星野家長女は穏やかな生活がしたい
来るべき練習試合当日。
相手の練習場の体育館までミヤコさんに送ってもらった。
いや、普通にパパとママ来ないよ?地域のバレーボールの練習試合にトップスターアイドルと今話題のイケメン俳優が居たら話題になるどころじゃないからね。
「いい?マリア、アクア、ルビー。ちゃんと監督さんの言うことは聞いて、スポーツマンシップを大事に相手のことを思って試合をするのよ」
「ミヤコさ……んンお母さん、そんな当たり前のこと言わなくなくても大丈夫だよ」
「そのあり前のことができてないから言ってるのよ、全く………特に後半はよく守ること」
「いや、守ってるって。ねぇお姉ちゃん」
「守ってる、守ってる。スポーツマンシップを大事に相手の(精神と肉体を如何に効率的に攻撃できるかって)ことを思って試合をしてるって」
「カッコの中身っ!」
バイバイっとミヤコさんのツッコミに手を振って荷物を持って監督のところまで行く。ミヤコさんは試合を見るのと、録画するのをやってくれるらしい。
ちなみにアステールでの私たちの通り名は「[漢字]凶星の三つ子[/漢字][ふりがな]マレフィックススタートリプレット[/ふりがな]」と「ハートクラッシャーズ」である。
誰だこんな不吉な名前つけたやつ。
出てこい、その腐った性根を叩き潰してすりおろし大根にしてやろう。
「あー、今日の試合は___っで、_____だから」
監督のありがたい話を半分聞き流して、戦術と作戦だけは脳内にアウトプット。
私たちが家で考えたことが大半だったけど一応ね。一応。
はい、そんでとうとう試合がやって来ましたよ。
オラわくわくすっぞ。
ごめんこれは色々著作権的に危なかった。スーパーサイヤ人になってから出直してくるわ。
「ああああああっ!!!お前、あの時の!!!」
どの時?
そう思ってくるりと振り返ると、いつぞや駄菓子屋で見たガキ大将感あふれる伊藤くん。
と、ちょっぴり暗めの雰囲気の佐久早くん。
人の目も気になるし軽く返事した方がいいなか〜っと、ぺこっとお辞儀しておいたら伊藤くんがずんずんとこっちの歩みを進めてきた。
「お前、駄菓子屋いたよなっ。ガサガサくん買ってたよなっ!あっあのさ、ガサガサくん好きなの?」
「えぇまぁ…」
「じゃあこの試合終わったら一緒に買いにいかね?」
方法は普通のナンパと変わらないのに、お茶がガサガサくんに変わるだけで一気にガキ臭さがました………
だけど、ここまで近寄られるとは思って無かったのでルビーとアクアにハンドサインで助けを求めた。
それに気づいたルビーが近づいてきて私と二人の間に割り込む。
「ちょっと、うちのお姉ちゃんに何してるのよ!」
「あっお前もあん時お菓子買ってってごねてた妹!!」
「ごねてないわよ、おねだりしただけ!というか、あんたこそそれなに?試合終わったらぁ〜?そこは試合に勝ったらでしょうが!」
シャーっと毛を逆立てた猫みたいに威嚇するルビーが可愛かったのでちょっと撫でる。
「ごめんだけど、もうすぐ試合だから………ルビー行こっか」
「うん!じゃあねクソガキ。私のお姉ちゃんをナンパするのは100年いや、15年は足りないから出直してきなさい」
「嫌に具体的だな………じゃ、終わったらガサガサくん買いいこうぜ」
にかっと、快活な笑顔で自分の勝利を確信している伊藤くんが気に食わなかった。
なので宣戦布告といきましょうか。
「んー試合が終わっただけじゃ嫌かな〜」
「えっ」
「私のチームに勝ったら考えてあげる。じゃあね」
義務のように目を細めて唇の端を上げて笑みを作り、手を振った。
つまり、私はこの練習試合で負けたらこのガキ大将と一緒にガサガサくんデートになってしまう。
それはなんとしでても避けたい。
じゃあ勝つしかないよね。
ペナルティがあると思うと、それを必死に避けようと頑張れるしちょうどいいかも。
それじゃあ、
「「「「「「対戦、よろしくお願いします!」」」」」」
