マルマルちゃんとバツバツ君
梟谷学園高校に通う3年生ヒロインちゃんと[漢字]木兎光太郎[/漢字][ふりがな]ぼくとこうたろう[/ふりがな]君のお話
〜嫉妬ちゃんと一途君〜
学校に鳴り響く授業の終わりを知らせるチャイム。
「ふーっ……」
私は背伸びをした後、次の授業の教科を確認した。
数学か……。
確か小テストがあるって言っていたっけ?
軽く公式の復習をしようと早めに教材の準備を始めたが、鞄の中にも机の中にも教科書が見当たらない。
ロッカーには入れていないし……。
そうだ、前日にも復習しようと思って持ち帰って、そのまま忘れてきちゃったんだ。
「仕方がない……」
こうなったら木兎に借りよう。
どうせ家で勉強なんてしないから、学校に置きっぱなしだろう。
ついでに、彼氏の顔も拝めるから一石二鳥。
そう思いながらルンルンで木兎のクラスの扉を開けようとしたとき、
「永瀬カレンが好き」
この声は木兎?
突然聞こえてきた木兎の好きな人のカミングアウト。
永瀬カレンが好きって何?
誰?うちの学校の生徒?他校の生徒?
木兎の彼女は私だよね?
困惑しながらも教科書は借りたいわけで、私は勢いよく扉を開けた。
「お!●●じゃん!どうしたんだ?」
そこにはいつもと変わらない木兎が、男友達数人と席に群がって談笑していた。
「あ、うん。数学の教科書を借りたくて……。持ってる?」
「おう!あるぞ!」
何食わぬ顔で私に教科書を貸してくれた木兎。
「今日は俺のクラス数学ないから、返すのいつでも良いからな!」
「うん、ありがとう」
先程の木兎のカミングアウトが私の気のせいなのか疑いたくなる。
いや、でも、はっきりとこの耳で聞いた。
だけど、一度心を落ち着かせたくて、その場では問い詰めず、私は借りた教科書を胸に抱えながら自分の教室へと戻った。
〜嫉妬ちゃんと一途君〜
学校に鳴り響く授業の終わりを知らせるチャイム。
「ふーっ……」
私は背伸びをした後、次の授業の教科を確認した。
数学か……。
確か小テストがあるって言っていたっけ?
軽く公式の復習をしようと早めに教材の準備を始めたが、鞄の中にも机の中にも教科書が見当たらない。
ロッカーには入れていないし……。
そうだ、前日にも復習しようと思って持ち帰って、そのまま忘れてきちゃったんだ。
「仕方がない……」
こうなったら木兎に借りよう。
どうせ家で勉強なんてしないから、学校に置きっぱなしだろう。
ついでに、彼氏の顔も拝めるから一石二鳥。
そう思いながらルンルンで木兎のクラスの扉を開けようとしたとき、
「永瀬カレンが好き」
この声は木兎?
突然聞こえてきた木兎の好きな人のカミングアウト。
永瀬カレンが好きって何?
誰?うちの学校の生徒?他校の生徒?
木兎の彼女は私だよね?
困惑しながらも教科書は借りたいわけで、私は勢いよく扉を開けた。
「お!●●じゃん!どうしたんだ?」
そこにはいつもと変わらない木兎が、男友達数人と席に群がって談笑していた。
「あ、うん。数学の教科書を借りたくて……。持ってる?」
「おう!あるぞ!」
何食わぬ顔で私に教科書を貸してくれた木兎。
「今日は俺のクラス数学ないから、返すのいつでも良いからな!」
「うん、ありがとう」
先程の木兎のカミングアウトが私の気のせいなのか疑いたくなる。
いや、でも、はっきりとこの耳で聞いた。
だけど、一度心を落ち着かせたくて、その場では問い詰めず、私は借りた教科書を胸に抱えながら自分の教室へと戻った。
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