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マルマルちゃんとバツバツ君

#51

嫉妬ちゃんと敬愛君

あれから1週間。
男子バレー部と女子バレー部が同じ体育館を使う日がやってきた。

いつも部活に遅れて参加している訳ではないけれど、今日は早く体育館へと向かった

体育倉庫を開けると、安心するようないつも通りの彼の姿が。


「やっほー、北」

「おー●●か」

「私もやろーっと」


北との接点を増やしたいから、なんて口が裂けても言えない。


「今日は2年生が校外学習でいないみたいだね」

「せやな」


2年生と言えば双子も2年生だっけ?
そう思っていると、


「やかましい双子がいなくて今日の部活は静かかもな」


なんて言って笑った。
確かに先週はうるさかった。


「そう言えばうちの部、2年生がいないと奇数になるんだけど、よかったら基礎練のときに1人借りれないかな?」

「ええで」


約束したところで部員が揃い、練習が始まった。


ーーーー


ストレッチ、筋トレ、フットワーク練習を終え、やってきた基礎練習の時間。

1年生は偶数なので、必然と私があぶれてしまう。


「北、レセプションとディグしたいんだけど」

「俺がやるわ」

「!?」


驚いた。
まさか北と基礎練習をやることになるなんて。
いや、知らない人よりかはやりやすいけども。


「お願いします」

「おん、行くで」


北のフォー厶はお手本のようで、ボール捌きも上手だった。
いつも言っている反復・継続・丁寧、まさにそれを体現していた。

これだけ上手くてもスタメンに入っていないなんて、他のメンバーはどれほど上手いのか。


「北のレシーブって正確だね」

「●●のサーブも中々強いな」

「へへへ、ありがとう」


だってサーブは1人で練習できるから。

少しでも経験者の後輩たちの足を引っ張らないように、下手は下手なりに努力をしている。
それを褒められたのはちょっとだけ嬉しかった。

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2024/11/22 00:42

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