相手の練習場の体育館までミヤコさんに送ってもらった。
いや、普通にパパとママ来ないよ?地域のバレーボールの練習試合にトップスターアイドルと今話題のイケメン俳優が居たら話題になるどころじゃないからね。
「いい?マリア、アクア、ルビー。ちゃんと監督さんの言うことは聞いて、スポーツマンシップを大事に相手のことを思って試合をするのよ」
「ミヤコさ……んンお母さん、そんな当たり前のこと言わなくなくても大丈夫だよ」
「そのあり前のことができてないから言ってるのよ、全く………特に後半はよく守ること」
「いや、守ってるって。ねぇお姉ちゃん」
「守ってる、守ってる。スポーツマンシップを大事に相手の(精神と肉体を如何に効率的に攻撃できるかって)ことを思って試合をしてるって」
「カッコの中身っ!」
バイバイっとミヤコさんのツッコミに手を振って荷物を持って監督のところまで行く。ミヤコさんは試合を見るのと、録画するのをやってくれるらしい。
ちなみにアステールでの私たちの通り名は「[漢字]凶星の三つ子[/漢字][ふりがな]マレフィックススタートリプレット[/ふりがな]」と「ハートクラッシャーズ」である。
誰だこんな不吉な名前つけたやつ。
出てこい、その腐った性根を叩き潰してすりおろし大根にしてやろう。
「あー、今日の試合は___っで、_____だから」
監督のありがたい話を半分聞き流して、戦術と作戦だけは脳内にアウトプット。
私たちが家で考えたことが大半だったけど一応ね。一応。
はい、そんでとうとう試合がやって来ましたよ。
オラわくわくすっぞ。
ごめんこれは色々著作権的に危なかった。スーパーサイヤ人になってから出直してくるわ。
「ああああああっ!!!お前、あの時の!!!」
どの時?
そう思ってくるりと振り返ると、いつぞや駄菓子屋で見たガキ大将感あふれる伊藤くん。
と、ちょっぴり暗めの雰囲気の佐久早くん。
人の目も気になるし軽く返事した方がいいなか〜っと、ぺこっとお辞儀しておいたら伊藤くんがずんずんとこっちの歩みを進めてきた。
「お前、駄菓子屋いたよなっ。ガサガサくん買ってたよなっ!あっあのさ、ガサガサくん好きなの?」
「えぇまぁ…」
「じゃあこの試合終わったら一緒に買いにいかね?」
方法は普通のナンパと変わらないのに、お茶がガサガサくんに変わるだけで一気にガキ臭さがました………
だけど、ここまで近寄られるとは思って無かったのでルビーとアクアにハンドサインで助けを求めた。
それに気づいたルビーが近づいてきて私と二人の間に割り込む。
「ちょっと、うちのお姉ちゃんに何してるのよ!」
「あっお前もあん時お菓子買ってってごねてた妹!!」
「ごねてないわよ、おねだりしただけ!というか、あんたこそそれなに?試合終わったらぁ〜?そこは試合に勝ったらでしょうが!」
シャーっと毛を逆立てた猫みたいに威嚇するルビーが可愛かったのでちょっと撫でる。
「ごめんだけど、もうすぐ試合だから………ルビー行こっか」
「うん!じゃあねクソガキ。私のお姉ちゃんをナンパするのは100年いや、15年は足りないから出直してきなさい」
「嫌に具体的だな………じゃ、終わったらガサガサくん買いいこうぜ」
にかっと、快活な笑顔で自分の勝利を確信している伊藤くんが気に食わなかった。
なので宣戦布告といきましょうか。
「んー試合が終わっただけじゃ嫌かな〜」
「えっ」
「私のチームに勝ったら考えてあげる。じゃあね」
義務のように目を細めて唇の端を上げて笑みを作り、手を振った。
つまり、私はこの練習試合で負けたらこのガキ大将と一緒にガサガサくんデートになってしまう。
それはなんとしでても避けたい。
じゃあ勝つしかないよね。
ペナルティがあると思うと、それを必死に避けようと頑張れるしちょうどいいかも。
それじゃあ、
「「「「「「対戦、よろしくお願いします!」」」」」」
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