星野家長女は穏やかな生活がしたい
バレーボール、始めました〜♪
私達三つ子がね。
まさか冷やし中華始めるよりも前にバレーボールをするとは思ってなかった。
ことの始まりは「小学生になったんだし、スポーツ系の習い事してみない?」というミヤコさんの提案からだった。
それにパパとママの生活も安定しているので、習い事をしてもお金の問題はない。
それにママが「私達は出来なかったけど、この子達には色んな経験させたげたいの」と言ったのと、
パパが「小さころから運動させて体を丈夫にしよう」と願ったのをきっかけに私達の仲良しバレーボール生活が始まった。
と、いっても習い事なので地域のバレーボールクラブをちょっと見学して、良さそうだったからそのままそのクラブに入った。
私達の目的はあくまでもバレーボールというスポーツの経験と、体を丈夫に成長させるのが目的だけど…………
「せいっ!!」
スパンっと、いい音を響かせてボルトを叩くように打った。そうすると、なかなかの勢いで相手の陣地に入る。
「ナイススパイクお姉ちゃんっ!!」
「でしょー」
にこーっとルビーに駆け寄ってハイタッチ。えへへ、私の妹がこんなにも可愛い。
大会や勝ち負けに興味はないけど、私達は結構バレーにハマっていた。
小学生のチームなので、前衛や後衛といった区別のないのでみんなのびのび自由にポジションをとって、オールラウンダーをしている。
だけどまぁ、ふんわりポジションのようなものは決まっている。
私はウイングスパイカー、アクアはセッター、ルビーはミドルブロッカー。
さっきも言ったように自由にポジションを取れるので練習の時はポジションを変えっこしたりして、遊んでいる。
精神年齢は私達の方が遥かに上だし、年下の子を負かしたりして心が痛まないのか?と思っただろ?
最初はそうだった。
だけど、それよりもバレーをしてボールを打つ楽しさが勝って、今では立派に(※精神的には)年下をいじめる悪い低学年ですよ。ええ。
私もルビーもノリノリ。そして意外なことにアクアが一番楽しんでいる。
澄ました顔してるけど、誰よりも勝利を喜んで負けを悔しがっている。
本人曰く、肉体に精神が引っ張られただけと言っているけど多分そんなんじゃない。
めちゃくちゃハマってる。
役者になるって夢もあるみたいだけど、バレーボールも楽しいからそっちの方面に近い仕事をするかもしれない。
いやーお姉さんは弟と妹の将来が楽しみですわ。
「お兄ちゃ〜ん、お兄ちゃ〜ん」
「どうしたルビー」
「なんか監督が星野家全員連れてこいって言ってる」
「えっそれ私も?」
「そうみたい。取り敢えず水分補給したらおいでってさ」
ほーん。
嫌な予感はしないけど、変な感じ。
取り敢えず言葉通りに水分補給だけして、はしゃぐルビーを落ち着かせ、体力不足でしんどそうにしているアクアを二人がかりで引きずって監督のところまでやってきた。
「こんにちは監督。どーかしました?」
「今日はトスを変な方向に飛ばしたこと以外は大きなミスしてないはずなんですけど……」
「あっもしかしてアレじゃない?見下してきた高学年のクソガキをお姉ちゃんか私、どっちにあげるかわかんないトスで翻弄しまくって点差でぎっとんぎっとんにして泣かせたやつじゃない?」
「こらこらルビー、全部いっちゃダメよ」
おしゃべりなルビーの口を塞いで監督の様子を伺う。
大人びていて使いやすいけど、変なところで暴走しがちな私達にいつも振り回されている監督は「またか……」という視線を送ったあと、ため息を一つ。
「はぁーお前らには慣れてるから何も言わんが、後でメンタルケアぐらいしといてやれ」
「こういう子供達の衝突で何か起きたら大人が修正するものじゃないんですか?」
「そういうところが子供じゃねーからやれっつってんだよ。………はぁ」
またため息をついた。
「それで俺たちを呼んだ理由なんなんですか?」
「ああ、そうだった。お前らにちょっと提案なんだが、よそとの試合に出る気ないか」
お゙ぉ゙ん゙?
