マルマルちゃんとバツバツ君
翌日、登校してきたナオちゃんに昨日言いかけていたことを尋ねた。
「ナオちゃん、おはよう!昨日のことなんだけど、何か言い掛けていたよね?」
「あー……」
ナオちゃんはチラッと古森君の方を見たかと思えば、
「面白そうだから黙っておくわ」
「なにそれ!」
「気になるなら古森か佐久早に聞けば?」
だから何を聞けばいいのよ!
私の頭はハテナでいっぱいだった。
分からないなりに、古森君を観察して考えた。
ナオちゃんは古森君か佐久早君に聞けば、と言っていたから、おそらく2人の共通点とか秘め事のはず。
だけど観察しても一向に分からなかった。
そりゃあ席が前後で近いのに今まで気付かなかったということは、少し意識しただけで気付くはずがない。
そして、観察していると嫌な事も見てしまう。
古森君がクラスメイトの女の子と一緒にノートを運んでいた。
しかも一回ではない。
古森君はあのノートの教科の係ではない。
と、言うことは手伝っていることになる。
人が親切にしているところを見て嫌な気分になるなんて、私って性格悪いな……。
結局その日一日観察しても分からなかったことを部活の休憩中にナオちゃんに伝えた。
「●●って手先だけじゃなくて、性格も不器用だね。ま、そう言うところも好きだけど」
「じゃあ不器用だから聞きたいんだけど、人の善い行いに対して嫌な気持ちになるのはなんでだと思う?」
「そんなの嫉妬以外に何かある?」
「嫉妬?!」
当たり前じゃん、と言わんばかりのナオちゃん。
「どうせ古森がクラスの女の子に親切にしているところでも見たんでしょ?」
「うっ……」
具体的な人物も内容もぼかしたのに。
私が分かりやすいのか、ナオちゃんが鋭いのか。
「この間みたいに一緒に帰って、その不満をぶつけてみたら?それか、もう好きですって告白するとか」
「こ、こ、こ、告白!?私が古森君に!?」
「え、だって好きなんでしょ?」
私って古森君のことが好きなの?
でも、認めてしまえば腑に落ちる。
特別に見られたかったり、他の女の子に親切にしていると嫉妬したり、笑顔にときめいたり。
「…………」
「古森なら受け止めてくれると思うんだけどな〜」
なんて、根拠のないことを。
絶対に他人事だから楽しんでいる。
例えナオちゃんが大丈夫だと言っても、こればっかりは素直に受け入れられなかった。
むしろ、これ以上勘違いしないように世話を焼かなくていいよ、と伝えなければと思った。
「ナオちゃん、おはよう!昨日のことなんだけど、何か言い掛けていたよね?」
「あー……」
ナオちゃんはチラッと古森君の方を見たかと思えば、
「面白そうだから黙っておくわ」
「なにそれ!」
「気になるなら古森か佐久早に聞けば?」
だから何を聞けばいいのよ!
私の頭はハテナでいっぱいだった。
分からないなりに、古森君を観察して考えた。
ナオちゃんは古森君か佐久早君に聞けば、と言っていたから、おそらく2人の共通点とか秘め事のはず。
だけど観察しても一向に分からなかった。
そりゃあ席が前後で近いのに今まで気付かなかったということは、少し意識しただけで気付くはずがない。
そして、観察していると嫌な事も見てしまう。
古森君がクラスメイトの女の子と一緒にノートを運んでいた。
しかも一回ではない。
古森君はあのノートの教科の係ではない。
と、言うことは手伝っていることになる。
人が親切にしているところを見て嫌な気分になるなんて、私って性格悪いな……。
結局その日一日観察しても分からなかったことを部活の休憩中にナオちゃんに伝えた。
「●●って手先だけじゃなくて、性格も不器用だね。ま、そう言うところも好きだけど」
「じゃあ不器用だから聞きたいんだけど、人の善い行いに対して嫌な気持ちになるのはなんでだと思う?」
「そんなの嫉妬以外に何かある?」
「嫉妬?!」
当たり前じゃん、と言わんばかりのナオちゃん。
「どうせ古森がクラスの女の子に親切にしているところでも見たんでしょ?」
「うっ……」
具体的な人物も内容もぼかしたのに。
私が分かりやすいのか、ナオちゃんが鋭いのか。
「この間みたいに一緒に帰って、その不満をぶつけてみたら?それか、もう好きですって告白するとか」
「こ、こ、こ、告白!?私が古森君に!?」
「え、だって好きなんでしょ?」
私って古森君のことが好きなの?
でも、認めてしまえば腑に落ちる。
特別に見られたかったり、他の女の子に親切にしていると嫉妬したり、笑顔にときめいたり。
「…………」
「古森なら受け止めてくれると思うんだけどな〜」
なんて、根拠のないことを。
絶対に他人事だから楽しんでいる。
例えナオちゃんが大丈夫だと言っても、こればっかりは素直に受け入れられなかった。
むしろ、これ以上勘違いしないように世話を焼かなくていいよ、と伝えなければと思った。
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