を指差した。
「まぁでも喰いたくなったら君の自殺は止めないけどね。」
ここからだった。
私の人生がどれだけ恐ろしく、はらヾしてしまうことになったのは。
ここからだった。
私の人生が楽しく感じてしまったのは。
しかし暫く経っても痛みも熱さも何もこない。
不思議に思い、瞼を開けると、そこには柵の向こうから必死に私の手を握っている、とある人がいた。
フードを深く被ったその人はとても真剣に私を掴んだ。
私は叫んだ。何も考えずに。止めてくれたのに。それなのに私はその人に叫んだ。
「ねぇ、なんでっ?ようやく解放されるのにぃっ!!ねぇ!やめてよぉっ、、!!手、離してっ!!」
その人は驚いた顔をせず、ただずっと私の手を引っ張っていた。
思っていたよりもその人の力は強く、私を屋上の上で座らせていた。
それでも「死なせて、」と呟く私をその人は「はぁ、」と溜息をついて、こちらに話しかけてきた。
「なんで?なんでそんなに死にたいの?僕にはわからないや。」
綺麗な声で、呆れたように。
そして、その場を離れようとした。そんな彼女に私は叫んだ。
「あんたなんかっ、、私の何がわかるのよっ!!幸せでしょ!!あんたは!!私に生きてなんてっ、、言わないでよ!!」
その言葉を聞いて彼女は私の方を振り向き、そして、フードをとってこういった。
「舐めないで。僕、全部知ってるよ?」
その言葉は本当に全てを知っているかのような言葉だった。そんな彼女を私は見つめた。
驚いた。本当に驚いた私は綺麗にニ度見をしてしまった。女性だと思っていた人は男性だったのだ。
アルビノではないかと思うぐらい白い肌と白いウルフの髪。でも一つだけ。目だけは血に染まったような少し暗い。それでも真っ赤だった。
全てが白い彼に、黒いパーカーはよく似合っていた。
それだけじゃない。彼が床から手にしたのは、大きな鎌。
そういえば昨日、ネットニュースで見たことがある。
大きな鎌を手にしているパーカーをかぶっている奴からは気をつけろ。見えてしまった者は…。
とかそういうのが書かれていた気がする。
そんなの嘘だろう。そう思っていた私は、詳しくはその記事を読んでいなかった。
とりあえず彼について知るため、その記事をもう一度スマホで探した。
必死にスマホを触る私に疑問を抱いたのか、彼は私の真隣に座った。
「何してるの?」
私にそう聞いた。私は震える唇を頑張って動かして、こう聞いた。
「あっ、貴方、、誰、、?何者っ、なの、?」
私の言葉を聞いた彼はへらっと笑って、軽々とこう答えた。
「ただの魂を喰らう死神だよ」
おかしい。死神なんてこの世にいるわけがない。それと同時に、一つの疑問が浮かび上がった。
ならなんで私を助けたのか。死神は死んだ人の魂を喰うのに、私を助けるメリットがない、という疑問を。
私の心が読めるのか、今度はさっきとは違う少し不気味な笑顔をつくるとこう答える。
「僕は一般の死神とは違うから。」
そして私の近くへ歩くきながらこう続けた。
「僕はそこらにいる死神とは違う。僕は美味しく魂を喰うことが好きなんだ。だから君を助けた。それだけ。」
そして、私の心臓を指差した。
「まぁでも喰いたくなったら君の自殺は止めないけどね。」
ここからだった。
私の人生がどれだけ恐ろしく、はらヾしてしまうことになったのは。
ここからだった。
私の人生が楽しく感じてしまったのは。
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