あっやっべ、間違ってN⚫︎K教育テレビに出ている某猫ネズミみたいな声が出ちゃったよ。
私達三つ子がね。
まさか冷やし中華始めるよりも前にバレーボールをするとは思ってなかった。
ことの始まりは「小学生になったんだし、スポーツ系の習い事してみない?」というミヤコさんの提案からだった。
それにパパとママの生活も安定しているので、習い事をしてもお金の問題はない。
それにママが「私達は出来なかったけど、この子達には色んな経験させたげたいの」と言ったのと、
パパが「小さころから運動させて体を丈夫にしよう」と願ったのをきっかけに私達の仲良しバレーボール生活が始まった。
と、いっても習い事なので地域のバレーボールクラブをちょっと見学して、良さそうだったからそのままそのクラブに入った。
私達の目的はあくまでもバレーボールというスポーツの経験と、体を丈夫に成長させるのが目的だけど…………
「せいっ!!」
スパンっと、いい音を響かせてボルトを叩くように打った。そうすると、なかなかの勢いで相手の陣地に入る。
「ナイススパイクお姉ちゃんっ!!」
「でしょー」
にこーっとルビーに駆け寄ってハイタッチ。えへへ、私の妹がこんなにも可愛い。
大会や勝ち負けに興味はないけど、私達は結構バレーにハマっていた。
小学生のチームなので、前衛や後衛といった区別のないのでみんなのびのび自由にポジションをとって、オールラウンダーをしている。
だけどまぁ、ふんわりポジションのようなものは決まっている。
私はウイングスパイカー、アクアはセッター、ルビーはミドルブロッカー。
さっきも言ったように自由にポジションを取れるので練習の時はポジションを変えっこしたりして、遊んでいる。
精神年齢は私達の方が遥かに上だし、年下の子を負かしたりして心が痛まないのか?と思っただろ?
最初はそうだった。
だけど、それよりもバレーをしてボールを打つ楽しさが勝って、今では立派に(※精神的には)年下をいじめる悪い低学年ですよ。ええ。
私もルビーもノリノリ。そして意外なことにアクアが一番楽しんでいる。
澄ました顔してるけど、誰よりも勝利を喜んで負けを悔しがっている。
本人曰く、肉体に精神が引っ張られただけと言っているけど多分そんなんじゃない。
めちゃくちゃハマってる。
役者になるって夢もあるみたいだけど、バレーボールも楽しいからそっちの方面に近い仕事をするかもしれない。
いやーお姉さんは弟と妹の将来が楽しみですわ。
「お兄ちゃ〜ん、お兄ちゃ〜ん」
「どうしたルビー」
「なんか監督が星野家全員連れてこいって言ってる」
「えっそれ私も?」
「そうみたい。取り敢えず水分補給したらおいでってさ」
ほーん。
嫌な予感はしないけど、変な感じ。
取り敢えず言葉通りに水分補給だけして、はしゃぐルビーを落ち着かせ、体力不足でしんどそうにしているアクアを二人がかりで引きずって監督のところまでやってきた。
「こんにちは監督。どーかしました?」
「今日はトスを変な方向に飛ばしたこと以外は大きなミスしてないはずなんですけど……」
「あっもしかしてアレじゃない?見下してきた高学年のクソガキをお姉ちゃんか私、どっちにあげるかわかんないトスで翻弄しまくって点差でぎっとんぎっとんにして泣かせたやつじゃない?」
「こらこらルビー、全部いっちゃダメよ」
おしゃべりなルビーの口を塞いで監督の様子を伺う。
大人びていて使いやすいけど、変なところで暴走しがちな私達にいつも振り回されている監督は「またか……」という視線を送ったあと、ため息を一つ。
「はぁーお前らには慣れてるから何も言わんが、後でメンタルケアぐらいしといてやれ」
「こういう子供達の衝突で何か起きたら大人が修正するものじゃないんですか?」
「そういうところが子供じゃねーからやれっつってんだよ。………はぁ」
またため息をついた。
「それで俺たちを呼んだ理由なんなんですか?」
「ああ、そうだった。お前らにちょっと提案なんだが、よそとの試合に出る気ないか」
お゙ぉ゙ん゙?
あっやっべ、間違ってN⚫︎K教育テレビに出ている某猫ネズミみたいな声が出ちゃったよ。
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