二次創作
マルマルちゃんとバツバツ君
高校最後の大会は3位に終わった。
今までは補欠で試合に出ていないのに入賞したことを祝われて、全く嬉しくなかった。
でも、今回は違う。
たった1点だけど、ボールに2回しか触れていないけど。
それだけなのに、こんなにも嬉しく感じるなんて。
そんな思いを噛み締めながら観客席へ戻ると、
「●●、お疲れさん」
北が一番最初に話しかけてくれた。
「北……ありがとう!」
北の労いの言葉を素直に受け取ることができた。
それに続いて後輩たちも寄ってきた。
「●●先輩、最後の1本格好よかったです」
間に合わなかったけどね。
「先輩が引退するの寂しいです」
「先輩とバレーできてよかったです」
本当かな?
「●●先輩がいつも残ってサーブ練習しているの、知っていました」
誰にも見られていないと思っていたのに。
後輩たちは次々と思いの丈を話してくれた。
ふと、後輩の後ろに追いやられた北の方を見ると、何やらニコニコしていた。
「ちょっとごめんね」
後輩たちを掻き分けて北の元へと向かう。
「何、嬉しそうにしてるのよ」
「●●はやっぱり後輩に慕われているんやな」
「えっ……」
その言葉……。
体育館で一緒にボール拭きをしていたときに言われた言葉だ。
あのときは冗談だと思っていたのに、今なら本気だったことが分かる。
彼女たちは私をこんなにも慕ってくれている。
それなのに後輩にナメられていると思っていたなんて……。
もっと初めから素直な気持ちで彼女たちと接していれば、北にも嫉妬しなかったのかな。
嬉しさと悔しさの混ざった涙がこぼれた。
「うっ……っ……」
「見てる人はちゃんと見てんねん」
北は私が泣いている姿を隠すように、静かに頭にタオルを被せてくれた。
ーーFinーー
今までは補欠で試合に出ていないのに入賞したことを祝われて、全く嬉しくなかった。
でも、今回は違う。
たった1点だけど、ボールに2回しか触れていないけど。
それだけなのに、こんなにも嬉しく感じるなんて。
そんな思いを噛み締めながら観客席へ戻ると、
「●●、お疲れさん」
北が一番最初に話しかけてくれた。
「北……ありがとう!」
北の労いの言葉を素直に受け取ることができた。
それに続いて後輩たちも寄ってきた。
「●●先輩、最後の1本格好よかったです」
間に合わなかったけどね。
「先輩が引退するの寂しいです」
「先輩とバレーできてよかったです」
本当かな?
「●●先輩がいつも残ってサーブ練習しているの、知っていました」
誰にも見られていないと思っていたのに。
後輩たちは次々と思いの丈を話してくれた。
ふと、後輩の後ろに追いやられた北の方を見ると、何やらニコニコしていた。
「ちょっとごめんね」
後輩たちを掻き分けて北の元へと向かう。
「何、嬉しそうにしてるのよ」
「●●はやっぱり後輩に慕われているんやな」
「えっ……」
その言葉……。
体育館で一緒にボール拭きをしていたときに言われた言葉だ。
あのときは冗談だと思っていたのに、今なら本気だったことが分かる。
彼女たちは私をこんなにも慕ってくれている。
それなのに後輩にナメられていると思っていたなんて……。
もっと初めから素直な気持ちで彼女たちと接していれば、北にも嫉妬しなかったのかな。
嬉しさと悔しさの混ざった涙がこぼれた。
「うっ……っ……」
「見てる人はちゃんと見てんねん」
北は私が泣いている姿を隠すように、静かに頭にタオルを被せてくれた。
ーーFinーー
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